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早乙 真陽(さおとめ まひる) 29歳 「早乙 真陽です。もう大丈夫ですからね。」 「……どうした、HO2。」 好き→キャラメルラテ、ミルクあめ 苦手→独り 引っ込み思案で人見知り。昔両親がしてくれたみたいに、誰かの心のキズを癒せる、前を向ける力を少しでも沸き立たせられるような声掛けをできるような仕事をしたい、そんな思いでこの仕事についた。 生活は順風満帆で、何も申し分なかった。 幸せだった。現状維持をすることに力を入れていた。未来のビジョンを考えつつ、このまま生きていきたかった。 ひと月前、家族を失った。 家族を乗せた自動車は、トラックとの衝突事故を起こした。目が覚めた時、自分以外の家族は意識不明の重体に陥っていると聞かされ、その後すぐに脳死だと診断された。 信じられなかった。信じたくなかった。 当たり前に続くと信じて疑わなかった現状は意図も簡単に崩れ落ちた。 嫌だ、嫌だ嫌だ。脳死だなんて。自分だけ助かっただなんてあんまりだ。死にたい死にたい死にたい死にたい。でもHO2を残して自分だけこの苦しみから逃げようだなんて……そんな考え許されない。家族としても…………医者としても。 家族の身体は未だ病院で延命措置を行われ、まだ眠っている。俺は家族を手放せずにいる。 脳死と診断されているのに、植物状態の彼らを生命を止めることを拒否している。目覚める確率なんてほぼ無いことを理解しているのに。 わかっているのに。離れたくない、見捨てたくない。このままが良くないことを1番わかっているのに。 あぁ。 俺、こんな事なら皆と一緒に死にたかった。 世界に絶望していた。何よりも大切だった家族を失い、自分とHO2だけ生き残ってしまったこの世界を呪った。 生きる意味が見いだせない。 でも、俺は医者で。生命の重さを知っている。 本当にこのままでいいのか、このまま生きていくのか。家族を大切に思うならちゃんと弔うべきじゃないか。しかしその選択はいいのだろうか。これから生きていく上でまだ支えにしている、いつか目を覚ますかもしれない……そんな泡沫の夢を。 神様、いるんだったら助けてくれよ。 俺は、家族ともう一度あの日々を送りたいんだ。 あなたは世界に絶望し、そして生きる意味を見つけられずにいる。 今まで飲まなかったお酒に手を出し、散々飲んで酔っ払ってから二の腕に自傷をする。 こんなことをしても意味ないのに、弱い自分は痛みを感じて生を実感するしかない。 惨めだな。ごめんな、HO2、家族…俺は傲慢で我儘でただただ弱い男だ。 あの日以来、HO2に対して、距離感を掴みかねてる。普段通りに接するが壁を作ってしまっている。HO2はあの時、全く怪我をせずのうのうと生きのびている自分を恨んでいるかもしれないと思っている。HO2の言うことは何でも聞くし、否定しない。自覚はないが、贖罪を勝手にしている。 あの日以降、眠れない日々が続きくまが酷いため、仕事の際は化粧をして隠している。 二の腕に自傷癖がついてしまった。（服で隠れて見えないところ）カッターは自分の部屋の引き出しに隠している。 食欲もわかなくなってしまった為、HO2のご飯を作るだけで自分は栄養剤と栄養ドリンクなど携帯食料で過ごしている。体の細さが目立ってしまうため常に厚着。 仕事と普段のスイッチのオンオフがしっかりある。 「lie」 エンド1 両生還 AF『真実の本』 タイトルのない真っ⽩な本。この本には 2 ⼈の⾏動が⾃動的に追記されていく。2 ⼈が、特に HO2 がこの世界に存在する何よりもの証明になる。 ・クトゥルフ神話技能 +3

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