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小規模出版社『崑崙出版』に務める記者。 職業難と言われた時代になんとなしで受けた第一社目で何故かあっさりと採用されてしまい、現在に至る。 オカルト専門雑誌『月刊・奇異‐key‐』等という誰が読むかもわからないものをつくっており、何気に知っていたオカルト話が気に入られてかコラム「外殻大地の崩壊」「月から槍の雨が降る」は好評を博した。 元来謎というものに異常な執着を持ち、就職先が見つからなければ探偵業でも始めようかと思っていた。 Investigator (インベストゲーター)探索者 山奥の村から出てきた少女。月からの贈り物(ムーンデリバリー)とも呼ばれる○個の「黒月」を回収する使命を持つ。その一環として彼女は現世に降り立った。しかし朽名はフケた。 自身の持つ特異な一族。そして祖父とその兵装に選ばれた自身の異質性。自分はそんな大それた人間ではない。唯の普通の人間なのだと。それ故に異常性を見つけたがる。異質なものがある。異常なものがある。だから自分は普通なのだと言い聞かせている。 本人は気付いていないがオカルト雑誌社を選んだのもそれが理由であったりする。 深淵を覗き暴き、自身を保つ。 それ故に彼女を知るものは彼女の事を探索者と呼ぶ。 高校卒業時、実家からの追っ手を撒く為にひと月ほどヨーロッパに滞在していた。資金は実家からくすねてきたモノを換金していたのだが、次第に底を尽き、野垂れ死ぬ直前にエレイン・ランカスターに助けられた。以後はアルバイトという形で生活の支援を行ってもらっていた。エレインは朽名を評価していたが、「心得さえあれば誰でもできる」と素直に称賛を受け取ろうとしなかった。その後帰国してからは時折連絡を取る程度だが、朽名の価値観を変える出会いではあったことに違いない。 【遺産～黎月～】 月から剥がれた地表が地球へ落下した。本来大気を通過中に高熱で気化する程度の大きさであった。にもかかわらずそれらは燃えながら、まるで黒い槍のように地上へ降り注いだ。月から降った槍の雨は「黎月(ヘイユエ)」と呼ばれ、長い時代を経てその存在も忘れ去られていった。 その形状は多岐に渡りそれぞれが独自の力を有している。三ヶ月朽名の持つ退魔の大鎌「三牙月(ミカヅキ)」はレネゲイドを祓う力を持つ。黒曜石よりもなお黒い大鎌。鎌より発する特殊な波長によりレネゲイドを喰らい祓う。彼女自身の持つ衝動は本来違うものだったが、黒月を手にして以来、その特性に衝動を書き換えられた。

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