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◇通過済みシナリオ ・Dropout Despair（HO2） ・火焔木 ◇人物 出自や住居など、自らが身を置いている物の情報が大抵不明な殺し屋 一人称は俺、二人称はあんた。誕生日は12月25日と自称している どことなく食えない人物であるという印象を与えがち。大抵ヘラヘラした笑みを浮かべており、その表情が崩れるのは稀。倫理観が割りかしバグっている。ぱっと見寛容だが、よく見れば無関心だったり滑稽に思って飼い殺しにしていたりする。自分本位な性格 人を効率的に殺すことよりは、殺す手順の方に重きを置いており、人を殺す際に用いる手段は多岐に渡る。割りかし見るに耐えない殺し方をする。マッドサイエンティストみは正直ある。熱濃硫酸なんかがお気に入り 母国はイギリスで、イギリス人と日本人との間の子であることを公言している 本人曰く「気付いたら日本にいた」とのこと 人を殺し始めた理由は「自分の理想の死に方を探すため」。「人を殺さずして理想の死に方がわかるなら人なんか殺してないんだよねぇ」と度々こぼしている。 「俺は神田リンネって言うんだよぉ。いい名前っしょ？　名字はこの国で最初に殺した人から勝手に貰ったんだけどねぇ」 ◇『Dropout Despair』HO2公開内容 HO2「殺人（コロシビト）」 貴方は＜遺書屋＞の片割れであり、 遺書を書かせ、見届けたのちにその対象を必ず殺す者だ。 （以下、『Dropout Despair』ネタバレ含む） ◇『Dropout Despair』HO2秘匿内容 HO2「殺人ーコロシビトー」 ―貴方は〈遺書屋〉の片割れであり、 遺書を書かせ、見届けたのちにその対象を必ず殺す者だ。 相方であるHO1は「遺書」という存在にとても惹かれている。 貴方もそうかもしれないし、さほど貴方は「遺書」という存在に興味がないかもしれない。 しかし、この裏社会では裏切りや殺戮は日常茶飯事だ。 信頼している相方も、自分だっていつ死んでしまうかわからないし、自分達は「遺書屋」として名も知れてしまっているから尚更恨みを買うことだってあるだろう。 だからかもしれないが、貴方はいつも自身の「遺書」を持ち歩いている。 自身が死んでしまった時のためにだ。もちろん相手は相方であるHO1に対してだ。 ◇遺書内容 Last Will 三毛上珠以外の閲覧を禁ずる。 親愛なる俺の相棒、ミケに宛てて 手紙なんて生まれてこの方書いたことも無ければ大して興味を持ったこともないものだから、良い前置きが思いつかなかった。ごめんね。 以下、死後にやって欲しいことを書き留めておく。やってくれたら嬉しいけど、少しでも無理そうだったらしなくていい。俺はミケに身の安全を一番にして欲しいから、少しでも難しいと思ったら、寧ろ、やらないで。頼むよ。 ・墓を作らないで欲しい。 墓というよりも、どちらかというと墓石を立てないで欲しいかな。神田リンネが死んだってことを、あんまり周知にしたくないんだよね。墓作らないのは情も風情もないって嫌なら作ればいいとは思うけど、その場合はそこが神田リンネの墓っていうのが他の人に分からないようにして欲しい。 でも、死体が残らない死に方したらその限りじゃないけど。そんな死に方したら俺の死を讃えて花火上げても俺は全然アリだと思う。派手でいいねぇ！ ・俺の全財産をミケに譲る。 実は俺、戸籍が無くてさ、自宅持ってないんだよね。自宅持ってないから信頼できる……というか、ビジネス的な関係の知り合いの別宅を色んな条件を付けて借りてる。そいつ公証人っていう公務員だけど面倒なことが死ぬほど嫌いだから、俺の名前出して頼めばいい感じに死後処理をまとめてくれるんじゃね？　面倒ごとはクソっつってたし。大事にしたくないからいい感じに収めてくれるだろ。知らないけど。一応話は付けてあるからなんか困ったら相談していいと思う。 話が逸れた。で、そいつの別宅の金庫内に俺の持ってる財産がある。それをミケに譲るよ。今から譲ってもいいんだけどね。カードキーなんだけど、今は洗面所の二段ある引き出しのうち、下の引き出しの内側に貼っておいたはずだ。分かりづらいとこに貼ってあるから、まあ……見つけられなかったらドンマイって感じだな。 ・遺品処理について。 上に書いた金庫の中に、中身が紙束のデカい茶封筒が入ってるはず。それを全部シュレッダーにかけて燃やしといてくれ。中身はミケなら見てもいいけど、これから書く内容とほぼほぼ一緒だからつまらないと思う。ミケ以外の人には見せちゃダメだよ。俺の機密事項がいっぱい書いてあって、バレちゃまずいからさ。そういう意味では、この遺書も同じだ。読んだら痕跡が残らないように処分して欲しい。 ・俺について。 今まで秘めてきた俺の出自をお前だけに教える。俺の覚えている限りを書こうと思う。 誰にも言わなかったことを書き留めるのはちょっと面倒だけど、俺が死んで俺の知ってる俺を誰も知れなくなるのは癪だから、と言っても色々事情があって言いふらしたくはないってもんだから、迷いに迷ってミケだけに教えることにした。読む読まないも言う言わないもお前に任せるし、俺の出自の情報をどうするかもお前に任せる。とりあえず、死んだり忘れたりする前に書き留めておく。 俺の本名はテオス・リンネ・エクオアリア（Theos Linne Equoaria）。出身はイギリス。父親（アポストロス・エクオアリア-Apostros Equoaria）がイギリス出身、母親（天司乃恵-あまつか のえ）が日本人のハーフだ。 俺の生まれた家は富豪の多いエクオアリア家でも大分末席の方に位置していた。俺が生まれた時点で父親が宗教団体に手を染めて借金が多額にあって、確か俺が日本に来る直前——6歳の時に完全に立ち行かなくなって破綻した。結局父親は裏社会の人間に金を借り始めて、返済できなくなって殺された、らしい。俺はそれを見てないし、母親伝てに聞いただけだから真実かどうかは分からないけど。多分真実だと思うよ。母親が俺を連れて日本に逃げてきたのも、父親から金を押収できなかった追手から逃げてきたからだったはずだ。 母親が俺を連れて日本に来た後は、まあ平和に生きた。元々持ってこれるものもなかったし、母親は追手に居所を見つかるのを恐れてヒステリックに陥ったしで大変だったけど。学校は行けなかったけどね。というか、母親が仕事しなかったから気付いたら俺に戸籍なかった。身分をいい感じに隠しながら仕事すんの大変だったよ。 まあ、そのせいで裏社会に近付いてたのかもね。いつの間にか母親は失踪してて、俺は一人になっちゃったから知り合いの伝でこっちの世界に来た。それで、いつの間にか武器を手に取って、人を殺す生活に身を続けてここまで来たというわけ。 これは前々から言ってたけど、初めて殺した人が神田って人だったから苗字頂戴して、今神田リンネって名乗ってる。なんだっけな、いつか母親が「リンネは輪廻」つってたから、テオスよりもリンネの方にしたんだったけ。忘れちゃったや。どうでもいいからね。俺がそこに存在していれば俺はどんな名前でもいいと思うんだよね。 これは俺の持論なんだけど、俺がテオス・リンネ・エクオアリアであり、同時に神田リンネであることを知ってるのは一人でいいんだ。今までは俺、これからはミケがその一人って考えたらロマンチックじゃない？　わかんないけど。 実際、俺は満足できる死に方を探して今人を殺しているんだけど、これがミケの手に渡る頃にそれは決まってんのかね？　多分俺のことだから決まってないんだろうなぁ。 今のところはねぇ……⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎かな！←訂正！今はまだ死にたくないかも！ 俺は良い人じゃないから、死んだことにごめんねとかは言わないし言う気もない。けど、俺はミケとバディ組めてよかったと思うよ。人生で一番楽しかった。 俺の仕事道具は持ち歩いてないものはいつも玄関先にまとめてあるから、それはまあ、適当に処分しておいてくれると助かる。困ったら俺の知り合いの気苦労な情報屋に押し付ければなんとかはしてくれるよ！あ、さっきの公務員の人と一緒に連絡先書いとくね。本人達からは許可とってるから！ 書く事が思いつかないのでここまでにしよう。思い残しなんて死に際に増えるもんだからね。 今までありがとう。これからもミケの幸福を祈ってる。 神田リンネ P.S. 公務員の連絡先 （以下、都内の住所と電話番号が書かれている） 情報屋の連絡先 （以下、都内の住所と電話番号が書かれている） ◇？ テオス（θεός） 意味：神 輪廻 意味：仏語。生ある者が迷妄に満ちた生死を絶え間なく繰り返すこと。 アポストロス（απόστολος） 意味：使徒 父も母も別の宗教を信じた人だった。その信じる姿勢だけは確かだった。 父は息子に神にも近い素晴らしい存在になって欲しがったが、母は息子にそうはなって欲しくなかった。 お互いに持ち合った単語の意味はお互いに知らなかったが、彼らは息子に矛盾する言葉を名前として与えていた 息子はその名前の意味を知っていた。知っていたからこそ、宗教なんぞ馬鹿馬鹿しいと思っていた。 自分は神にも輪廻の輪に巻き込まれもできない。人は死んだらそこで終わりだから。 それでも、一番近い血縁を憐れんだのか。初めて人を殺す時、彼は殺す人を選んだ。殺さんとする人に苗字を聞き、『神』の文字が入る人を探した。そうして最初に出会った『神』が神田だった。

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