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笹　貴緒（ささ　たかお） ２２歳　大学４年生　１７４ｃｍ 一人称：私　二人称：～さん、君 穏やかで物腰柔らかな青年。 この様な格好だが、立派な男。姉３人に囲まれて育ち、昔から遊ぶのはめっきりままごとやお人形さん遊びばかり。 本人も、可愛かったり綺麗なものが好きで、自分もそのようにありたいと思う様になった。 それが原因で、小学校に上がってからは虐められるようになり、人間不信で引っ込み思案気味になる。 それでもなんとか大学では、数える程度の友達はできた。しかし男なのに、まるで女の様に振る舞う貴緒は遠巻きにされる事の方が多かった。 自分の好きなことをやめたくない、綺麗に、自分を女の人のようにしたい。やめることができず、しかし周囲の人間は自分をそっとしておいてくれない。 何か……打ち込めるものを作りたい。身体を動かすのがいい、スポーツ部にでも入ろうか……。と考えている時に、丁度剣道部のポスターが目に入った。 それが貴緒が剣道を始めたきっかけだった。全くの素人だったが、はじめてみるとどんどん剣道の魅力にのめりこんだ。 部員たちとは、剣道を通じて仲良くなった。剣道に真剣に打ち込む貴緒を、皆は認めてくれた。 そして、師匠……先生である小宮とも、この時に出会った。 剣道の腕が立つ男性がいると部員から聞いて、貴緒から尋ねた。 最初は心を開いてくれず、邪険にされたりもしたが、貴緒のしつこい訪問、指導を願う態度にとうとう折れてくれた。 貴緒は先生を尊敬していた。打ち合えば、必ず負ける。先生にいつか勝ってみせるのが、夢にまでなっていた。 師匠にして、追い越したい存在、それが、貴緒にとっての先生である。 今現在、先生と連絡が取れずに、寂しいような、物足りないような日々を送っている。

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