タグ： 酩と錆色

教育学部所属の大学3年生。 大学では寡黙で必要最低限のことしか喋らない。授業態度こそ真面目で成績も優秀だが、近づきがたい雰囲気も相俟って孤立している。 幼い頃は要領が悪く勉強も運動も苦手で、周囲から馬鹿にされてきた。悔しくて恥ずかしくって昔は努力していたが、中学校に入り他人との差がどんどん浮彫りになっていくのに耐え切れず、次第に「自分はどうせ何も出来ない駄目な存在なんだ」と諦めて不登校になってしまう。両親も最初は心配していたが、やがて見切りをつけ放置するようになった。そんな自分自身でさえ諦めてしまった善仁を唯一諦めなかったのが担任教師だった。殆ど毎日顔を出し、たわいない世間話をしては帰っていく。最初は鬱陶しく思っていたが徐々に絆されていき、担任に会うのが唯一の楽しみとなっていった。彼にもっと認められたい、褒められたい、と勇気を振り絞って登校したとき、担任は泣いて喜び、頭を撫でてくれた。その大きな手に触れられた瞬間、心臓が大きく高鳴った。それから学校に行くのが楽しくなった。友達はいないものの一つでも授業に出れば担任は褒めてくれる。顔を合わせれば太陽のような笑顔で挨拶してくれる。自分の部屋で自分だけに笑う姿を見られなくなったのは残念だったが、それでも会いたい時に彼に会いに行ける方がずっとずっと嬉しかった。それが恋だと気が付かないほどに鈍くはなかった。中学校を卒業して生徒と先生じゃなくなったら告白しよう。そんな淡い決意を胸に抱き、毎日を過ごしていた。 そして迎えた卒業式。親よりも誰よりも喜んでくれた先生の前で照れくさそうにはにかみ、「あのね、」と口を開いたときだった。 「お前が無事に卒業できるって話をしたら、妻も喜んでくれたんだ。本当に嬉しいよ」 冷水をかけられたような心地だった。それからのことは良く覚えていない。曖昧に二言三言言葉を交わして、気が付いたら自室で泣いていた。幼い少年にとって、それは余りに痛い失恋だった。 暫くは心ここにあらずのまま日々を過ごしていたが、先生のことを忘れられないでいた。先生のことが好きだ。それは妻がいようがいまいが変わらない。先生に会いたい。きっと高校に無事通っているというだけで先生は褒めてくれるだろう。だがそれじゃ足りない。もっともっと、褒めてもらいたい。 そんな願望から、先生と同じ教職の道を歩むことを決めた。先生に褒められるような優秀な人間でありたいと願う一方、非行に走り先生の気を引きたいという願望も抱いている。その結果として援助交際をしている。援助交際相手として選ぶのは10歳以上年上の優しくて大柄な男の人。先生に抱かれているみたいで気持ち良くって幸せだ。 いつか先生に会えたら、その時はちゃんと告白しよう。そうして自分の事をたくさんたくさん認めてもらうんだ。 趣味は勉強、自分磨き、化粧の練習。好きな食べ物は炒飯。 モチーフはオキナグサ。花言葉は「清純な心」「告げられぬ恋」「何も求めない」「裏切りの恋」。名前の由来は別名の善界草と猫草より。 「……猫谷善仁。教育学部所属。中学校の教職希望。よろしくお願いします」 「こんばんは。ね、おじさん。この後空いてる？」 「へへ、先生、今の俺を見て喜んでくれるかな……」 ♪ハツコイソウ / FLG4 PCの後遺症、後処理： 「ヒーリングPS Iの発現」 記憶を思い出したため中途半端に使用できる。そのため、正気度を1D2+1削って確定でHPを1D2+1回復することが可能。（一つの傷につき一回）HPはどれだけ減っても翌日には完治するものとする。（0以下になった場合は通常通り死亡する。）

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ