タグ： ドロップアウト・ディスパイア HO2

趣味で殺し屋をしている25歳 「遺書って面白いよねぇ。その人は確かにこの世界にいないのに、その人が書いた遺書で色んな人が動くことだって珍しくない。この世に居ない人間が、居ないながらに世界中に影響を及ぼすことだってある。それを見るのが楽しいんだ。」とは本人談 護衛が欲しいと思っていた時に仕事の付き合いがあった暴力団が壊滅したと聞き、あそこで小間使いみたいなことさせられてた子が確かいたな…あの子なら単純そｹﾞﾌﾝｹﾞﾌﾝ素直そうだし良くない？と思い立ち路地裏をぶらついていたHO2に声をかけそのまま引き取った。自分の住んでいる世界では裏切りなど常なので正直あまり期待はしていなかったしこちらを利用したり裏切るような素振りを見せた段階で容赦なく殺す予定だったが存外懐いてくれてしまったため若干絆されそう。もちろん本人にそのことは言っていない。 HO2をわざと可愛いあだ名で呼んでいるのは”可愛い生き物”として扱うことで本人に”自分は可愛がられる存在である”という自覚を持たせ、本人の攻撃性を削ぐため。有り体に言えば保険。とりあえず響きが可愛ければなんでもいいので最初の頃はキトゥンと呼んでいたし次はアイリス、最近はシュガーがお気に入りの呼び名。 HO2を護衛として選んだのには、天涯孤独だから遺書を書かせたところでなにか面白いことが起こる訳では無い、つまり自分の殺したい相手になることがない、という理由もあった。殺したらどんな遺書書いてそれによって世界がどんな色を見せるのかワクワクする相手だったら殺したくなっちゃうからね。 最初は面白半分で雇ったにも関わらずだんだん今のコンビが楽しく、手放し難くなっている自分がいることには以前より気づいていた。隙を見せればやられる日常だから人前では意識せずとも飄々とした態度を取れるが、それが彼の前で崩れる日は近いだろう。 以下くそださポエム 彼、折笠飛鳥は届け人だからこそ知っている。 時として、死者の言葉は生者のそれより人を魅了することを。 彼、折笠飛鳥は異常者だからこそ知っている。 自身の遺書で動かせる人はいても、動かせる心はないことを。 彼、折笠飛鳥はだからこそ夢想する。 いつか自分の遺書を受け取った眞琴が、自分のことを考えて心動かしてくれる日のことを。 …それでも遺書は書けないのだが。

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