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『ソープスクール』HO3 本名：ユージン・G・蕨生（ユージン・グレイ・ワラビ） グレイが母方姓、蕨生が父方姓。 日本生まれ日本育ち。3月生まれ。 ※周りには知られていないが、イギリス人の母と日本人の父親を持つハーフ。 　⇒これ自己紹介でも内緒にします。杏にも詳しく教えていないです。 　　本人からすればわざわざ言って広める必要のない話であり、良い思い出でもないためです。 中学校の養護教諭。穏やかで優しい口調で喋る。 叱るよりも諭すような言い方。 丸っこい眼鏡をかけている。 必要に応じて生徒を運ぶことがあるため、持ち上げる技術が少しある（組み付き）。 養護教諭なのに「痛そう」があまり得意ではなく、半べそで治療している姿がよく目撃されている。 しかし苦手ゆえになるべく早く痛くなさそうにするため、治療技術が向上した。 　⇒自身が暴行を受けていた為、あの痛さが他の人にも与えられているかと思うと悲しくてしょうがない。 　　病院で色々と教えてもらったので技術は高め。 また、昔精神病について学んだ時期がある。 　⇒自分自身が解離性同一症（離人症性障害が正しい？）になっていたから。現在はほぼ発症せず。 　　POWが低いのもそのせいということにしております。 --PL用細々-- 「可哀想」という言葉が嫌い。「あなたには何もできない」と突き放しているのと同じだから。 自分では絶対に言わない。 - ユージン 「生まれが良い」という意味。本当は貴族・裕福という意味合い。 　日本語として見た時にこの家庭環境のどこが？ と皮肉になる名付け。 蕨生 「WANNABE」から。自分以外の何者かに「成りたがり」（何もしない癖に）というマイナスのスラング。 - 結心の母（シャーロット・グレイ）について 　イギリスの伯爵であるグレイ家の血筋。分家。自身も想像していなかった病に今も苦しんでいる人。 　25歳、結心を産んでから精神病に陥り離婚。イギリスに戻ってからは嘘の様に落ち着いた。 　誠二の訃報を受けた際、こちらを頼って来ないでくれと結心との縁を一方的に切った。 　成長した我が子は見てみたいが、あの頃の言いようのない悍ましさがまた襲ってきたら、と恐ろしく思ったからだ。　 結心の父（蕨生 誠二）について 　わらび せいじ。蕨生家の次男。上に兄1人・姉2人の末っ子。他人を慮るばかりに沼に嵌ってしまった人。 　上の兄姉たちの幸せそうな結婚・出産を見てきたことで、それらに前向きなイメージのみを持ち合わせていた。 　しかしシャーリーが精神病を患い、何度も結心を手にかけようとしたため離婚。 　グレイ家から多額の慰謝料を請求されたことで、両親や兄弟に何の説明もせずに絶縁宣言を行った。 　そのため一族からも「何かやましいところがあったのではないか」と疑われることとなる。 　赤ん坊と2人暮らし、頼れる先も自ら失くした。 　慰謝料の支払いの為に仕事に一層打ち込んだ。初めての育児も何とかこなしたが家族らしい時間は取れなかった。 　そんな生活では体に無理が出るのも必然だったのだ。 　結心が中学1年生の時に心臓病で急逝した。39歳だった。 - カナダに留学した際に両親は恋におち、日本へ移住して子を成したのだという。 傍から見ても仲が良く、円満な家庭だったらしい。 母親が産褥期精神病になるまでは。 その矛先は生まれたばかりの結心だった。 母は幾度となく結心を手にかけようとし、その度に夫や義母に止められて暴れ泣いていた。 理由を問いただしても、ただ結心がたまらなく気持ち悪く排除したくなるのだとしか答えられなかった。 臓腑を踏み荒らされ嘲笑われているような感覚がするのだという。 だから結心にある「母親」という名前の記憶は、ヒステリックな叫び・暴言、迫る白い手と体に走る痛みや苦しみだ。 そしてその後に誰かに制止されて泣き出す声だった。 泣いてしまえば母だった人は酷く優しく抱きしめてくれたような気がするが、そこには何の感情も抱かなかった。 痛みを与える手で抱きしめられることは不安でしかなく、ただ早く終わって欲しいとだけ思っていた。 この頃には既に離人症にかかっていたのだと思われる。 家族がぼろぼろになっていくのを感じた父は、このまま続けてはいけないと離婚を申し出た。 母は頑なに拒否していたが父との長い長い相談の末、離婚届に印鑑を押すこととなった。 そしてそのまま故郷へと帰って行った。 彼女が残した手紙は結心のことは何一つ書かれておらず、ただひたすらに父への愛を綴ったものだったという。 一方グレイ家では、幸せな家庭を築いているはず、と送り出したシャーロットが酷い状態で返ってきた。 何を聞いても「夫も私も何も悪くない」の一点張りで、詳細を話そうとはしなかった。 更に結心と離れて精神的に落ち着いたことも、かえって家庭内の不和ではと疑いが強くなったのは皮肉なことだった。 そんな流れを経て、慰謝料を、という話が出るまでに時間はかからなかった。 誠二はまじめな人間だった。何もかもを一人で背負おうとした。 まずは家族と縁を切った。グレイ家から来ていた慰謝料についてはおくびにも出さなかった。 幸せに暮らしている家族がこれ以上自分のせいで迷惑を被らないように。 そこには羨望もあったのかもしれない。だが、それよりも家族とシャーロットの名誉を守りたいという一心が勝った。 その行動が、何も存在しないはずの疑惑の沼へ繋がってしまった。 気づけば彼は、頼れたかもしれない誰かからも睨まれるようになってしまったのだ。 それでも自身で決めたことだから、と誠二は一層仕事に家事に育児にと励んだ。 そんな毎日に、家族らしい時間なんて作ることは出来なかった。 結心から見た父親という人物は、いつも忙しなくあれやこれやと働いていてこちらと目が合うことも稀な人だった。 育ててくれた恩や、そのためにどれだけ努力をしていたのか今なら分かる。 幼心にも邪魔をしてはいけない、と伸ばした手を引っ込めることばかりだった。 その日の朝、いつも通り自分より早く出た父親の置き手紙があったのを今でも覚えている。 父にしては珍しく曲がってしまった文字で、今日はなるべく早く帰る、とあった。 カレンダーを見れば少し先に丸が1つ。 ようやく時間がとれそうだからどこかに旅行でも、と約束していた。 行き先を決める相談をしようと話していたのがその日だった。 周りの友人から聞いていた「旅行」に自分も行くのだと考えるのはとても楽しかった。 先に家について、父の帰宅を待つ。 ふらり、と覚束ない足取りで部屋に入ってきた父は、そのまま倒れて動かなくなった。 享年39歳。実感なんて沸かなかった。 まずは母方に連絡をした。電話番号なんてどこにも残っていなかったから、国際手紙を書いた。 数日後、返ってきたのは慰謝料をこれ以上振り込まなくて良いという念書と、関わってくれるなという拒絶だった。 成人でもなく、義務教育さえ終えていなかった結心は父方に頼らざるを得なくなってしまった。 そこで感じたのは冷たく厳しい視線。 何もかもを飲み込んだまま死んだ父への疑念は強くなるばかりだったのだ。 生きられる最低限の生活は保証されたが、それ以上に良くなることはなかった。 また、一所に留まらせても貰えず、所謂たらい回しにされ続けた。 稼ぎながら一人暮らしを始めるまで、そんなに時間はかからなかった。 一人になってようやく、ようやく息を吐くことが出来たのだ。 そして、こんな思いをする人の力になれたら、と思って養護教諭を目指したのである。 美影さんとは何度も保健室での会瀬を重ね、何をするでもないのにお互いの居心地が良かった。 こんな風に心が穏やかなのは初めてだった。 思えばその頃からもう惹かれていたのだと思う。 本気で彼女との未来を思い描いた。 そんな中、彼女の自殺の訃報を聞くこととなったのだ。 --- ★通過済シナリオ ソープスクール ある探索者の考察とその結果 ※KPレス 月に魚の跳ねる夜 ※KPレス ☆AF・呪文・遭遇した神話生物 [AF] ・願いの釣り針 　蕨生の願いを宿した釣り針。満月の夜にはまばゆく輝く。 ・月魚の鱗 　100円玉ほどの大きさをした、美しい銀色の鱗。角度を変えると、まるで月長石のような青白い遊色が見られる。 　MPが3点分こめられている。自身のMPに3点追加することができるが、持ち主以外には使えない。 - [呪文] - [遭遇した神話生物] イゴーロナク 深き者 ---ネタバレ有--- 『ソープスクール』 全てはとある組織の陰謀だった。そう教えられたけれど。 本当にそうだったのだとしても、美影さんと過ごした時間は本物だった。 この気持ちの始まりが人工的な操作だったとしても、それを受け入れて自分の物にしたのは間違いなく私だ。 そんなことを考えながら歩いていたら呼び止められた。 私はあの時ぼろぼろになってしまった体と精神とを療養するために、現在も入院しているところなのだ。 渡されたのは美影さん宛の封筒。ご両親が来られないから、処遇に困っていたらしい。受け取って病室に戻る。 中身は、エコー写真だった。 立っていることが出来なかった。視界の一切がにじんでぼやけてどうしようもなかった。 ――ああ、僕は。二人、救えなかったのか。 口から零れる嗚咽はもう止められなかった。胸が喉が体の全部が痛くて、痛くて。 どうして美影さんだったんだろう。どうして僕が代われなかったんだろう。どうして何にも気付けなかったのだろう。 どうして。どうして。 彼女はただ生きていただけだったのに！ 気付けば絶叫していた。誰が来る気配もしなかった。 目の前に、影が落ちた。 彼女の背後に広がる空は吐き気がするほど青くて、青くて、青くて。 どれくらいそうしていただろう。 ぼくはたちあがって、べっとにこしかけた。 てもとにはしゃしんがいちまい。ものくろのかげ。 ああ、そうだった。ひみつはおなかのそこにかくしておかなきゃ。 美影さん。大丈夫。この子はぼくときみだけのたからものにするからね。 誰にともなく一人ごちて、僕はゆっくり口を開いた。 - 『ある探索者の考察とその結果』（https://talto.cc/projects/WGOj1HlKz2F7eP-kpYaOK）※KPレス ED3 - 『月に魚の跳ねる夜』（https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18510329）※KPレス （最後のクリア報酬適用無し）

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