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樋野 歩（ひの あゆむ） 一人称：私、樋野 二人称：あなた、絹子さん ◆本人について 「…はい、樋野は私です。何か御用でしょうか？」 「絹子さん、朝食ができましたよ。こちらは今日のお弁当です」 「世界かあなたか、選べと言われたとき。……もう世界のことなんて考えていられませんでした」 「絹子さんの顔を見たら、演技も何もできなくなってしまうと思って……」 小説作家。青少年向けの爽やかな恋愛小説やSFファンタジーを手がけている。 また英語、仏語の児童書の翻訳なども手がけている。 柔らかな文体と丁寧な描写、そこから生み出される温かな世界観が持ち味。 体躯に見合わず押しの弱い性格。大声で詰め寄られたり、選択を迫られたりするのが苦手。 そのため交流関係は狭く深く。慣れ親しんだ人間だけが彼女の本心を見ることができる。 普段は家で原稿作業をしている。締め切りはきちんと守るしっかりさんタイプ。 ◆「ノアの感情論」の樋野について 彼女は絹子に偽の印象を与えるために、今までの作家生活で養ってきたロールプレイや表現の技術を活かして「ストーカーの樋野歩」に成り代わろうとした。 ストーカーが出てくるような作品は書いたことないが作家生活も長いため、その辺りは長年の勘でやりくりしている。 絹子の性格をよく知っているため、彼女が世界を選んでも彼女を憎まないことにしている。 むしろ絹子が無事でいてくれるならそれでいい。 また、絹子には歩に関する記憶がないが、そうとわかっていても彼女と顔を合わせることができなかった。 理由は彼女の顔を見たら演技をやめて今すぐにでも泣き出してしまいそうだったから。 歩を理解してくれる絹子は、歩にとって何より大事な人なのだ。上記のように語っていても、自分の心の底までは騙せない。

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