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▼先生は優しく話してくれる 保健医の先生 周りは思春期真っ盛りの中学生ばかりであるが故かメンタルは強め。 例えエセ保健医と言われようが屁理屈を言われようが「そうかもね」と笑顔で流してしまう。 但し聞く耳を持たないわけでは無く、生徒たちの悩みなどは親身になって聞いてくれる。 教室に入りづらい、授業を受けたくないと生徒が零すのであれば、優しく諭し、時には「ここで休んでいきなさい」と場を設けてあげる。 ______＿＿以下、HO3秘匿＿＿＿＿＿ 幼い頃に両親が離婚。 父方につくも父は間もなく他界。それでも母親とは連絡が取れずじまい。 以降父方の親戚を転々としている。 ただ、今でこそ精神的に強くなっているものの、元々は引っ込み思案で人見知り。 すぐに泣いてしまうような子であったため親戚たちもなかなかに手を焼いてしまう。 有自体が懐こうにも懐けず、それ故か周りも有を敬遠しだしてしまう。 そんな有に手を上げた親戚も、少なくはない。 今では「受け入れようとしてくれていた人たちの恩を無下にしたのは自分」と、理解した素振りを見せる。 人に寄り添う事ができなかった過去の自分を反面教師のように扱っているのだそう。 ただ、それでも自分に寄り添ってくれなかったアイツらが悪い、と、心の弱かった少年にどこか歪んだ感情が芽生えたのもまた事実である。 －－－－－－ 生徒との関係について 人から愛情を受けることも注ぐこともなかった彼の元に1人の生徒が現れる。 その子は自分と境遇が全く似ており、周りから受け入れられない、受け入れたくないと嘆く姿を見て、彼自身親近感のような、共鳴のような、どこか近しいものを感じ出す。 心の底から寄り添ってあげたいと思ったのかもしれない。 身体を重ねてしまったのも、自分が心を許してしまったからかもしれない。 ……と、自分に言い聞かせながら、心の底では この子で愛情というものを知れるのであれば、優しさというものを与えられるのであれば、この子でいいじゃないか、これはいい機会だと、彼女の感情につけ込み、自身の行為を正当化させている。 誰かに愛情を向けてもらえる喜びや、誰かに寄り添えている自分自身の優越に浸っていた、教師として全く愚かな男。 彼は今も「自分は人に優しくできている」「愛情を受けている」「アイツらとは違う」と越に浸り、周りを下に見ている。 小心者が自身を守るために芽生えさせた感情が拗れた結果である。 表向きは他人想いのいい先生。 実際は自分が可愛いだけの先生。

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