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ただただそこにいる。性別の自認はなかったが、身体の作りと得た知識から恐らく自分は女性に分類されることを知っている。知っているだけ。 名前は誰がつけたわけでもなく、ある日ふと頭の中に浮かんだ響きがそれだった。今まで見てきた映像から、この響きが名前に似ているものに感じられたので、自分の名前と仮定することにした。そのようにした時、随分と自分の中でその響きは収まりが良く、まるでお誂え向きの椅子でも用意されていたかのように馴染んでそこに留まった。だから自分のことを、リュミエル=スティーラと名乗ることにした。と言っても、名乗る相手などいないから、自分に向かって時々自己紹介をした。 外見は人間のようだけれど、自分が果たして本当に人間なのかの自信がない。 自分のことをいつか人間だと証明してくれる存在が現れてくれたなら、その存在に向かってちゃんと自己紹介をしよう。自分は何でも知っているから、どんな言語でだってきっと自己紹介ができるはず。映像で見たように、スカートの裾を持って、上手にお辞儀をして、ご挨拶。 ――初めまして、こんにちは。私の名前はリュミエル。私は人間。私は、人間。本当に？ ========= イメージカラー：lavenderblush（#fff0f5） 物静かな性格。見た目はとてもぼんやりとしていて言葉は少ないが黙っている時間は思考に脳のリソースを割いていることが大半。

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