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「明日がきっと最高の日になるなんて思っていいのは、御伽噺のお姫様だけでしょ」 その日、全てを諦めている彼の目に写ったのは、血塗られた殺人鬼だった。 ー 片鱗　HO1　高校生 ー 家庭環境を嫌い、学校環境を嫌う、憎悪の塊のような少年。自らに降りかかる不幸の塊を許容することが出来ないが、だからといって苦悩を晴らす為に何かする訳でもない。燻る憎悪を抱え、ストレス発散の為に誰も見ていないところで物に当たり散らすような、そんな人間。 自らの生きる環境に関して「どうせ何しても上手くいかない」と思っているところがあり、自分から何かをして変えていこうという気力がない。何かのきっかけに少し頑張ろうとしても、そもそも根気強い人間では無い。だから何も続かず、今の環境を惰性で生きている。 学校には二輪車で通っている。また、家庭環境のせいでしばしば一人で落ち着ける場所へ逃げるため、二輪車の操縦が多少うまい。もちろんそんな大切な相棒といえる二輪車なので、自分でメンテナンスを行っている。当然メンテナンスも丁寧でしっかり。 嫌いなものは姉以外の家族と、学校の全て。自分がもし何でもしていい人間になれたなら、きっと全部壊してしまうだろう。自分でなくてもいい、誰か、この世界を壊してくれる人がいないか。そんな他力本願な想いを抱えている。 そしてハッピーエンドの物語も嫌い。ハッピーエンドを迎えるような物語は、大抵ヒーローかヒロインが諦めないことで結末に辿り着く。そりゃ諦めないよ、だって彼らの人生の所々には「最高の結末」のヒントが散りばめられてるんだから。なんでかって、それが物語だから。 僕の人生は物語じゃない。だから最高の結末なんてものは無い。諦めなくてもいい結果になるとは限らない。それでもそんなことを知らない人たちは、「諦めなければ何とかなる」なんて空虚な言葉を使う。 何とかなるわけないでしょ。夢見るのもいい加減にしろよ。ハッピーエンドっていうのは、たまたまじゃない。最初からそうなるって分かってんだよ。 明日が最高になるなんて思っていいのは、御伽噺のお姫様だけでしょ。だから嫌いなんだよ、ハッピーエンドの物語は。 こんな人間が反対に好きなものがあるとすれば、それは間違いなく自分の姉である「新田佳奈」《にったかな》である。姉は口数は少なく、そんなに自慢できるような可愛い姉でもなかった。けれどこんな亜良太のことをちゃんと見てくれていたのは、間違いなく佳奈だけだった。いつも辛い心を支えてくれていたのは、姉だった。だから亜良太は姉がとても大切で大好きな存在であり、自分が不幸でも姉だけは幸せになって欲しいという密かな願いを抱えている。 また、大好きな姉が好きという理由で、ぬいぐるみを趣味で作っている。もともと手先が器用な方であるため、今やちょっとした商品くらいのレベルのものなら作れる。 A-1 家庭 ・貴方の家庭はとても居心地が悪い。アルコール依存症の父親と精神が病んでいる母親、そして認知症でトラブルメーカーの祖母。 ・物心ついた頃から両親は飽きることなく喧嘩をしており、家庭の悩みの種は常に尽きない。最近は認知症の祖母が引き起こす問題について家庭内の雰囲気がさらに悪化しており、居心地の悪さといったらこの上ない。 ・両親の怒鳴り声や、物が壊れる音が自分の部屋にいても聞こえてきて、喧嘩の騒音で早朝に目が覚めることもよくあることだ。 A-2 姉 ・貴方には4つ上の姉がいる。口数はそう多く無い地味な人柄だが、貴方に対してはとても優しい。貴方と共に居心地の悪い環境を耐えてきたが、県外の大学に通うため家を出ていった。 B-1 憎悪 ・貴方には快く思えない人物がいる。それは学校のクラスメイトだ。貴方は主犯格の生徒とその取り巻きから軽蔑されており、陰湿で証拠が残らないようないじめを受けている。彼らのせいで貴方は理不尽な扱いを受け、日々の学校生活は一概に楽しい物とは言えないだろう。 C-1 願望 ・貴方はストレスの要因となっているものに対して『死んでしまえばいいのに』、『苦しんでほしい』と願っている。もしかしたらストレスの要因である人物を痛めつける妄想を何度かしたかもしれない。 ・貴方はストレスの要因について寛容ではないタイプなのだろう。心の中で嫌悪が黴のように蔓延って増殖している。 D-1　その他 ・貴方は何かしらの趣味がある。趣味を一つ決めてKPに言うこと。 （ぬいぐるみ作り） ・貴方は普通二輪の免許を持っている。運転技能に+10%。

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