タグ： インエンハイパー HO1

▽台詞 「やあ！ 私は鈴木敦、数学教師をしているよ！ あれ？ 化学教師だったかな？ はは、どちらでもいいことか！」 「私は誰？ 私は何？ 君には世界で一番期待しているんだ！ さあ答えて、探偵さん！」 ▽設定 世間を騒がせている『怪盗サガ』の正体である男性。 普段は適当な偽名と職業を使って素性を誤魔化している。 性格は非常に活動的な社交家。だが重度のナルシストであり嘘吐きでもある。いわゆる胡散臭い人。 積極的に周囲に絡みに行くが、どこか怪しい雰囲気を察知され敬遠されることも多い。 ▽怪盗サガについて 世間を騒がせている怪盗。 神出鬼没で大胆不敵。高価な物品を巧妙に盗み出すファンタジックな存在。 標的となるものは宝石や美術品など多岐に渡り、必ず犯行前に予告状を出すのが特徴。 活動を開始したのは数年前だが、そこまで犯行が頻繁でないため、被害にあったものは数件程度。だが派手な手口から事件は話題になりやすく、次は何を盗むのかと期待するファンも多い。 なお、ここ半年は活動していないものの、そろそろ動きがあるのではないかと噂されている。 ▽秘匿 HO1 過眠症 あなたは数か月前から過眠症に悩まされている。きっかけは思い出せないが、突然発症したものだ。 あなたは周りから愛されているが、自身の病気に死ぬほど悩んでいる。 周りは良かれと思って眠ったあなたを起こしてくれない。 例え周りが許してくれても、行動を抑制される過眠の症状にひどく苦しんでいる。 周りからの愛に応えるため、努めて明るく振る舞っているが、あなたはこの病気のために自死を願うほど苛まれている。 過眠の症状が出ると思考力も低下し、謎の笛の音の幻聴が聞こえる。 あなたの目的は【病気からの解放】or【死】 ▽秘匿設定/経歴 金銭的に恵まれない母子家庭で生まれた。 母親は典型的な子供に責任を持てない人物で、男を取っかえ引っ変えしては翠佳に虐待を繰り返していた。 そんな環境に居た彼の心の支えは一冊の児童書だった。 当時人気シリーズだったその児童書は、ある青年が怪盗として活躍し、華麗に獲物を盗みながらも人助けをするという内容だった。題名は、怪盗サガ。 母親が男を呼んでいる間、翠佳はベランダに出されるのが常だったが、漏れ出た光で本を読んでいれば気にすることはなかった。 怪盗サガは次の巻で探偵が登場し、更に物語が盛り上がると予告されていた。翠佳は少ないお金を掻き集めてでも、絶対に読もうと決めていた。 だが、ある日偶然にも聞いてしまった。 怪盗サガは作者が亡くなってしまい、続刊は絶対に望めないのだと。 それを知った翠佳は酷くショックを受け、はじめて大声で泣き喚いた。今までひとつの我儘も言わなかったが、これだけは耐えられなかった。 母親といえば、そんな翠佳を見ても心配するどころか苛立つばかりだった。ついに彼女は逆上し、翠佳の頭に酒瓶を叩きつけた。 目が覚めると病院に居た。 異常な泣き声に気付いた近所の人が通報したらしい。 翠佳は特に後遺症もなく一命を取りとめ、母親とは引き離されることとなった。退院後は心優しい親戚が面倒を見てくれた。 だが、全てが円満に解決したとは言えなかった。 過度なストレスか、脳への衝撃か。翠佳は致命的に何かが欠けてしまった。 母親がどうなったかなんて興味ない。暖かいご飯もベッドも要らない。怪我だって治らなくて構わない。 自分はただ怪盗サガの続きが見たいだけなのだ。 以降、翠佳は到底普通とは言えない道を歩み始めた。 必要な知識をひたすら詰め込み、裏社会の人間とすら接触して人脈を作り、命の危険がある計画を立てて、＿＿怪盗になることにした。あの物語の続きを見るために。 その努力は見事に報われ、怪盗サガは実在の存在となった。自分が獲物を盗むたびに大衆はどよめき、新たな物語が完成する。翠佳の望みはこれ以上ない形で叶った。 と、思った矢先に過眠症に襲われた。 本来、一人で高価な物品を盗み出し、しかも捕まらずに犯行を重ね続けるのは正気の沙汰ではない。 翠佳は睡眠時間すら削り、生活の全てを捧げることで怪盗サガを保っていた。 にも関わらず、過眠症になってしまっては活動時間が到底足りない。そもそも眠りこける心配がある中で物を盗み出すのは不可能だ。 かくして怪盗を続けられなくなった彼は、すぐに自殺を決意した。 元より、翠佳は怪盗サガの為だけに存在している。それが続けられないとなったら、これ以上生きている意味はなかった。 ただ、ひとつだけ惜しむらくは、怪盗と並び立つ”探偵”と、ついぞ出会えなかったことだった。予告通りには行かなかったのだ。 とはいえこうなってしまった以上、そんな都合の良い存在と出会える訳はない。 そんなことより、せめて最後までファンの愛に応えられるよう、怪盗サガとして華麗に退場できるようにしなければならない。翠佳は最適な死に方を探すことにした。 ▽備考 すい‐か【▽誰何】 ［名］(スル)相手が何者かわからないときに、呼びとめて問いただすこと。「守衛に―される」

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