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高い背、光を通さない黒い髪。人目を引くには十分な要素を持っている男だが不思議と存在感がなかった。 覇気がなく、静かに男は人と関わることもなくただ日常をこなしていた。 あるのは過去のひとつの思い出だけ。忘れられないわずらいだけ。 「ええ、ああ、はい。どうも」 「僕はただ知りたいだけなんだ」 「おかしいなんて事は無いんですよ。貴方も。僕も。違い何て無い」 小さい頃によく遊んでいた女の子の友達がいた。 ある日、見知らぬ男が二人に声をかけた。 女の子が男と手を繋いで歩いて行くのをただ見送った。 それ以降、女の子の姿を見ることはなかった。 【特徴表】ｰ寄せ餌 2022.09.06【灰になってよかった】END5 ぜんぶ灰になってよかった 僕の人生には誘拐というものにとくと縁があるらしい。 人が人をさらう時。その人しか知りえない感情があるのだろう。 あの家にもきっと、そういったものが渦巻いていたのだと感じました。 江永さん。君は僕を攻めるかもしれませんがそれで良いのです。僕もあの行いが人に褒められるものだと思っていません。けれど、間違えではなかったと思っています。 僕は君が生きていてくれて嬉しいです。 あの時。僕は君の手をひいた。だから僕はちゃんと向き合わなければいけない。君のことも、自分のことも。きっと、それが。僕と君の誘拐だから。 ところで、誘拐って手当とかあるのでしょうか？ 「火災の後遺症でしょうか。最近、体力が落ちた気がします」CON永久－１

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