タグ： 初恋性ストックホルム症候群 杷に暗寧 純愛性リマ症候群 ジョン・スミスの強欲 惹き籠り

胡散臭い雰囲気の男子高校生。 軽薄で自由気ままな気分屋だが、その実思慮深く慎重な性格。物事に縛られるのは嫌だが懲罰を食らうのも嫌で、ルールを破るためにルールを深く理解するタイプ。 飄々とした雰囲気と胡散臭い笑顔の通り、掴みどころがない。距離を置いてるかと思えば急に懐に入ったり、近づいたかと思えば離れたりと付かず離れず、広く浅く人間関係を構築している。人をからかうことが好きで、相手を翻弄してはけらけら笑っている。 一方で自分のペースを乱されるのは苦手で、向こうから踏み込まれると一歩下がる。 父親は弁護士で母親はその秘書。七歳下の弟が1人いる。 職場恋愛の末に結ばれた夫婦の長男として生を受け、祥真も弟もその身に愛を受けてすくすくと育った。 しかし祥真が小学生の時に母親は不倫し、そのまま離婚。祥真たちを強く抱きしめて「愛してる」と言い残し、家を出ていった。まだ物心ついていない弟がぎゃんぎゃん泣いている横で、祥真は冷水をぶつけられたような心地で、呆然としていた。愛しているのに、なぜ置いていくのだろう。その疑問が胸につっかえて、悲しいのにうまく涙が出なかった。 母親の言葉が胸に刺さって抜けないまま成長していくにつれ、祥真は次第に「愛」というものが馬鹿馬鹿しくなっていく。口先だけで愛を囁いたって、永遠の愛なんてものは存在しない。どうせ無くなってしまう愛に意味なんて無い。同級生たちの些細な色恋沙汰も液晶越しのドラマチックな恋愛模様も、涙を誘うような感動的な家族愛も、全部全部、つまらなかった。やがて周囲の人間関係にも興味をなくし、程々に、浮かない程度にやれば良いと無気力に日々を過ごしていた。 そんな冷めきった祥真の心は、突然現れた神室御門という一人の男によって変えられた。 最初は気まぐれに交流を始めたが、純粋かつ感受性が豊かな彼は祥真の日常を愉快に彩ってくれた。ついた嘘には全て騙され、少し弄ぶような言動をすれば頬を赤らめる。しかしそんな可愛らしさの中にも芯の強さと境遇故の頼もしさが垣間見え、そのギャップに少しずつ惹かれていった。揶揄うだけのつもりが本気になるなんてダサすぎる、と自嘲しながらも、神室御門という存在は祥真の中で日毎に大きくなっていった。 告白の返事をしなければならないとは思っていた。だがしかし、母の別れ際の言葉が頭から離れなかった。永遠の愛なんて無い。いつか離れてしまうのならば、返事せずに今の関係のままでいた方が傷つかずに済むのではないか。 けれど、そんな臆病な心さえも御門は愛してくれた。彼となら永遠の愛を信じていられる。何者にも縛られたくなかった男は恋を知り、恋に生きるようになった。 今では御門の恋人として彼を溺愛している。だらしなく笑う今の祥真を、昔の祥真が見たら馬鹿にするだろう。けれど、隣に愛する人がいる今が、今の祥真にとって最高の幸せなのだ。 趣味は読書、人間観察、手品、料理。好きな食べ物はいくら。嫌いな食べ物はセロリ。 モチーフはアスチルベ。花言葉は「恋の訪れ」「自由」。名前の由来は別名の曙升麻（アケボノショウマ）より。 誕生日は5月12日。 「俺は曙祥真。ま、よろしくー」 「あっはは！まーた引っかかった。御門くんは騙しがいがあるな〜」 「……何、御門に何の用？用なら俺が聞くけど」 「好きだ、御門。……はは、知ってるだろうけど言いたかったんだよ」 初恋性ストックホルム症候群における祥真は24歳。 未来の世界線だと、惚れたのも告白したのも、プロポーズをしたのも祥真から。大人になってからは神室家を取り巻く他の財閥や企業について情報を集め、陰からも御門を守っていた。神室家の人々とも仲を深めて、来たる結婚式に向けて着々と準備を進めていた。それなのに。 弟の名前は風露（ふうろ）。10歳の小学4年生。祥真とは正反対に、素直で真面目、誰に対しても優しい優等生。父親が仕事で中々家に帰れない時も祥真がずっと面倒を見ていたこともあり、祥真によく懐いている。祥真は弟の前だと優しくしっかり者の兄を演じており、嘘もつかない。

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