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小学生の頃に母親の浮気が原因で両親が離婚をしている。 母の浮気が原因だった為親権は父親が持つことになったが片親になったことでより｢息子を育てるための金を稼がなくては｣という心意気により仕事一辺倒な父親に。 元々家の事を妻に任せっぱなしだった人だった為家事は壊滅的。家を空けることも多かった。 信乃のことは自分の息子として大切にはしていたが、何せ時間が足りなかった。信乃と父親が話し合う時間があればまた何かが違ったのかもしれない。 幼少期の育児放棄期間が長かった為信乃自身の家事スキルはそこそこ培われている。1人で食べることも多かったので見た目より味重視の大雑把なご飯がメイン。(主に丼物等) その後過労による判断不足によって交通事故により父親と死別。思い出という思い出は持っていないが父親が愛用していた懐中時計は一応形見として家の引出しにしまってある。(命日に見返す程度) 葬式の時にすら顔を見せなかった母親には一切興味を持っておらず｢女ってのは信じてはいけない｣と父の死後から思っていた。 保健養護を目指したきっかけはそうして人に優しくしている事で自分がまともな人間になれる気がしたから。 高校生の頃周りが｢彼女が｣｢彼氏が｣と自身の愛を語るのを聞きながら｢どうしてそんなに他人の事を愛せるのか｣｢愛せない自分は異常者なのか｣と思い詰め、悩んだ結果｢愛せないのなら、せめてその真似だけでも｣と周りに馴染むためにした彼なりの努力。 地頭は悪くなかったので特待生で入学できた為親戚に特に止められることもなかった。 問題を起こさない信乃はいてもいなくても変わらない。ただそこにいるだけの異物だったんだろう。 彼女と出会ったのはいくつかの学校を経験してある程度養護教諭という職業に慣れてきた頃だった。 どこにでも居るであろう、学校に馴染めない少女。 そんな少女にも優しくする。 どんなことも受けいれ慰める。それが信乃の思い描く優しい、まともな人間だから。 そう、だからこんなにまさか自分が彼女を愛することができるなんて、愛してくれる人がいるなんて自分の人生で全く想像していなかった。 彼女との関係は挿れてはいないです。 けど、互いに裸を見てはいるし触れ合ってもいるけどそこの一線だけは越えられなかったヘタレ。 家に連れ込んでもいるし、指輪も贈るぐらいには本気だった。 だから、だからこそなんで自分に伝えてくれなかったのかと。なんで、相談してくれなかったのかと。 なぁ、担任に顧問。あんたらも見てただろ。 おいつめたやつを、絶対にゆるさない。 不定 強迫観念

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