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狂気山脈~邪神の山嶺~1-B 下界に残した絆 「私の名は、ドクタァァアァアアアアアアア、ライズ！　ドクターでもライズでも好きに呼ぶといい。 登山の理由？登山家が山に登るのに理由がいるのか？ いやいやもちろん私には理由がある。 前人未踏の世界最高峰、そんなものに挑むのは馬鹿といって差し支えないような冒険家だろう。 そんな愛すべき馬鹿どもの挑戦に私が関わらないなんて、冗談じゃない。 それに、山に登ってそのまま死にました、じゃあマジもんの馬鹿で終わっちまう、だから私がついて行くのさ。 あんたらを登らせて、そして帰らせるためにな」 「第一次登山隊は……非常に個人的な理由で行かなかったんだ。 いやまあ国家プロジェクトだったしそもそも個人で同行を申し出られるような規模ではなかったが……式を間近に控えていてな。 婚約をした状態で冒険に挑むのは何かと縁起が悪いし、何より優先順位の問題だ！悪いか！ 行かなかったことは後悔したとも！だからこそ、諸君らともにあの山を制覇し、そしてそのまま連れ帰る！」 アメリカ人の女医で、先月式を挙げたばかりの既婚者。 新婚旅行はまだ行っていない。 冒険家が大好きであり彼らを助けるために医者になった身ではあるが、式の直前に見つかった狂気山脈に関しては挑戦を断念。 国家プロジェクトであったため同行を遠慮した部分もあるが、何より式が優先であった。あと死亡フラグ的に縁起が悪い。 そして全滅の報を受けた。 心を痛めるとともに後悔した彼女は第二次への同行を決意。 旦那に生きて帰ることを約束し、山へ挑むのであった。 ポリシーとして医者であるがそれ以上に冒険家好きである。 彼女は冒険という行為、彼らの紡ぐ物語に熱狂している。 決死の想いで進むというならば、決死の覚悟で支援する。 無理を通すのが冒険家、不可能や限界という言葉は彼女にはなく、ゆえにドクターストップも存在しない。 やる気さえあるならば、理屈や道理など捻じ曲げ押し通る。 もちろん、本人の同意は取る。 健康維持の一貫や自衛のためにサバットを嗜んでいる。

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