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魔法少女希望譚　PC3スペードマークのついた人形 ○人形:MP1の消費で神話生物に2d10のダメージを与えることができる。技能「運転」が50%上がる。 音夢（ねむ）16歳　シスター・アンネ（Anne） 修道院育ち。姉に重度のシスコン。 音夢には2歳上の姉がいた。 心音（ここね）又の名をシスター・メアリー（Mary） 物心がつく前に両親を交通事故により亡くした二人は街の外れにしては大きい修道院に引き取られ住み込みで暮らしていた。 いつも泣き虫で臆病で頭の出来も運動神経もそこそこな音夢に比べ、心音は完璧だ。穏やかで誰にも優しく常に清廉な微笑みを浮かべている。成績優秀、運動神経も良くお歌も上手い。当然だが姉のまわりにはいつも人だかりが出来ていた。 音夢はそんな姉が大好きだった。友達なんかいらない、ぱぱもままも欲しくない、心音さえいてくれればそれだけでよかった。心音はどうなの？首から下げたお揃いのロザリオに口付ける。血の繋がりを持つ姉に抱いてはいけない禁断の感情を十字架に封じ込める。 心音が他の修道院の仲間たちと話しているところを見ると、心臓がぐちゃぐちゃに握り潰されたみたいに痛くて吐き気が込み上げ気持ち悪くなってしまう。何度も吐いては倒れる音夢に心音は優しく看病してくれた。私が苦しい痛いと泣けば心音はみんなよりも私を気にかけてくれる。私を優先して大切に扱ってくれる。次第に音夢の自傷行為にも似た言動は悪化していった。わざと体調を崩した素振りをして病人を装う。その度に寄り添って宥めてくれる心音が大好きだった。 夜だって一人で眠れない。心音がベッドで子守唄をうたってくれないと寂しくて悲しくて涙が溢れて止まらないのだ。 そんな音夢に心音は「私だと思って抱きしめていて。私はいつでも音夢のそばにいるからね」とぬいぐるみを渡してくれた。音夢はまるで心音本人のように大切に丁重に、例えシスターやブラザーに気持ち悪がられたとしても怒られたとしても、どんな時も肌身離さず持ち歩き生活を共にしていた。 心音が14歳の誕生日を迎えて少し経った頃からだろうか。「神様なんていないよ」と誰にも聞かれてはいけない内緒話を音夢に囁き始めたのは。「私たちは毎日何にお祈りしてるのかしら」「神様なんているはずがないのよ」「本当にいるのだとしたらどうしてお父さんとお母さんは帰ってこないの」 とても苦しく辛そうな表情で嘆く。いつも聖母のように朗らかで、天使のように無垢な笑顔を浮かべる心音からは想像もできない、歪んだかおは音夢の前でしか見せることはなかった。 17歳になった心音は或日、突然修道院から姿を消した。音夢に告げることなく、音夢の前から姿を消した。どうして？どこにいったの。私を置いてひとりぼっちにするの？神様は私から心音を奪ったんだ。許せない。心音を苦しめて、心音を壊した。許せるわけがない。神様が心音を拐っていってしまったんだ。神様なんていらない。神なんて死んじゃえ。みんな死んじゃえ。神なんかを信じているこいつら全員、死んじゃえばいいんだ！！！ 元よりこの修道院に思いれもなければ神に信仰もない。心音がいたからここに住んでいたに過ぎないのだ。心音がいなくなった今、私がここにい続ける理由がない。あるわけない。心音は神が憎くて、そいつを信仰する修道院のみんなが嫌だから出て行っちゃったんだ。だったら心音の嫌なものを無くしてあげたらどうだろう。壊したらどうだろう。心音はまた私の前に戻ってきてくれるかもしれない。 深夜、みんなが寝静まった修道院に灯油をばら撒き火を付けた。暗闇の中、真っ赤に燃え盛る修道院を少し離れた場所で、ロザリオを天高く掲げる音夢の腕には心音からもらったぬいぐるみがひとつ。他には何もいらない。聖書も修道服も思い出も、何もかも燃えてなくなればいい。私には心音しか必要ない。 すぐに近所の野次馬が集まり消防が駆けつける。ふと修道院の窓に目を見やるとそこには最愛の姉がいた。なんで。どうしてそんなところに？姉は誰かを探しているように部屋を走り回る。口元が「ねむ」と動く。まって心音、私はそこにいないの。私はここにいるのよ！炎の中へと飛び出そうと駆け寄るが、消防隊に危ないからと取り押さえられる。「離して！私の心音が！中にいるの！」必死に泣き叫ぶも音夢の声は届かない。消防は直ちに消火活動に力を尽くすが、火の海は留まることを知らず、建物すべてを燃やし尽くしてしまう。音夢の願った通り何もかも燃えてなくなってしまった。憎き神を信仰する修道院も。最愛の姉までも、全部。 修道院が燃えた後は孤児院に引き取られている。 ーーー 願い「心音（死んだ姉）と一緒にいたい」（※死んだ姉の魂をぬいぐるみに閉じ込める） ⇨（心音は死んでない。私のせいで死んだなんてあるはずない。今も私の腕の中で生き続けているのよ）⇄（例え天使様でも心音を連れて行くのは許せない。心音はどこにも行かせない）相反する気持ちが存在する中、願ったのはぬいぐるみに心音の魂を閉じ込め、心音を復活させること。心音は永遠にどこにも行けない。ぬいぐるみから出ることができない。ずっとずーっと私のそばにいてね。 ーーー 追加能力 青薔薇の断罪-Blue Rose Executioner-⇨ここね（ぬいぐるみ）の目から青薔薇の棘が繰り出されて対象者に絡み付いて締め付け、離さない。 叛逆の十字架-Marian Cross-⇨ Marian（マリアン）（Mary＋Anneを組み合わせた文字）が刻まれている。ロザリオに口付けると魔法少女に変身する。祈りの対象は神ではなく心音。音夢に危険が近づくと発光し周囲にバリアを張る。誰かにロザリオを渡せばその人を守ってほしいという音夢の願いと捉えて、渡された人に対しても同様の効果を発揮する。 裁きの業火-Guilty Fire-⇨このバズーカで焼き尽くして仕舞えばいい。心音が嫌なものぜーんぶ壊しちゃおう。 夜明けの嬌音-Hory Soprano-⇨心音の子守唄は誰でも夢の中に誘われる聖母の歌声。子守唄を聞けば神でも眠気に襲われ動きを鈍らせてしまう。 聖母の目-Mary Eye-⇨眼帯に覆われた片目には心音の焼死遺体で唯一残った眼球を抜き取って埋め込まれている。眼帯を外すと現世と霊界を彷徨う心音の先見の力が解き放たれ、これから起こる未来を予知することができる。誰が攻撃対象に選ばれるかが予め視えるため、自他共に回避に補正がかかる。 ーーー 職業技能 回避⇨心音の元にすぐに駆け寄るため足は速い。ちょこまかと素早く動く。 頭突き⇨頭を壁や机に打ち付けて心音に心配しもらうというかまってちゃんの技を身につけている。意外と石頭。 応急手当⇨わざと怪我をする音夢の手当てをしてくれた心音の所作をよく見ていたため覚えてしまっている。 隠れる⇨体が小さいので隠れるのは得意。よく物陰や壁から他の修道女たちと話す心音を覗き見ていた。 聞き耳⇨心音の声はどこにいても聞こえる。 図書館⇨修道院での避難所。本がおともだち。 目星⇨心音の変化を目敏く見抜ける。ドジで物を無くしがちなので探すのには慣れた。 運転（ここね）⇨心音の魂が宿っている。私と心音は一心同体だよね？ オリジナル技能 メンタルブレイク（病む）⇨基本的にはここね（ぬいぐるみ）を抱いているので精神が安定してるがたまに思い立ったように「私なんか…」と病むことがある。その時は誰でもいいので頭を撫でられると落ち着く。「よしよししてくれないともっとヘラっちゃうよお…」 ーーー POWについての説明 ⇨本体8＋ぬいぐるみ（ここね）10＝18 ぬいぐるみ（ここね）を抱いてると精神が落ち着くのでPOW18 ーーー 魔法少女能力 ・青薔薇の断罪-Blue Rose Executioner- MP1の消費で神話生物に2d10のダメージを与えることができる。 ・裁きの業火-Guilty Fire- MP2の消費で1d4体の敵に1d8のダメージを与える。 （この技に失敗した場合、自分の近くで暴発する。味方全員に1d2のダメージを食らう。） ・叛逆の十字架-Marian Cross- 自動発動　5点分のバリアを所有　他者への譲渡可能。 MP2を消費することで、2d3点分　バリアを回復することができる。バリア上限値は8とする。 ・夜明けの嬌音-Hory Soprano- MP2消費で敵1体に子守歌を聞かせて1d3ターン動きを鈍らせる。（対象になった敵の技能にすべて-25％の補正がかかる。） ・聖母の目-Mary Eye- 条件：眼帯を外すと宣言。自動発動。自分と味方に回避+10を付与（上限の80％を超えることになっても適用する。） 発動したターンの終わりに運転技能を振ってもらい失敗した場合、目の力に身体が耐えられず　疼く。1ダメージを受けてもらい次のターンで は聖母の目は発動できず、自身の回避が-10％される。

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