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家出息子　おつむも力も弱め　メンタル強 小さい頃に背中に大怪我を負った。家族は「顔が傷つかなくて良かった」と自分を撫でた。そのときは意味がわからなかったけど、要するに俺の家族は『俺』には興味が無いということを意味していたらしい。 一番上の兄はとても優秀な人で、家督を継ぐことが決まっていた。 二番目の兄は才能のある人で、一番上の兄の手助けをするために起業した。 三番目の兄は力の強い人で、人を守る為にと自衛隊に入り今では司令官だ。 ついでに言うなら一番目と二番目の姉はとても見目と器量が良く、家のためにと将来有望な男性に嫁いでいる。 四番目の俺は特段力も強くないし、賢くもない。器用さも人並み。小さい頃からそれがわかっていたから、家族は俺に期待するのをやめたんだろう。 顔だけは良くて愛嬌はあったから、そのうちどこかに婿入りさせようとしてたみたいだった。 だから俺がどんなに成績が悪くても何も言わないし、誰も怒らなかった。それは俺の「役割」じゃなかったから。 ただ毎日のように○○商事の次女がどこでどうたら、○○証券の長女はああ見えて云々、と聞きもしないことを楽しそうに教えてくれた。暗に「ひっかけてこい」って言いたかったんだろうな。 ちょっと、疲れちゃったんだよね。 誰も俺に期待してない。誰も俺に興味なんかない。そうなんでしょ？『俺』じゃなくて、谷津伏の人間が必要なだけ。 谷津伏の血をより広く残すために、保険として俺はいる。 下らないなぁ。 だから逃げ出した。 誕生日　9/10 一人称：俺　二人称：キミ　口調：軽い https://www.language-of-flowers.com/hana/se-796/

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