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刹夏ではHO2 摘麦の中にいるもう一人の人格。 四季の中で夏が一番好きな男の子 摘麦とは真逆でアウトドア派、外で遊びたい盛りである。 昔から摘麦は夏が苦手なので、毎年今年こそ夏を好きになって欲しいと思ってる。 摘麦は身体がヒロに比べると弱いのかよく物にぶつかったり、熱中症で倒れそうになったりと危なっかしいので、とっさに入れ替わってやることが多い。 まぁ、せっかく入れ替われた時はテンションが上がって遊びまくるので、戻った時に摘麦の体力を使い切ってしまってることが多くよく怒られる。 摘麦に迷惑をかけないよう、体を借りている時は怪我だけはしないよう心がけている。多少なりとも摘麦のフリもしているが、心は男なので察しの良い友人にはバレているかもしれない。摘麦に対する嫌味や吹っ掛けられた喧嘩にはとことん噛み付く。が、昔とある生徒と喧嘩になってそれなりの怪我をした時摘麦にこっぴどく怒られたことがあり、それ以来喧嘩はするが、最低限しか手出しはせず避けて対処することが多い。(基本女生徒相手) なので余計相手をイラつかせる。 (↑摘麦が友達少ない理由の一つ) 摘麦とは違い、どんなスポーツでもそれなりに出来るが、一番好きなのは水泳。他の競技と比べると怪我をする可能性が低いため、思いっきり出来るからである。その他のスポーツの時は多少なりともセーブしているが、それでも摘麦は疲れ果ててしまう。実は水泳をするのは多少なりとも摘麦の体力づくりになればと思っている節もある。 (↑多分余計なお世話) 摘麦とは違いあまり敬語は使わない。と言うより敬語がよくわかってない。摘麦の友達と話すときも普通の喋り方で話してしまうことが多い。たまに思い出したかのように敬語になる。 精神年齢は摘麦より若干幼い。 知識は多少共有しているが、学問に関してはやはり摘麦より劣る。科学部の活動の時摘麦は積極的に実験に参加しているが、ヒロは横から見ているだけになる。 刹夏にてロスト ねえ、ヒロ 本当にごめんなさい。 あれだけ貴方の前で馬鹿だの何だの言っていましたが、 結局一番の大馬鹿者は私だったんです。 いえ、よく考えれば元からそうでしたね。 貴方が居たこと、いつも夏に私を守っていてくれたことに慢心していて、安心して、周りを見ず自分のエゴばかりが募っていたんですよ。 ヒロの幸せも考えずに。 それがこの結果 貴方もお母さんも不幸にしてしまいました。 やっぱり夏も自分も嫌いです ああーーーー・・ でも一等謝らなければならない事が一つ。 「ごめんなさい」なんて言ったけれど。 私はこの夢の中が本当に、 残酷な程、 「幸せです」 『俺は、所詮二重人格の裏、摘麦がいるからこそ存在できるんだ。だから摘麦だけは、何があっても守る。たとえ俺が消えてしまっても、摘麦と母さんは守らなきゃならない。 俺は神様なんて大層な存在になりたいわけじゃない。ただ、大切な家族を守るヒーローになりたいんだ。 だけど悪いな、摘麦。所詮裏人格である俺じゃあお前を守りきれなかったよ。母さんも、悲しませてしまった。あぁ、こんな俺なんて生まれなければよかったのに。なのにどうして、こんなに心が落ち着いているのだろう。 あぁそうか、俺は、摘麦と一緒に入れるこの時間が、この終わらない夢が。 「幸せなんだろう。」 だから摘麦、もう、自分を責めないでくれ。お前は悪くない。全部俺が悪いんだ。そしてそんな責任をもう問われなくていいこの世界が心地いいんだ。だから、もう、忘れてしまおう。この終わらない夢の中で、ずっと、ずっと一緒にいよう。 大好きだよ、摘麦。もう絶対寂しい思いなんてさせない。離れたりなんてしないからね。』 堕ちたヒーローと眠り姫

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