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Leo・Oswald / レオ・オスヴァルト
ID:4393404
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Leo・Oswald / レオ・オスヴァルト
タグ:
18.51
124
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生まれ・能力値
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その他増加分
一時的増減
現在値
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APP
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初期
SAN
アイ
デア
幸運
知識
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SAN
現在SAN値
/
(不定領域:
)
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技能
職業P
/
(うち追加分:
)
興味P
/
(うち追加分:
)
表示
初期値の技能を隠す
複数回成長モード
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<戦闘技能>
成長
戦闘技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
回避
キック
組み付き
こぶし(パンチ)
頭突き
投擲
マーシャルアーツ
拳銃
サブマシンガン
ショットガン
マシンガン
ライフル
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通常表示
<探索技能>
成長
探索技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
応急手当
鍵開け
隠す
隠れる
聞き耳
忍び歩き
写真術
精神分析
追跡
登攀
図書館
目星
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通常表示
<行動技能>
成長
行動技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
運転(
)
機械修理
重機械操作
乗馬
水泳
製作(
)
操縦(
)
跳躍
電気修理
ナビゲート
変装
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通常表示
<交渉技能>
成長
交渉技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
言いくるめ
信用
説得
値切り
母国語(
)
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簡易表示
通常表示
<知識技能>
成長
知識技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
医学
オカルト
化学
クトゥルフ神話
芸術(
)
経理
考古学
コンピューター
心理学
人類学
生物学
地質学
電子工学
天文学
博物学
物理学
法律
薬学
歴史
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戦闘・武器・防具
ダメージボーナス:
名前
成功率
ダメージ
射程
攻撃回数
装弾数
耐久力
その他
%
%
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所持品・所持金
名称
単価
個
価格
効果・備考など
価格総計
現在の所持金:
、 預金・借金:
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パーソナルデータ
キャラクター名
タグ
職業
年齢
性別
身長
体重
出身
髪の色
瞳の色
肌の色
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その他メモ
✦ 特徴表 ▸ 芸術的才能:稽古事を小さい頃に習っていたか、 実用ブログなどで人気を博している。 任意の < 芸術 > 技能1つに[ INT×3]%を加える。 プレイヤーは音楽、著述などの専門分野を指定すること。 ▸ 鋭い洞察力:優れた感覚の持ち主であるため、< 目星 > に+30% ------------------------------------------------------------ ✦ 職業ベース:秘書 ▸ 7版参考 ------------------------------------------------------------ ✦ 通過シナリオ 奇妙な動物園 君におはようと言えたら マザーグースレストラン スーサイデッドメアリンク リボルバー IQ膣っく ×のために 探索者がシャトルランやるだけ ------------------------------------------------------------ ✦ 詳細 ▸ 出身:verZrat ------------------------------------------------------------ ▸ 身長:183cm ▸ 体重:62kg ▸ BMI:18.51 ▸ CV:石川界人 ------------------------------------------------------------ ▸ 髪色:支子色 ▸ 瞳の色:薔薇色 / 藍紫色 ------------------------------------------------------------ ▸ 支子色:#FDD876 ▸ 薔薇色:#F0566E ▸ 藍紫色:#00AEEF ------------------------------------------------------------ ▸ イメージソング:by your side ------------------------------------------------------------ ▸ キャラクター詳細 創作企画「 verZrat 」出身の探索者。 幼少期は奴隷として飼われており、それを助け出してくれたのが 軍曹であるラツヴァイト・セリムであった。 国家を率いる軍人である主人(セリム)が世直しのため国中の犯罪等を 取り締まっていた際、人身売買の情報を掴み乗り込みレオ助け出す。 また、ラツヴァイト・セリムに気に入られたレオは、そのまま 彼の一家に引き取られ、彼の友人かつ従者として過ごし、 レオはその後、ラツヴァイト家に忠誠を誓うこととなる。 小さい頃より手先も器用ではあったが、教育を受けていないため ラツヴァイト・セリムと共に教育を受ける。 軍人の頃は銃よりも剣術に秀でており特にサーベルが得意。 元々要領がよく、勤勉であったためか鍛錬、勉学など器用にこなす。 特に、趣味で始めたヴァイオリンは秀でている。 かなり几帳面で、加えて潔癖症な一面もある。 潔癖症は奴隷時代の後遺症のようなもの。 軽度な潔癖症なので、信頼している者に対しては特に問題はない。 また、軍曹であるセリムとは身体を重ねていたこともあった。 数年後、ラツヴァイト率いる国が敵国全てを制圧し、 制圧した国から優秀な軍人を我が軍に率いれるためとある試験を行う。 その試験というのも、良い成績を残したものは軍に迎え入れる という名目のもと、真実は人体実験を行うものである。 そんな中、自分の死んでしまった心を取り戻してくれる者が現れ 彼と話しているうちに、もう誰も傷つけたくない、 彼と一緒にいたいと思うようになる。それがアレックス=ホルストである。 そして、主人に相談を持ちかけ、願いを聞き入れてもらうことが叶った。 その試験の最中、参加者の中に主人へ歯向かう者が現れ、 ラツヴァイト・セリムはそれを射殺しようとするが、 自らがそれを庇いそのまま運悪く射殺され死亡。 転生後は、現代人として生まれ変わると前世の趣味であった 音楽の勉強をしたいと思い音大生となり勉強。 卒業後は前世の補佐という役割の馴染みもあり、現世では秘書に。 元々要領もいい上、慣れているためかなり優秀とのこと。 また、大切な人であるアレックスとも再会し、自分と共にいると相手を 苦しめてしまうのではないかをいう思いから、アレックスの為と 最初は知らないふりをしようとしたが、どうしても一緒に添い遂げたいという 思いを抑え込むことが出来ず、今では同居をしている。 非常に真面目で厳格なタイプであり、 自身にも厳しく、暇な時間があるとそわそわしてしまう。 しかし、趣味でやっているヴァイオリンや恋人である アレックス=ホルストと共に過ごす時間は本人にとって 落ち着く時間であり、彼の前では甘えてしまうこともあるが 冷静になると段々恥ずかしくなり、素直になれないことが多い。 ------------------------------------------------------------ ▸ 過去:奴隷時代 小さい頃に両親を殺された。それも、物心がつく前のことだった。 ある家庭に産まれた子供は、それは珍しい虹彩異色症の子供だったのだ。 洋紅色と金春色の瞳を持つそれは美しい眼球だった。 しかし、その珍しさに目を付けた奴隷商人は両親を殺害し子供を誘拐した。 高値で取引されたレオは奴隷として貴族に飼われていた。 毎日のように暴力を振るわれ、人としての扱いを受けておらず 己の欲求を満たすためと性的暴力を受けたこともあった。 _____レオは綺麗だ。君を買い取って正解だったな。君は私を愛してくれるね? 毎日毎日耳元で呟かれるじっとりとした不快な声が煩わしくて堪らなかった。 心身ともに疲弊しきり、自害をしようとすら思っていた。 しかしある日のこと、主人は複数人の奴隷をレオに紹介した。 この者達と協力し常に私を満足させろ、と強要してきたのだ。 主人の要求は今まで通り酷いものであったが年齢の近い子供達と 共に協力し合うというのは、心身共にボロボロになっていた レオにとっては一人で背負っていた苦を全員で背負うということ。 辛い現実であることは変わりなくとも、友人とも呼べる者達の 存在のおかげで、この日々に希望を持っていられた。 _____しかし、それは突然終わりを告げた。 "最後の一人になるまでお前達で殺し合いをしろ" 主人がそういったのも、貴族達の賭け事。つまらない享楽のため。 様々な人間を集め、誰が生き残るか賭け事をするつまらない遊び。 ただそのために、それだけのために自分たちの命は蹂躙されるのか? こいつらは人間じゃない。人間の皮を被った悪魔だ。 主人は奴隷一人一人にナイフを手渡し、目をしっかりと見据えて一言いう。 "せいぜい楽しませてくれよ"と。もちろんレオにもにナイフは手渡される。 しかし、主人はにっこりと人の良さそうな笑みを浮かべ耳元でじっとりと呟いた。 _____期待してるよ、可愛い私のレオ その言葉を聞いた瞬間、吐き気が込み上げた。 期待?よくもそんなことを、散々酷い扱いをしてきたのに? 普通であれば絶望や怒りなどがあって当然なのかもしれない。 しかし、レオの頭はやけに明瞭で、冷静で、酷く冷たかった。 ゲームが始まる。 仲間は死にたくないからと今まで共に過ごしてきた友人を襲う。 中にはただ地べたに座り込み、何もかもを諦めた者もいた。 地面が赤く赤く鮮血で汚れ、心底愉快だという貴族達の下卑た笑い声。 何もかもがただただ不愉快だった。 汚い、汚い、汚い、汚い、汚い、汚い ナイフをぎちりと握りしめ、襲いかかってくる仲間を避け、 歩みを進める。ただ真っ直ぐに、あれのもとへ。 主人の前に立つと、それはにこりと微笑み頰を撫でる。 「死にたくないのかい?気持ちはわかるが、これはゲームなんだ」 「...あぁ、それとも私が恋しくなったのかな」 「いいだろう、レオは私のお気に入りだ。特別にゲームを降りても構わない」 気持ちが悪かった。視界が歪み、吐き気も頭痛も止まらない。 でもやけに頭は冷静で、それが尚のこと不快だった。 不安そうに見つめ、主人を求めるようにそれの首に手を回す。 すると主人は、自身の腰をするりと撫で抱き締める。 そして、ごぽりと口から血を吐き出した。 男の胸にはナイフが突き立てられており、止めどなく鮮血が溢れ出した。 自分を、友人を、人間の尊厳を踏みにじった愚かな者への報復。 レオにとって、これが初めての命を奪う行為であった。 振り返るとゲームを強要されてしまった、友人だった者達は 誰一人として残っておらず、全員死んでいた。 虚ろな目をした友人が自身を見ている気がする。 裏切るな、お前もこちらに来い、そう言っているかのように。 友人の元へ歩み寄ろうとするも、背後からは貴族達の叫び声。 奴隷が死ぬのは嬉々として眺めていたのに、死ぬべき人間である 主人の死には悲痛な叫び?どう考えても間違っているだろう。 己を危険と判断したのか、貴族の一人が自身に向かって 銃口を向ける。何やら叫んでいるようだが、 頭が酷く痛んで何1つとして聞き入れることが出来ない。 自分も死ぬのか、友人と共に逝けるのか、そう思うと楽になった。 目を瞑ろうとした瞬間、そこには美しい人がいた。 白く、気高く、凛としていて。 目を奪われた。誰だろう、この人も貴族か? 呆然としている自分をよそに、大勢の人間が貴族達を捕らえていく。 ____美しい瞳をしているね。 そう自身に微笑みかける彼は、綺麗だった。 ------------------------------------------------------------ ▸ 転生後:再会 side:Alex 仕事が終わり、ただ家に帰るだけとなった 銀髪の青年、アレックスはぼんやりと駅までの道のりを歩く。 途中、すれ違う散歩中の犬を見かければ可愛いなぁなんて思いながら。 何の気なしに後ろを振り向くと気になる人影が目に入った。 背が高くて、細くて、美しい金色の髪を揺らすあの姿に見覚えがある。 _____あれは自分が愛した、ただ一人の。 頭がそれを認識すると走り出していた。 姿を見失わないように人を掻き分け、慌てながらも目標に近付いて行く。 これは本当に彼なのだろうか。一度立ち止まり考えたが、 この機会を見逃す訳にはいかないと意を決して その美しい髪を持つ青年の肩を掴み声をかけたのだ。 side:Leo カフェでのアルバイトが終わり、身支度を整えた青年、 レオ・オスヴァルトは店内に向かって挨拶をする。 丁寧にお辞儀をした後、静かに扉を閉め帰路の道を歩こうとした。 しかし、レオが前を見た瞬間、懐かしい姿を捉えた。 額の傷、銀色の髪、無愛想な表情。 その姿を捉えた瞬間、帰路とは反対の道を選び俯きながら足早に歩く。 …アレックス=ホルスト。一番逢いたいと思い、 一番逢いたくないと望む相手に、とうとう出逢ってしまった。 所謂前世というものなのだろう、レオは軍人の頃の 記憶を持ったままこの現代に産まれた。 前世で関わりを持っていた相手もこの現代に産まれたようで、 数人とは既に再開を果たしている。 ロスヴィータやノエル、春麗、クラウディテ… 自身が敬愛してやまない、ラツヴァイト・セリム。 出会ってすぐに怒鳴られたり、泣かれたりと様々な反応は されたものの今でも時々話し今世を楽しんでいた。 だが、どうしても逢いたくない者もいる。それがアレックスだった。 前世で彼とは、恋人という関係だった。 それにも関わらず、自身は彼に酷い事ばかりをした。 最初から最後まで嘘ばかりで挙げ句の果てに置いて行き、 生に縛り付けた。何もかも、全てが自分のエゴだ。 前世では背負うものが沢山あった、自身を縛るものもあった。 それらは苦しいものではあったが、 同時に大きな感情を抑える枷にもなってくれていた。 自分はラツヴァイトやロズヴィータ以外には感情が無く、 演技ばかりの嘘で塗り固められた人間だった。 軍曹以外何も要らない。 彼のためにこの命を捧げ、最期まで添い遂げる。 それが自身の世界だった。 ___それなのに、ある日突然その世界が壊された。 / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / 「………何だ、この放送は」 前世で、何かの誤作動なのか軍曹とロズヴィータの会話が放送され、 施設に響いた時"何故放送をするのか、自分には何も知らされていない" という不安や、"他の者も聞いていて、ヴィーの部屋に 突撃されれば軍曹の身が危険"という焦りがあった。 「……誰の声?軍曹サンも知らないアル?」 「………誰?ロスヴィータさんも一緒のようですが…」 「………?どういうことだ?」 「放送…この施設内からされているんでしょうか?」 丁度自分の部屋に訪れていた春麗、ノエル、アレックスも 動揺を隠せないようだった。自身は軍曹が危険に晒されるのを 阻止する為、俺は自身の"不安"を利用して演技をした。 案の定、丁度自分の部屋に訪れていた3人は放送を聞き、 自分の心配をしてくれた。本当にお人好しな奴らだな、と 冷たく感じていた。しかし、ヴィーの部屋にも行こうとしていた。 それならば、と少しでも時間を稼がなければならないと話を続ける。 すると、"落ち着け、取り敢えずここにいよう" と言葉を発したアレックスが俺の肩を掴み抱き締めてきた。それに続いて、 「じゃあリーも!」 「…そうですね、また停電のようなことが起こるかもしれませんから」 春麗は自分の腹に突撃し、ノエルはおずおずと近付いてくる。 お前達は演技をしている俺に騙されているんだぞ。 信用も出来ない奴に簡単に気を許すな。 「……悪い、もう少しこのままでいてくれないか」 「うん、もちろんネ…」 「………はい」 「あぁ、落ち着くまでこうしておこう。大丈夫だ、何かあっても俺が何とかする」 「リーも強いアル!まかせるヨロシ〜!」 「一応最低限の手当てはできますしね…とっても頼もしい 春麗さんとアレックスさんもいます、だから……大丈夫ですよ」 ノエルが俺の頭を撫でながら言った。 三人は安心させようと慰めてくれた。 これが演技とは知らずに。 今までいろんな人間と話してきた。過去の話をしたことや楽しく会話したり。 だが、それは全て演技だったのだ。他の奴らが思うほど、自分は感情のある人間ではない。 「……すまない、ありがとう。……情けないな。 軍曹ともあろう者がこんなことで不安になるなど… 春麗もありがとう。年下のお前にまで心配してもらうことになるとはな」 ……演技の、はずだった。大して信用もしていない俺のことを 必死で慰める様子を見て馬鹿だなと思った。"本物の軍曹"を隠すため、 補佐である自分が軍曹と偽り表に出ている。それすらも気付いていない者達。 だが、その瞬間に分からなくなったのだ。 自分は何がしたいのか、何をするべきなのか。 何でこんなことをしているのか。 前までは何をしても何も感じず、ただ命令をこなす機械のはずだった。 しかし、今出たのは心からの言葉だった。気付くと春麗の頭を撫で、 無意識にアレックスの服の裾を握りしめていた。 三人が口々に守る、と口にする。お前達からしたら、 危険な存在はこの俺のはずだろうに。 …その時からだ、俺が演技をするのも、嘘をつくのも 苦しいと思うようになったのは。お前達の、せいだ。 軍曹には嘘をつくことはなかった。ノエルや春麗にも この日以来嘘なんてつくこともなかった。 だからこそ、現世で再開してからは置いて行ってしまったことや嘘を ついていた罪悪感はあったものの、目を背けようという気にはならなかった。 しかし、アレックスにはいくつもの嘘を重ね、 しまいには置いていってしまった。死んだ後でも生きていて欲しいという 自分のエゴから、遺言を残し、生に縛りつけてしまった。 ____きっと、深く傷付け、苦しい想いをさせてしまった。 だからこそ、二度と彼にそんな想いをさせたくないという 気持ちから、逢いたくないと思っていたのだ。 しかし、こうも簡単に逢ってしまうとは思いもしなかった。 出逢わないためにも、見つからないように早足にかけていく。 ______すると、突然肩を掴まれた。 「………っ、レオ……?」 息を上げ、泣きそうな声の相手は俺の名を呼ぶ。 振り返るなど出来なかった。思わず声が震えてしまったが、 人違いだ、と振り返らずに告げた。演技が下手になったな、自分は。 「…人違いじゃない、こっちを、見てくれないか…」 声を震わせながら言うのを聞き、ゆっくりと振り返り相手をじっと見つめる。 …あぁ、アレックスだ。愛していると告げることができなかった、 世界で一番愛おしい唯一の人間。青年は何も言わず頬に涙を伝わせたまま 呆然と自分を見つめている。すまない、俺はまたお前に嘘をついてしまうな。 「……悪いが、俺はお前のことを知らない。きっと、人違いだろう」 指で相手の涙を拭うがなかなか止まらないようで、 すぐに手は濡れてしまった。俺は、今どんな顔をしているのだろうか。 「…知らない、か?何も…俺のことがわからないか?」 「…あぁ、知らない。悪いな………泣き止め、頼むから」 自身の袖で相手の涙を拭っていると、相手は汚してしまうと呟くと、 手を掴まれ離された。そして俯き、自分で拭い始める。 抱きしめて自分はここだと言って安心させてやりたいのに、 それが出来ない。相手に多くの苦しみを与えてしまった自分には そんな資格がない、あるわけがなかった。 「……悪い、止めたくても全然止まらなくて……本当にすまない。 呼び止めたのに情けない所を見せて…」 「…いや、構わない。何なのかはわからないが思うことがあったんだろう?」 「…昔、俺の知らないところで消えてしまった人に、よく似ていた。 謝ろうと…ずっと探していたんだが、迷惑をかけてしまったな……」 少しは落ち着いたのかぽつぽつと喋りだす相手を見ていると、 ふと前世での会話を思い出した。"死ぬ時は互いの手で"と約束までしたのに、 自分は別の約束のため死んだのだ。死んだ事に関しては何の悔いもない。 それに、アレックスを自分の手で殺すなど出来る訳がないと言うのに。 そう考えると自分は嘘ばかりだな、と内心で嘲るように笑う。謝るのは俺だろう。 話が終わったのを確認し、用事があるからと断りをいれてその場を去る。 目を赤くしつつ申し訳なさそうに呼び止めてすまなかったと呟く相手を見て、 これ以上この場にいてはきっとどうにかなってしまうだろうから、 その前に立ち去らなければと思った。 でもせめて最期に、と相手の頬を撫でて足早にその場を離れたのだ。 「…………謝らなければいけないのはこっちだ」 入った事もない路地裏に入り、壁にもたれかかる。 次第に力が抜け、ずるずると座り込んでしまった。 「……ッあ、ぅ"………」 路地裏に座り込んで泣く姿などみっともないと思いつつも、 どうしてか嗚咽が止まらず、 声を押し殺して泣いた。 side:Alex 姿を見た瞬間涙が止まらなくなった。涙を拭う手は温かく、 自分があの時感じた冷たさはなかった。 あぁ、生きている。今、自分の目の前に立ち息をしている。 自分よりも背が高いのに細い身体や長く伸びる腕、綺麗に手入れがされた手。 左右で色の違う瞳、仕草、口調……どうしても、レオにしか見えなかった。 だからこそ記憶がないと言われた時、視界がぐらついた。 自分はこんなにも鮮明に憶えているのに、相手は何も憶えていない。 これもレオの嘘なのだろうか、レオだったらあり得そうだな、と 苦しそうな顔で涙を拭ってくれる相手を見つめながら考えていた。 数分にも満たない会話をしたあと、突然用事があると去ってしまった 彼に軽く会釈をし、暫く呆然と立ち尽くす。 そして、大きなため息を一つ吐き彼が向かった先へ足を向ける。 もしかしたら他人の空似と言うやつなのかもしれない。 記憶もないのかもしれない。だが、もしこの機会を逃してしまえば、 もう相手に逢えないのではないかという不安から、 焦り気味に金色の髪の青年を探す。 _____ふと路地裏に目を向けると、座り込む人影を見つけた。 嗚咽を漏らしながら座り込む彼の目線に合わせてこちらも座り込み、 背中に優しく手を回して声をかけると、びくりと肩を揺らし 俯いたまま俺は大丈夫だ、と小さな声で呟いた。 「……俺は大丈夫、だから…もう行ってくれないか」 頼むから、と小さな声で付け加え話す青年を見て俺は立ち上がった。 大丈夫そうには見えないからと、水だけでも買おうとその場を 一旦離れようとすると服の裾がくい、と引っ張られた。 振り返って見ると、蹲っていた青年が自分の服をつまみ、どこか悲しそうな顔をしていた。 「……っ、待って……行かないで……、ぁ、いや、何でもない…すまない……」 行かないでと言葉を溢した後、少し焦ったように顔をおさえ、 また俯いてしまった。その様子に少し驚きつつも、 優しく微笑んで見せ、青年の隣に静かに座った。 「...いや、大丈夫だ。気にしないでくれ…アンタが 落ち着くまでは近くにいよう。…嫌になったらすぐ言ってくれ」 「……………さっき、知らない所で消えてしまったと言っていたが、 お前はどう思った?その時どう感じた…?」 膝に顔を埋めながらもちら、と此方の様子を窺いぽそぽそと 呟く姿を見て、本当にレオがそこにいるように思えた。 仕草も、喋り方もあの時と変わらず同じだから。 「…………何も言葉が出ずに、ただその人が一人何処かで 辛い思いをしていないかと、寂しくて泣いていないかと、 もし俺がここで全てを諦めたら悲しむんじゃないかと、 だからその人のために生きようと、そう思った… …なんて、俺は頭の悪い考えしか出来ないんだが。すまない」 話している途中、きっと寂しそうな表情でも浮かべてしまったのだろう。 相手もつられたように苦しそうな表情を浮かべていた。 レオによく似たやつにそんな表情はして欲しくないからと 相手に優しく微笑み、相手の言葉を待った。 「………きっと安らかに眠ったはずだ。 誰かを残して逝ってしまった事は心残りだった。……かもしれない。 けど…そいつが大切だと思っている人達が無事に 生きていてくれたのなら幸せなんだ。……、全て憶測だが」 そう話すと、青年は苦しそうに微笑んだ。 その姿や言葉が何もかもレオそっくりで、堪らない気持ちになった。 本当に記憶が無いのだろうか、別人なのだろうか。 思わず、なんだかアイツと喋ってるみたいだなと言葉が出てしまった。 「……そうだろうか。ならまた探しに行って早く見つけないとな。 きっと本人には聞こえていないが、今度会ったら離さないと言ったからな。 …約束は守らないと」 言葉を続けた後、それを聞いた相手が息を呑み一言放った。 「………、忘れてしまえ、そんな奴」 side:Leo 言葉を聞いた瞬間、引き止めてしまった事を再び後悔した。 どうして忘れてくれないんだ。あんなに酷い事をしたのにどうして… そう考えていると思わず、忘れてしまえ、と声が出てしまった。 しまったと思った頃には既に言葉に出していて、慌てて次の言葉を紡ぐ。 「…お前がそいつに囚われ続ける必要もないだろう。早く、自由になってくれ」 本心だった。自分はどんな思いをしようがどんな目に会おうが一向に構わない。 だが、相手は別だ。忘れて欲しいとは言わないが、相手がそれで苦しむことなどなく 健やかに暮らしていけるのであればそれで良かったのだ。 「……駄目だ、忘れる事なんて出来ない。囚われてもいない。 ……好きなんだ、死ぬまでも今こうして生まれ変わってからも、ずっと…」 時折流れる涙を拭いながら吐露する相手の姿を見て、気持ちが揺らいだ。 お前はどうしてこうも真っ直ぐに生きていけるんだ。 馬鹿で、素直で、嘘がつけなくて、すぐ騙されて。 どんなに酷い事をしても、嘘だと知っても尚、 真っ直ぐに俺を見つめて言うんだ。"それでも好きなんだ"と。 (本当に馬鹿だ。…お前を知らないと言う相手に"生まれ変わった" なんて事を話したって白い目で見られるだけだぞ) _______負けたよ、アレックス。 「……はぁ、本当にお前は……もうやめだ、俺にはもうお前を説得する言葉がない」 違う、言葉がないんじゃない。 どんな気持ちよりも、お前と居たいと思ってしまった。 また二人で、何でもない話をしてくだらないと笑い合いたいと思ってしまった。 ごめん、まだ当分は離してやれそうにないよ。 「……今世でも情けないな、俺は。………憶えてるよ、全部」 「………へ?」 アレックスに向き直り、はっきりした声で告げた。 するとアレックスは、間抜けな声を出し唖然としながら見つめてくる。 言葉を反芻した後、次第にわなわなと震えだし、 頬には大粒の涙が伝い始めた。明らかに動揺していることがわかる。 「……し、知らないと言ったじゃないか… 俺のこと…ほんとに、……ほんとに……」 「……お前が憶えていなかったり、すぐに諦めようものなら 俺もこのまま知らないふりをするつもりだった。…なのにお前ときたら」 「…忘れるわけないだろ、諦めるわけもない… …そういう所は、本当にレオらしいな」 泣きじゃくるアレックスを見て、勝手に身体が動く。 「……置いていって、すまなかった」 ぎゅ、と強く抱き締めながら温もりを感じる。 ずっと、こうしたかった。 叶えるつもりのない夢が叶ってしまったな、と独り言つように頭の中で思う。 「……俺こそ、守れなくて、何も出来なくて、ごめん……」 そう呟くと、アレックスは俺の背中に手を回し強く抱き締め返す。 「アレックスが謝る必要なんてないだろう。 …俺は、最期にラツとの約束を守る事が出来て良かったと思ってる。 勿論、守れなかった約束もラツやアレックスに言えなかった言葉も 出来なかったこともあったが、満足しているんだ」 前世で、突然ラツの母上が亡くなられた。 その時から自分は最期までラツの側にいると誓った。 絶対に自分だけは、彼を置いていかないと。 そして、少しずつでも出来る事なら俺がラツを、ラツの心を救ってあげたかった。 だが、自分は自身の過去の事ですら克服もできず更には他人の心の内がわからない。 そんな自分には到底救う事など出来る筈もなかった。 ラツの事も、アレックスの事も悔いだらけではあった。 だが、安らかに逝けたのも確かだった。 「…俺は、守れなかったんだ。…一番大切な人を…… だから、申し訳なくて…ノエルやヴィオレット、シャルルからも話を聞いた。 全部が全部レオらしくてレオが居なくなった事を受け入れざるを得なかった。 春麗も励ましてくれた、伝言も、ヴィーから… …もしあの伝言がなければレオに会うのはもっと早かったかも、しれないな…」 アレックスが紡ぐ言葉を黙って聞く。話を聞きながら、 沢山の人間に迷惑をかけてしまったのか、と少し反省をする。 念のためと伝言を頼んでおいて正解だったな、と思いながらも返事をする。 「…お前が気に病む必要はないと言うのに……でもいいじゃないか。 また、こうして逢えた。……前の俺に、この言葉は重過ぎた。 …けど、今世くらい伝えたって…声に出しても赦されるだろうか」 少し身体を離し、アレックスの眼をしっかりと見つめる。 そして、ずっと言いたくて、でも言えなかった言葉を口にした。 「……愛してるよ。昔も、今もずっと変わらず」 ▸ レオの伝言 『お前は、すぐ感情的になって行動する節があるから、 きちんと制御できるようになれ、飯も食え。 俺は好きだけど、他の人はどう思うかわからないから 言葉遣いにももう少し気を使え。 それと、俺のことは忘れてほしい。 無理なら忘れなくてもいいから…俺の分まで、最後まで生きてほしい。 お前に死なれたら俺が困る。早すぎる再開なんて面白くないしな。 お前と出会えてよかった。生まれ変われるのなら走って会いにいく』 ▸ レオの付箋 『愛している』と丁寧な文字で書かれており、 紙の隅には下手くそな犬の絵が描かれている。
※
歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました
(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
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エラーメッセージ
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ケイオシアム社
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