タグ： いちごみるくくん Lost

某県の山中に位置する限界集落の出身。村長の家系で村の伝統や儀式を特に重んじている家だった。 伝統の中で「村長の家系に生まれた長女は村長の選んだ人間と結婚する」というものあった。そうすることで村には安寧、繁栄がもたらされるとされており村の古い人間を中心に、彼女の家族は深く信じていた。彼女ももれなく３歳のころから婚約者が決まって、彼と将来結婚するのだと言われ続けていた。幼いころに言われ続けたものは意識に刷り込まれてしまうもので、すぐに彼を好きになった。彼に好かれたくて必死になっていた。 また一族の娘として教養、芸事を叩きこまれており、親だけでなく兄や妹弟、特に村長である祖母には厳しく躾けられた。 厳しく躾けられているなかでも花に触れている時間、本を読んでいる時間は癒しだった。本は歴史書から小説、絵本など様々。絵本や写真集などで見た海がとてもきれいで憧れるようになった。結婚した後、一度は旅行で海の見える街に行きたいとひそかに願っていた。 生まれてから20年間、怒鳴られ、殴られ、厳しく育てられながらも心折れずに生活できたのも、伝統を守ることが出来ればきっと家族は自分を認めてくれると信じていたから。厳しくされるのも愛されているからだと信じてた。大好きな彼ともあと少しで結婚できる。だからどれだけつらく当たられても、罵倒されても耐えてきた。 21歳になった年、婚約者と食事をしている際に婚姻について話し出したところ「何を勘違いしてるのか知らないが俺はお前なんかと結婚なんてするつもりはない」「昔から必死で、惨めたらしくて大嫌いだった」「そういうことだからお前のおばあさまによろしくな」と一方的に婚約破棄された。言われた内容、破棄をされたと報告したところ、婚約者側は全く批判されず、彼女だけが伝統を守れない無能と罵倒された。 自分は永遠に家族や村の人間にすら認めてもらえない現実に絶望し、死にたいと思うようになった。人生がまったく楽しくない、幸せを感じない。みんなが感じていることを私は一度も感じたことがない。リストカット、首絞め、過剰服薬、運がいいのか悪いのか死にきれず今に至る。何度も何度も自殺未遂を繰り返されており、家族は一族から自決するような人間を出したくなかった。そんな人間がいると知られたら、と自殺されるぐらいならと彼女の存在自体を村からいなくなったことにして軟禁することにした。 軟禁され、どうにか納屋にあるもので自殺を試みるが死ぬことは叶わず、ただひたすら自分の生が終わることを願っていた。 いまは漠然とした不安、希死念慮で満たされてる。ただ死にたい。家族のみんなは笑ってるのに私がいると怖い顔をする。私だってみんなと幸せになりたかった。私がいない方が家族が幸せになれるんだ。兄さんたちも弟妹たちも、父さんや母さんも、おばあさまも。私が家族のために必死に美しくあろうと、素晴らしい花嫁になろうとしていたのに、何の意味もなかった。私の21年間は、一体なんだったの。私の人生って 一人称：私 二人称：貴方 Like：海、読書、花 Dislike：怒られること、怒鳴られること、叩かれること 「こんにちは、はじめまして」 「海、行ってみたかったの。初めて見るの、ずっと山奥に棲んでたから」 「…………しにたぁい、なんて。冗談よ」 「最後くらい、幸せな夢を見れたら、幸せよね」 悲しい、悲しい、悲しい、悲しい 私の人生っていったい何だったの、なんのために頑張ってきたの 私は私の精一杯で頑張ってきたのに、それなのに、どうして、どうして 結局私は誰にも愛してもらえなかったの？婚約者にも、兄妹、父、母、おばあさまにも愛されなかった 辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい 私を愛しても、認めてももらえないのに、それなのに死ぬことすら許してもらえないの？ もうわたしをゆるしてよ、 じゆうにして 悲しくて、悔しくて、苦しい 私だって幸せになりたかった 【通過済み】 海も枯れるまで

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ