タグ： 完結 ロスト

養子ということ以外はごく一般的な家庭環境で生活し、義両親とも良好な関係を築いている。 遺物の影響による暴走事件により環境は一変してしまうが、その際救われた特殊部隊に感謝と強い憧れを抱く。 苦難と試練の結果、晴れて特殊部隊へと入隊を果たす。 派手な見た目から怖がられることもあるが、素直で人懐っこい性格をしている。 書店員をしているのは「本が好き」では無く「本の匂いが好き」だからであり、純文学は苦手。 二年の時を経て、新生ナイトフォールの隊長へ。 守りたかったものを守るため、歩みたかった未来を歩むために。 記憶の脱落を補うために日記をつけるようになった。 未だにジンが傍に居てくれることをありがたいと思う反面、願い事が決まらず申し訳なく思っている。 約束もあるのだろうが、ファントムとの関係も改善され一応「サン」付けで呼ぶようになった。 寝首をかく宣言をした加賀美先輩との距離感を模索中。絶対に運転はさせないと誓う。 スエミという妹がいた。つらい。 ーafter the platinum rain－ 一日の終わり、日記をつける。 あの時から習慣となった日記には、日常から任務まで多くが記されてきた。 ページを戻ればほんの数日、確かにそこに存在した妹との出来事。 出会った当初は困惑したが、きっとあの行動は本能的なものだったのかもしれない。 『兄ちゃん！兄ちゃん！』 ふと涙が零れる 兄らしいことも、守ることさえ出来なかった自分を非難するように。 俺はまた失敗した。 「クソッ！」 力任せに机を叩き割る 「なにも変わらないじゃねぇか…」 「訓練で高得点だろうが」 「仕事を多くこなそうが」 「どれだけ強くなろうが…」 椅子に座る 「結局は守れなかった、救えなかった」 なにが聖杯だろうか。俺の望む結末は与えない、そこには足り得ない。 この身体は万能ではない。高望みなど、届かない。 ならば背負うしかない。憧れも、家族も全て自分の背で。 「忘れるわけには、いかねぇんだ」 　 一日の終わり、日記をつける。 憧れとの別れ、相棒との二年間、白金色の涙が降る国、 ここには、 背負うべき重みが記されている。

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