タグ： いなり参拝者

【通過シナリオ】 『世界線の中庭』 『純愛、故に（KPC）』 『ミニチュアガーデン・コンプレックス』 『黄身と蜂蜜（KPC）』 ー性格ー 優しいが自分から他人に絡みに行くような性格ではない。 自分自身で傷つけたため、自分の見た目の醜さを知っている。隠せる部分は包帯などで隠している。 身体中過去に受けた傷や自傷痕が残っているが、本人は他人に見られても「庭造りの過程で怪我しただけ」と答えている。 昔住んでいた場所の名残で、時々関西弁が出てくる。 「名前？椿 紅一だよ。」 「俺と話したいの？物好きやね。いいよ。」 「ここは俺が作ってる庭なんや。見ていく分には好きに見てってええよ。」 ー趣味・好きなものー 庭造り、花、琥珀糖 ー生い立ちー 母は自身を産んだときに亡くなった。父はひとりで育ててくれたが、母が亡くなったショックを振り切ることが出来ず、精神病を発症。身体も心もボロボロになっていく父を目の当たりにした。 「俺じゃあ、お前を幸せにしてやれない。」 「ごめんな。」 父がそう言って泣いていたのを覚えてる。 「許してくれなくていい。」 「お前は、どうかこうならないでくれ。」 「愛しているよ。」 父は次第に疎通が取れなくなるほど精神を病み、容態は悪化する一方だった。 そして、父が自殺したことを病院から知らされた。 その後、新たに引き取られた家で暮らすことになった。 最初は温かく迎え入れてくれて、優しく接してくれた新しい家族だった。 少しでも家族に迷惑はかけまいとバイトを探して必死に働き、バイト代は自分の生活費と、新しい家族に心ばかりのお礼として渡していた。 その義理の父に、いつの間にか目をつけられてしまっていた。 事の発端は、本人がこの家に来てから数日ほど経った夜中のことだった。 寝ている間に突然起こされたかと思うと、自分の部屋には義理の父と知らない男性がいた。 状況が分からず混乱している自分に義父はこう告げた。 「君は綺麗なのに、このままでは宝の持ち腐れだ。勿体ない。」 「そこでなんだが、君のことを買ってくれる人がいるんだ。」 「君が賢明にバイトをしていることは知っているよ。つまり、これは新しい仕事だ。これもお金になるし、何より君の生活費が更に潤う。悪い話じゃないだろう。」 「ああ、これに関しては私が仕事を持ってくる。君は彼らの相手をしてくれればそれでいい。」 「出来るよね？」 分からなかった。怖かった。それでも頭は働かず、言われるがまま、ただ受け入れて頷くしかなかった。 まだ未成年だった自分ではどうする事も出来ず、身体を暴かれることになった。 いつの間にか意識を失っていたのか、次の日の朝にはその男性はもう部屋にいなかった。ただ体に残る鈍い痛みと感触は鮮明に残っていた。 しばらくは一週間に１～２度のペースであったが、次第に回数が増えていった。最終的にはほぼ毎晩のように、男女問わず色んな人の相手をするようになり、挙句の果てには義父の欲求処理相手をさせられた。確かに生活費は今まで以上に潤ったが、反面身体と心が壊れていくのを感じていた。もはや抵抗する気力すら沸かず、ぼんやりとすることが増えた。従っていればお金は入るため、従順にもなっていった。元々続けていたバイトも辞めざるを得なくなった。 元々端正で綺麗な顔立ちだったが、自分のこの容姿のせいなんだと思い込み、自分で自分を傷つけるようになった。それでも止まらない要求に対し、自傷行為もヒートアップ。切るだけじゃ留まらず、焼く、掻きむしる、殴る。 自傷行為をすると身体に痕が残る。逆に相手にそれが知られ、相手の興奮材料になってしまうこともあった。 一度は自殺も考えた。しかし父の言ったことが頭から離れなかった。 「どうか、俺のようにならないでくれ」と。 母と父からもらった命だ。粗末にしては、いけない。 そんな環境でも、唯一自分を救ってくれるものがあった。 物心ついた時から植物に触れ、花を育てることに密かな楽しみを覚えていた。 自分の心の支えは、花だった。 このままじゃダメだ。 深夜に最低限のものを持って家を飛び出した。 遠く。遠く。なるべく遠くへ。 …どこまで逃げたのか。この辺は疲労もピークだったのか、記憶が曖昧で覚えていない。 再び引き取られたのか、気が付けば孤児院にいたこと。 心と体の療養という名目で、カウンセリングを受けつつ静かに一人で過ごすことが出来た。その間に、植物に関する知識を身に着けていった。 幾分か心を取り戻したが、新しい家で経験したことは根強く頭の中に残っており、時折フラッシュバックのように夢に見ることがある。 今は孤児院を出て、中庭のある建物の１階で一人暮らししている。 中庭を弄るうちに、次第に花を育てることにとどまらず、庭を造るほどの規模になった。 中庭は日本庭園のような見た目に近い。 季節に応じて花は植え替えたり、剪定したりしているため、一年を通して様々な花を見ることが出来る。 特に椿の花が好きで、色とりどりの椿の花を多く育てている。なので冬から春にかけて椿の花が咲き誇る。 さらに春は桜や菫を、夏は紫陽花や向日葵を、秋は彼岸花や菊を、冬は梅や水仙を。 普段は誰もいない、自分だけの中庭のようになっているため、自分が育てたいと思った花を育てては庭を造っている。 中庭が自分の世界。 自分を生かしてくれる世界。 …どうかな、綺麗やろ？ ◆探索者について 探索者は中庭のある建物の１階に一人暮らししている。中庭は美しく緑豊かでそれなりの広さがある。周囲を建物で囲まれて、外からは見えないひっそりとした秘密の庭だ。庭弄りは趣味でも良いし、花屋や造園家や研究者など本職でも構わない。いずれにしても、探索者は植物に詳しく、造園技術を持っている。探索者は記憶喪失の状態から開始する。 ▼造園家／庭師／ガーデナー 庭の植物の育成を管理・剪定するほか、庭の空間全体の設計や製作を幅広く行う職業。 『職業技能』 ＜応急手当＞＜目星＞＜機械修理＞＜製作(造園)／芸術(造園)＞＜生物学＞＜博物学＞ ＋次の技能から２つまで選択 ＜杖＞＜写真術＞＜登攀＞＜図書館＞＜運転(軽トラックなど)＞＜電気修理＞ ※＜杖＞はクトゥルフ2010掲載技能。 基本ルールブックの＜小さい棍棒＞＜大きい棍棒＞両技能を兼ね備えたものである。初期値25。 クトゥルフ2015《2015年日本における職業》ルールを適用する場合 ※ルールブック2015を持っているPLのみ。 職業技能ポイント：[EDU*20]または[EDU*10+CON*10] 特記：CON+1またはDEX+1

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