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旅館の捕食者 HO2 ヒッセイ メイ 穏やかで落ち着いた気のいい小説家のおじさん。融通の利く常識人。 亡き父親との日々を綴ったブログがネットで大バズりし、ちょっとした有名人に。 ドラマ化と映画化の話が来ているが、彼自身思うところがあり保留している。 学生時代は剣道をやっていた。 吸っている煙草はマルボロ。 母親は彼が幼い頃に蒸発しており、父親に男手一つで育てられる。 読書が大好きで幼少期より図書館に入り浸っていた本の虫。中でも特にミステリー小説が好きで、自分も大きくなったら人々があっと驚くような小説を書く！と夢を抱くが現実はそう甘くはなかった。 高校卒業後、サラリーマンをしながらミステリー小説を書き、編集部や文学賞に持ち込むも鳴かず飛ばず。やっと発刊に至ったと思っても売り上げも評価もイマイチ。一応これまでに出した本は三冊。 編集から小馬鹿にするような態度をとられ続け、自分には才能がないのだと挫折しそうになるたびに父親が激励してくれた。 そんな父親に支えられながらもサラリーマンと小説家の二足の草鞋でやってきたが、父親が大病を患う。 介護のために仕事を辞めて必死に看病するも、年齢もあり父親は亡くなってしまう。 しばらくは虚無感から無為に日々を過ごしていたが、遺品を整理している際に父親との思い出が蘇ってきて、ブログに自身と父親の日々を書き連ねる。 そのブログがとあるインフルエンサーの目に留まり、急激に拡散。彼は謀らずも一躍有名人となった。 今まで自分を邪険に扱ってきた編集からはこっちの路線で行けばヒットメーカーになれると鼻息荒く路線変更を勧められるが、明確な答えも出せないまま結論を先延ばしにしている。 自分は今後どうすればいいのか迷いながら、気分転換も兼ねてとある旅館に赴く。 発刊履歴 ・『遠雷』 夏休みに田舎に帰った「僕」。 思い出される高校時代。キラキラと光を放っていた日々。その光はとある事件によって輝きを鈍らせた。親友の「彼」は何故死んだのか。 10年越しに明かされる真相とは。 ・『鰯雲』 平凡な日々を送るサラリーマン・山田太郎。 そんな彼にある日一通の手紙が届く。 「お前の秘密を知っているぞ」 そこから彼の数奇な運命が動き出す。 ・『狐火』 遠くの山に揺らめく炎を見ても、決して近付いてはいけないよ。とある村に古くから蔓延る言い伝え。 人が死ぬのは何故なのか。 ー真実とはいつも残酷だ。

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