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「貴方は強い人ですか？」 「良いですよ、私がやるので」 「あぁもう、うっとおしい」 体内のレネゲイド濃度が異常に高い少女。 ・過去 幼いときからオーヴァード覚醒の兆しがあり、親類に疎まれていたため幼少時からUGNで暮らしてきた。小学校高学年でオーヴァードとして完全に覚醒したが、覚醒当初は有り余る力に肉体が耐えきれず、度々暴走を起こしてしまっていた。数年後にUGNによって外部からの強化と制御のための肉体改造を施されたことでやっと力を扱えるようになり、その後は幾つもの任務で成功を納めてきた。よくコンビを組む"突撃屋"は覚醒以前からの付き合いであり、また初めて暴走を(物理的にも精神的にも)止めてくれた相手。 ・外見 元来持つ高すぎるレネゲイドが体外に漏れてしまっており、牙、爪、角等に加え髪色、瞳などに少なからず影響を与えてしまっている。それらを隠すために手袋などを常用し、また挙動に幾らか気を遣っているが、本人は外見が変化していることについては割りと無頓着である。 ・性格 それなりに明るく、普段は冷静。しかし効率主義且つ個人主義でもあるため人付き合いはあまり得意ではない。多少紆余曲折を経たものの元々本人の能力が高かったため他人を理解することも不得手。ただ、決して天才という訳ではなく努力を重ねてきてもいるので、努力や向上心の見られないものには強い怒りを表すことがある。 他者を強いものと弱いものに大別する癖があり、弱いと判断したものは多少軽視する傾向がある。 ・能力 自らの血を媒体にして大振りな片手半剣を生成し、それと高い攻撃力を用いた力押し気味な戦法をとる。 ウロボロスシンドロームを発症しているが、本人に特に自覚は無く、ただ便利に使っているだけである。 bloody play　 剣を後ろに引き、突進と共に上段から叩きつける。“斬る”攻撃というよりは、高濃度レネゲイドの圧力で圧し切る攻撃。 bloody pray 一旦剣を正面に構えてレネゲイドを流し込み、暴発寸前のそれを相手に突き込む。早晩剣が砕けるが、そこまで攻撃と割り切っている。 bloody replay 剣にレネゲイドを流し込むまでは上と同じだが、タイムリミットのあるそれを高速で2回振るうことで成せる最大火力。普通に振るっても間に合わないはずで、自分でも何故出来ているのかは説明できない。 ――声が聞こえる。ウザい、剣を振るう。 ――声が聞こえる。ホントにウザい、剣を振りぬく。 ――まだ、声が聞こえる。聞き慣れた、声な気がした。 「――ぉぃ、おい、聞けって！落ち着け！！」 五月蠅い、ウザい、黙って、消えて。 何度も剣を振るうけど、声が止まってくれない。 そのうち、殴られた。血が流れるのを感じる、余計に腹が立って剣を振るう。 また、殴られた。さらに血が流れていく。少し、身体が冷える感じがした。 「だからいい加減止まれ！！！」 さらにもう1発殴られて、思わず動きが止まった。 「聞こえてんだろ！落ち着け！！」 ……これは、埼の声だ。落ち着く？なんで？ そこでようやく、自分の足がふらついているのに気が付いた。見ると、身体も、剣も、どっちも真っ赤に染まっていた。 「……埼？」 「やっと戻ったか。」 急速に思考がクリアになっていく。私が、崎を斬ったことを自覚する。視界の赤が揺れ、滲んだ気がした。 「私、また……。ごめん、大丈夫？」 「何とかな。俺が頑丈なのは知ってんだろ？」 笑顔で返してきた﨑に少し安心する。同時に、初めて自分が暴走状態から戻れたことにも気が付いた。 「あ、私、戻れたんだ。」 そして今度は、自分も傷だらけなのに気付いた。 「ねぇ、女の子の顔を殴るのはどうなの？」 「う、それは……、すまん。」 しおらしく答える埼に、私は笑顔を返した。 「……んー、まぁ、許してあげる。」 「それと、ありがと。」

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