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園崎　一心（いっしん）　24歳 大学院にて宗教学を学ぶ大学院生で、大学で宗教学の教鞭を取るため博士号の取得を目指している。 人を愛し、人を信じ、人の可能性を願う男。宗教的思想に過去引き込まれ、以後は人を導き救うために宗教を学ぶようになる。 大学の教授を目指すのも多くの人を救い神の道へ導くためである。 性格は温厚かつ誰に対しても平等に優しい。困った人を放ってはおけないがただ手を差し伸べるわけではなく、「その人が自分の力で困難を乗り越えられる」ような支援を行うことをモットーにしている。 理由としては、「人がぶつかる困難とはすべてが神の試練であり、神は人に乗り越えることの出来ぬ試練は与えず、乗り越えた先にこそ成長があり神はそれを望んでいる」という彼の思想が根幹にあるからである。 夢があり、誰もが平和で穏やかに生き争いがない世界...「楽園」を神の名のもとに生み出すことである。そのためならば彼は自分の命すら差し出すのも惜しくはないだろう。 i 個別導入後 〈PLさんへ〉 あなたは現在たくさんのことが積み重なったせいで、狂気（健忘症）を発症しています。自身に起きた惨状をすべて忘れています。家族の存在も忘れています。書類上で自分の家族が死んだことは知っていますが、それでもひどく他人事でしょう。 また、PTSDにつきましてはRPの際にうまく組み込むなどの手段として使っていただけます。簡単に言うといわゆる精神異常者になってしまうので、健常者との区別の際にこのPTSDをRPに使っていただいてもかまいませんし、使わなくてもどちらでもかまいません。 あなたは、シナリオ本編中にSAN値チェックを失敗したときに幸運をふり、それに失敗したときは自分のことも忘れていきます。過去のことから現在にかけて、順に減っていきます。 HO4「哀」 あなたは強い哀しみを抱えている。 然し、その感情を抱く理由を、あなたはどうしてか覚えていない。 あなたは、哀しみの理由を探している。 あなたの心は、慟哭している。 慟哭して、瓦解する。 胸を占めるのは、強い「哀」しみ。 誰かがあなたを呼んでいる気がする。 誰かがあなたを待っている気がする。 けれどあなたは何も思い出すことができない。 時々、あなたは夢を見る。 すらりとした女性があなたの右手を握っている。 小柄な男性があなたの肩に手を置いている。 小さな少年があなたの左手を握っている。 そうしてみんながあなたに言うのだ。 「HO4、大好きよ」 あなたは全てを忘れてしまった。 だからあなたにはこの深い悲哀を抱く感情の理由がわからない。 あなたは、この感情の理由を見つけ出すことが、たった一つの目的だ。 凄惨な現場を見てしまったあなたは、現状において精神的に異常をきたしている。 然し、あなたにとって現実は夢のままで、夢は現実のままだ。 あなたは、そのまま長期の入院を余儀なくされた。 あなたの担当医の名前は神崎(かんざき)といい、あなたが現在入院しているのは、神楽坂総合病院という名の病院だ。 あなたは神崎から自身がPTSDを発症していることを聞いている。症状は以下の通りだ。 〈思考や気分に対する悪影響〉 外傷的出来事の重要な部分が思い出せなくなることがある（解離性健忘と呼ばれる）。感情が麻痺したり、自分が他者から切り離されたように感じることもある。うつ病もよくみられ、以前は楽しんでいたことに対する関心が薄れる。 問題の出来事についての考え方が歪んでしまい、起こったことについて自分や他者を責めることもある。罪悪感もよくみられる症状。例えば、ほかの人は死んだのに自分は生き残ってしまったなどの罪悪感を抱くことがある。恐怖、戦慄、怒り、恥辱などの否定的な感情しか感じず、幸福感や満足感が感じられなくなり、人を愛せなくなることもある。 事故後、記憶を失った一心はどこか喪失感を覚えつつもどこか他人事で、まるで別の誰かの体になってしまったような違和感の中入院生活を過ごしていた。そんなある日、病棟で暇を持て余していた彼は担当医である神崎から暇つぶしにどうかと歴史本を渡され、やることもなかったので彼はそれを読むことになる。 有り余る時間を読書に費やした彼は考える。何故人は争うのか、何故人は疑い合うのか。何故理解し合う努力を捨て、手に武器を取り血で轍を塗り染める歴史を歩むのか。 そんな中、本の中で出る宗教、そしてそれに頻繁に付随する『神』と呼ばれる存在が目に留まる。神の名の下に結束し団結し、一つの目標を追い求め歩みを進めて行く狂信的でありながら美しい人の在り方。 どこかすっと心に落ちるその単語を目にし逡巡、一心は気づいた。 そうか、世界が醜いのは『神』がいないからだと。 絶対のナニカ。拝み敬い、人々の心を一点に集める究極の存在が今世界には必要なのだと彼は気づく。 一心が記憶を失ったのも、家族を失ったのも、この気づきを与えるための神の思し召しである。 だから彼は、この世界に神、もしくはそれに準する何かを生み出すまたは呼び出すことを今生の目的とすることを決意した。 学生から職業が狂信者になった。事故の影響により優しかった面持ちは消え去り、機械のような張り付いた表情を浮かべる冷淡な人間になった。PTSDが原因で感情が乏しくなり、他人に対し愛情や憎悪といったものを覚えないため悪く平等である。誰にでも同じように接し、誰にでも同じように話し、誰が死んでも何も感じない。 自分が神の使いであり、世界をそして人間を救うため神をこの世界に下ろすことになんの疑問も持っていない。他の人物からは頭のおかしくなった人として敬遠されるが、一心からすれば理解できないのは世界の求めるものに気づけていないとどこか憐れみに似た感情を覚えている。 神を呼ぶためなら手段は選ばず、むしろ神のためならすべて正義は自分にあると信じている。なので必要とあらば殺人と言った犯罪も臆さず行うし、むしろそれを肯定させる。

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