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あいつらを見返したかった。 【生い立ち】 小さい頃から乗り物が好きで、飛行機のパイロットになることを夢見ていた。 小学生の頃、将来の夢を発表する授業で「パイロットになりたい」と発表したところ、隣の席の子に「こいつ、おれのパクった！」と大声で言われた。元々物静かでおとなしい性格だった繰は、それに咄嗟に反論することができなかった。隣の席の子が繰をパクリ呼ばわりし、周りの子もそれに同調し始めた。担任が諫めてその場は収まったが、その日から繰は「人の夢をパクる奴→なんでもパクる卑怯な奴」と言われいじめられ始めた。いざ面と向かって責め立てられると頭が真っ白になってしまい、強く否定できなかった。それは子供の目には、やましいことがある人の反応であるかのように映った。繰は、将来の夢がパイロットであることを言わなくなった。 いじめは、中学校に上がっても続いた。隣の席だった子はクラスの中心的存在になり、繰は暗く卑屈な性格に育った。その頃にはもういじめのきっかけはみんな忘れてしまっていたが、繰はずっと根に持っていた。夢について口に出さず、こっそりパイロットを目指す手もあったが、繰の中には「あいつに夢を盗られた」という意識が強く残っており、もう目指せないものであると思い込んでいた。夢を奪った彼を強く恨んでいた。なんとか見返したい、あいつよりもすごいと思われる人になりたい、あいつよりもみんなに認められたい、そう思った。 わかりやすく、日本で一番運転する人が少ないのは、宇宙船だと思った。 必死に勉強した。宇宙飛行士になるためには体力も必要だと知り、体も鍛えた。遊びも趣味も犠牲にして努力した。すべては、自分を馬鹿にしたあいつらを見返すために。 【人柄】 努力の人。地頭が良い訳ではなく、努力して宇宙飛行士の肩書きを手にした。 が、陰キャなので自分からメンバーに話しかけたり全然できない。ぶっきらぼうな言い方になってしまうことを多少気にしている。みんなと仲良くなりたくないわけではないが自分から話しかけたりは難しい。 自分に自信があるわけではない。 【宇宙飛行士として】 宇宙にはあまり興味はないが、宇宙飛行士という職業に就けたことを誇りに思っている。だが、肩書きがあるだけではだめだ、きちんと役目を果たして地球に帰ってこそ意味がある。その時こそ、あいつらを見返すことができる時だと思っている。 また、宇宙船の操縦士というチームの皆の命を預かる役目であるということに強い責任感を持っている。

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