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ハンドアウト２：傷多き協力者 ▼公開情報 あなたは警視庁刑事部捜査第一課に配属される刑事だ。 12 月 1 日付で HO1 の相棒となり、 モズを追うことになる。 ▼秘匿情報 　[ 精神疾患について ] いつの頃からか精神疾患に悩まされている。※ 3 そのせいか自殺衝動に駆られることもあったが、 12 月 1 日の朝に目覚めた時から、 その症状は嘘のように無くなっていた。 　[ 交友関係 ] 精神疾患を治療するためにカウンセラー佐々羅透李の治療を受けている。中華食堂 " 古鳥軒 " を営む古鳥ヒナノとは友人 関係であり常連客だ。父親の死が原因で同じように精神疾患を抱える彼女に佐々羅透李を紹介した過去がある。 警察学校時代の同期、蛇原辰巳は親友であり良きライバルだ。彼と仕事を共にする日をずっと心待ちにしていた。 [連続殺人犯モズについて] モズとは、2020 年8 月から現れた連続殺人犯の通称である。決まって夜に犯行を行い、磔にされた遺体の心臓を拳銃で撃ち抜くことからこの通称がついた。どの遺体にも不気味な焼印が残されている。 ▼過去 警視庁刑事部捜査第一課に所属する刑事の一人、黒岩迅。彼が警察官になった理由は父「黒岩 厳(ｹﾞﾝ)」の影響が大いにあった。彼の父は家族の前でこそ優しいが、現場や当時の刑事部では「鬼の石頭、ゲンさん」として有名だった。現場至上主義だった父は、現場で最善策を思いついたなら例え上の命令だろうと従わない。現場では率先して行動し、父のおかげで未然に防ぐことができた事件は数知れず。発言と実力が伴っている優秀な刑事の一人だった。同僚や部下も父を慕っておりその信頼は厚く、それに応えるように部下に対して面倒見もよい。そんな父を迅は小さい頃から見ていた。ある日特別に職場を見学させてもらった時、父は部下を激しく叱責していた。幼い頃の迅はその時のことを今でも覚えていて、父は厳しい表情でこう言っていた「本来我々は事件を、最悪の事態を未然に防ぐ為に行動するべきなんだ。事件が起こってしまってからではもう手遅れなんだ。俺はお前に点数稼ぎや昇進しか頭にないような連中と同じようになってほしくない。」当時の迅には理解できなかったが、今なら解る。 「お偉方のご機嫌取りばっかりやってるひょろい奴なんかになるな」って事を。 この様に迅は父の言動を拡大解釈し警察を目指すことになる。父は息子が警察を目指すと聞いて手放しで喜んでいたが、後々悩むことになる。迅は警察になるための努力は惜しまなかった。道は険しかったがその中でも支えはあった。警察学校の同期「蛇原辰巳」の存在である。素行が悪かった辰巳と元々"はねっかえり"だった迅はすぐに意気投合していった。たちまち2人は警察学校で「悪ガキ二人組」として有名になる。素行は悪かったがそれ以外の成績で好成績を納めていたため、教官たちもそこまで口を出すことが出来なかった。辰巳とは在学中の僅かな休暇も共に過ごすくらいの所謂"親友"と呼べるような存在になっていった。そして22歳、遂に着任することになる。この時迅はあわよくば警察官としての自分を、職場や現場で父に見てもらいたかったが、入れ違いのように父は退職していた。「俺はデスクにふんぞり返るより、ホシを自分の足で追っかけるほうが性に合ってる」といって昇進などを蹴って、退職届を出したらしい。それに迅は辰巳と一緒に仕事をすることを楽しみにしていたが、残念ながらそれぞれ違う部署に割り当てられてしまった。流石に警官なり立てのペーペーが上司に文句つけることはできず、大人しく従うことにした。それと同時に2人は約束をした。 "いつか背中を預けられる相棒になろう"と。 月日は経ち、2020年、春。ようやく刑事になることが出来た。辰巳も刑事になることが出来たようで、2人は警察学校から通っていた中華食堂「古鳥軒」にて祝賀会を開いた。2人は常連ということもあり店長やその娘の「古鳥ヒナノ」を始め、他の常連客からも息子のようにかわいがれらており、大いに祝われた。二人はこれを機に一層絆を深め、決意を固めた。そんな迅の下に最悪の知らせが舞い込んできた。妹からの電話だった。「兄貴？今まだ古鳥軒？だったら近いよね…パパが倒れたの、早く病院に行ってあげて」 父が倒れた原因は心臓近くに摘出できずに残っていた銃弾の破片だった。医師からはもう先は長くないと言われ、家族と共に面会を許された。この時父は何かを言っていたが、何も迅の耳には入っていなかった。迅がこの時湧きあがらせていた感情は"悔しさ"だ。 なぜ自分に言ってくれなかったのか、なぜ自分は父の異変に気付けなかったのか、なぜ、何故___いままでずっと父の背中を見ていたというのに。「そういう所だ、迅。お前はすぐに周りが見えなくなる。悪い癖だ、早く直せ。」「全く、聞いたぞ？随分と迷惑をかけているようじゃないか、まぁ責任の一端は俺にあるんだが。」暫くの沈黙の後、父はこういった「迅、よく聞け。俺はもう長くない。」「刑事をしていると四六時中事件で悪いことばかり、悪い人間ばかりが目に入って来る。でも、それでも人間を、人の心を信じることを忘れちゃならん。わかったか？」迅は理解できなかった"この期に及んで息子の説教とか、もっという事はねぇのか"そう思い返事が出来ずにいるとその時、父が激しく咳き込み呼吸器に血痰を吐いた。迅たち家族は医師に出ているように言われ、入れ替わるようにほかの医師もなだれ込んでいく。迅はただ立ち尽くすしかなかった。父、黒岩 厳は死んだ。 数日後、迅は現場に復帰していた。周りは心配していたが、彼自身は聞く耳を持たずひたすらに職務を全うした。そんなある日追い打ちのように悲劇が起こる。後輩の女警察官「宮本苗子」と共に、報告にあった誘拐犯として名前が挙がっていた不審人物の聞き込み調査をしていると偶然にも被疑者を発見してしまう。迅は宮本の制止を無視し被疑者を追跡、すると誘拐の決定的証拠を掴むことに成功した。宮本は応援を呼ぶべきと進言するが、迅はそれを一蹴。「そうやってゴチャゴチャやっている内に取り返しのつかない事になるのはごめんだ」そう言い被疑者宅に突入する。犯人はすぐに迅たちの侵入に気付き、人質を盾に銃を構え目の前に躍り出てきた。瞬間、迅と犯人は同時に発砲、弾丸はお互いを捉え一直線に進んでくる。迅は被弾、ひいては死をも覚悟したがそうはならなかった。宮本が迅を突き飛ばし間一髪だった。犯人はその場に倒れ人質も解放された。迅は周囲の状況を確認し安全を確保、宮本を確認すると胸から血を流してぐったりとしていた。迅は全身から一気に血の気が引いた。宮本は重傷を負ったが一命はとりとめた様で、そのあと来た救急隊にすぐに搬送された。 迅は一連の行動により、三か月の謹慎と復帰後も暫くは現場復帰は認められない、という処遇となった。 それからというもの、迅はPTSD(心的外傷後ストレス障害)やうつ病、仕舞にはアルコール依存症まで併発してしまう。謹慎中はなんとかリハビリに努めようとしたが上手くいかないことばかりだった。辰巳や古鳥ヒナノ、紹介されたカウンセラーの「佐々羅透李」に相談や協力をしてもらったがそれでも改善には程遠かった。特に銃に関しては重症だった。銃そのものを見るのは大丈夫だが、自身がグリップを握った時、激しい動悸やフラッシュバックに見舞われてしまう。迅も半ば刑事の道をあきらめようとした時あの事件が起こる。古鳥ヒナノの父が連続殺人犯モズに殺されてしまったのである。葬式に参列した迅はヒナノが心配だった。大切な存在が目の前から急にいなくなった時の気持ちは理解していた。だがヒナノは笑顔を見せていた。何と彼女は学校を中退し、父の形見の店を継ぐと言ったのだ。この時迅は何も声をかけてやることが出来なかった。"自分なんかが彼女の力になれるはずがない""自分が今も現場で活動できていたなら"そう思い詰めてしまい、ただ葬儀場を後にするしかなかった。 その後も迅はリハビリを続けた。その甲斐あってか11月には現場復帰が可能となった。感覚を取り戻しながらも迅は執念に燃えていた。そして12月1日の朝、いつにもまして目覚めがよかった。それに頭も冴える。まるで憑き物が取れたように体が軽かったのだ。昨日まで毎日自殺を考えていたのが嘘のようだった。だがなぜこうなったのか理由はどうでもいい(!?)治ったなら自分にはやるべき事がある。そう心の中で問いかけ、迅は決意を固めた。「モズは俺が捕まえる。」 そんな息まいている迅の前に上からの命令と共に新しい同僚が現れる。　　「誰だお前？」 〇黒岩　迅(くろいわじん)：刑事。直線的な性格で突っ走りがち。 好きな物：父、正直な人間、辰巳、辛い物、麻婆天津飯、お酒 嫌いな物：銃、回りくどい人間、昇進しか頭にないひょろいやつ、甘い物 ・守りより攻め。それを体現するためか柔道ではなく空手道を習得している。 ・口が悪いため迅の事をよく知らない人にとってはあまり良い印象は無い ・警察学校時代から"はねっかえり"として一部で有名。当時よく問題を起こしていたらしいがそれ以外の成績は一流だった。 〇後遺症 ・常時装甲 4 が付与される。この装甲は弾丸や武器による貫通のみ無効化することができる。 ・細胞修復を行うとSANを2d6喪失する。 ・自身の血液は青黒いものになっている。 ベルフラワー (bellflower)#6658A6 遭遇神話生物：シアエガ、シアエガの落とし子 2022/7/25「プルガトリウムの夜」：生還。俺達はこの世界で生きていくと決めた。 決めたからには最後まで突き通す。プルガトリウムの夜が終わるまで_____ 2023/12/23「プル夜格付けチェック」：生還。　もう悔いはねぇ…あばよ相棒。それと、これからも精々よろしくな、漆。

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