タグ： ざいちか 071

医者の子供。両親の希望で半ば強引に医学部に入学したため、勉強への意欲は著しく低いものの、単位を落とすとそれはそれで面倒なので適当にこなしている。要領はいいのか、出席率のわりに成績は常に上位のよう。特に解剖学はずば抜けて優秀で、メスの扱いにも長けている。 友人関係は浅く広く。特段親しい人を作る気はさらさらないが、誰にでも優しく接するのは観察対象を増やすため。人間観察というより生き物への好奇心と呼んだ方が”合っている”かもしれない。 「何してるのって、サボリだけど？一緒にサボっちゃう？」 「辛いことがあったら言ってよ、相談に乗るからさ。」 「僕たち、”親友”でしょ。」 幼少期から両親によって敷かれたレールを歩いていたために感情が希薄なところがある。そんな彼が唯一人間らしい表情をするのは、生き物を与えられたとき。最初は魚。次は鳥。その次は猫。両親は”勉強熱心”な彼に次々生き物を与えた。彼の解剖学の知識も、メスの腕も、こうした”教育”によって培われたもなのだ。 「殴ったら臓物ってちゃんと破裂するんだね。骨も折れてるし。」 「治りはしたけど縫合痕が残りそうだな、この子。せっかく綺麗なのにね。」 「どんなに見た目が醜くても、どんなに性格が歪んでても、どんな聖人であろうとも、開けば皆同じなんだよ。これってとっても神秘的じゃない？」

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