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黛　万希笑（まゆずみ　まきえ） ・黛:すみで引いた眉　化粧　作り笑顔 ・万希笑：よろずのことに希望を持ち、笑顔に満ちた人生を歩んでほしい 「はいはい、授業始めますよー」 「いいねいいよー、はいあと10球ー！」 「今の中学生って何してんの？　へえー」 「教育者ってガラでもないんですけどね、結局バレーしかやってませんでしたから。これしかないんですよ私」 「ヘラヘラするなってよく言われますね。でも、笑顔は私の義務ですから」 24歳の新米体育教師。両親もスポーツ関係者であり、中学時代はバレーの総体選手だった過去を持つ。 しかし高校在学中に肩と肘を痛め、高校ではスランプに陥り、無理がたたって故障が再発。 怪我をきっかけに選手生命に見切りをつけ、指導者の立場でバレーに携わろうと決め教師になった。 すべては経験だと割り切っており、明るく溌剌と物腰も柔らかく、いつも笑顔を絶やさない人物。 ■ HO2 「HO②先生が笑顔を絶やさない」 ・あなたは体育教師です。 ・HOの中では新人で 、年齢が最も若い です 。 以下 秘匿内容に基づく設定 ▼ 幼少期からバレーボール社会人選手である母、スポーツ工学者である父の両親に虐待紛いのスパルタ教育（DV）を受け続けていた。 多大なストレスを抱えていたある時、同級生と些細なことで口論になった際にふと 『自分は家では被害者なのになぜ外でまで責められるのか？』 『大好きな両親のためにこそこんなにも我慢しているのに、何故他人にまで我慢しなければならないのか？』 という方向に思考が流れ、しばしば加虐的な資質を見せるようになる。 中学生の時にいじめグループの中心人物として、率先していじめを行う。 その立ち回りは非常に狡猾で、明らかに中心人物でありながら他者への明確な指示を行うことは決してなかった。 あたかも「空気がそうさせている」ように徹し、自分がその空気を作り出しておきながら 「自分もその空気に踊らされている」かのように装うことで所謂責任者として見られることを極力避けていた。 一方で、被害者には自分が首魁であるとわかるように振る舞うような自己顕示欲も見せていた。 （自分は加害者　否、”教育者”であり、被害を受けている相手より上の人間であると自分を鼓舞するため） いじめていた生徒がいなくなったのと時期を同じくして、体格面や自身の素養的な限界が見えたことで両親が（勝手に）諦め 『体育大学に行き教師になる』という妥協点を(勝手に)定められたことで両親からのDVも鳴りを潜めた。 かくて『かわいそうな被害者』だった彼女は不幸から脱却し、他者を虐げる必要もなくなった。 今更自分の夢などあるはずもなく、両親の言う通りに高校受験し、体育大学に入学してスポーツ理論を学び、そして教師となった。 今に至っては、いじめていた相手のことは殆ど覚えていない。かろうじて女子だったかな？という程度だ。 酷い話だ。ただし、酷い話であるという自覚はある。 相手を人間として見ていなかったのだと現在では理解しており、名も知らぬ誰かには強い謝罪の念を抱いている。 「いじめの醜悪さ、DVの悪辣さを誰よりも知っている自分が教師になれば、いじめ被害者やDV被害者を少しでも救える」と思っている。 かつての被害者からしてみれば自己中心的なエゴの極み、悪辣そのものであるが、ごまかしのない万希笑の本心でもある。 人を踏み躙って幸せを得た自分が、踏み躙った相手より辛い訳がない、辛くなどあってはならないという強迫観念。 笑顔が両親の虐待を和らげたと言うバイアス。 その二つが歪曲した結果、自分は常に笑顔でなければならないと思い込んでいる。 ▼ いじめをしていた理由は『自分の不幸を認めたくない。自分より不幸か他の誰かを作りたい』という醜悪で身勝手なもの。 そのため、いじめそのものはどうでも良く、その結果クラスメートが一人いなくなったことにもなんの感想も抱いていなかった。 しかし、行為そのものを悔いてはおり、悪行であったとは自覚している。 ▼ 教育者となる課程で「いじめはいけないことである」というごく一般的な観念を持つに至った。 自身の過去の行いについてもその悪辣さは理解しており、"当人への贖罪の気持ちはないが、今後起きるいじめの被害は最小限にしたい”と考えている。 無論、自身が家庭内DVに合っていたこと（更に、その苦痛が結実する前に勝手に見限られたこと）と、 そのストレスのはけ口とするためにイジメという手段を選んだことに、因果関係はあっても必然性はない。 自分の判断は間違っており、自分の行動は過ちだった。それは事実である。 しかし。それによって地獄の日々を耐え抜き、今日まで生きてこれた自分の人生はなんだったのか。 過ちを認めるのは構わない。だが、自分は幸せでなければならない。笑顔でなければならないのだ。 そうでなければ、なんのために十数年もヘラヘラとへつらい続け、蹲いながら生きてきたというのか。 過去を悔いても笑顔が曇るだけだ。ならば、悪魔と罵られようが、過去を背負いつつも私は笑い続けなければならない。 なぜなら私は、万（よろず）の希望を持ち、笑いの絶えない人生を送らなければならないのだ。 両親にそう言われたのだから。 その言葉は、腹部に残る凄惨なアザと火傷の跡とともに臓腑に重く刻まれている。 ▼ 常に笑顔をたたえている理由は幸せになるため。 自分を追い詰めていた両親もDVの最中は笑顔であったこと。 両親に「自分たちの行為は教育であり加害ではない。何より、お前の好きなバレーボールのための苦難なのだから笑え」と言われ続けたこと。 自分がまたそれを真に受け、笑顔で受け入れれば加虐が収まったことで身につけた処世術である。 それに、笑顔でいることには何のデメリットもないのだ。逆に、顔を顰めると不幸が寄って来るのだ、物理的に。 故に、万希笑の浮かべる笑顔は心からの笑みである。その裏にどんな感情を隠していようと、笑顔そのものは嘘ではない。自分が幸せに暮らすための、自分のための笑みだからである。 相手がどんな存在であっても、笑顔だけは崩れることはない。笑顔すぎるあまりに不興を買うこともあり、そこは悩みどころではあるのだが。 ▼ バレー部の顧問であり、自殺した生徒が所属していた。自殺した生徒は部活に所属してはいますが、もうかれこれずっと部活に参加していなかった。 よく保健室に行くのを見かけていたので声をかけていましたが、そのたびに「大丈夫で す」と笑顔で返すばかりだった。生徒はHO①先生のクラスだった。 ★ 好きな戦闘技能に +40%。　→　キック　バレー時代に鍛えた足腰がある。

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