タグ： かつどんの探索者

▌𝗡𝗔𝗠𝗘 - 海空 ねる / みそら ー 　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 　∥ 女　∥ 13歳　∥ 中学1年生　∥ 𝖣𝖱𝖤𝖠𝖬𝖫𝖤𝖲𝖲 𝖫𝖴𝖫𝖫𝖠𝖡𝖸 - 𝖧𝖮𝟣 「海空でいい。……海空がいい。ねるって、似合わないし」 同級生に比べると大人しくて暗い女の子。いつも教室の隅で美術の教科書を読むか絵を描いている。極端に消極的な態度のせいで、友達はひとりもいない。 体育が苦手で、ドッジボールではさっさと当たって外野に逃げるタイプ。かといって勉強が特別得意なわけでもなく、「海空さんってまじめそう」という理由で宿題の答えを聞かれてはうまく答えられずに口ごもったりと、あまりクラスには馴染めないでいる。 美術部の幽霊部員。両親は海外で働いているため、祖父母と二人暮らし。 ▌𝗦𝗘𝗖𝗥𝗘𝗧𝗦 - 下記、秘匿に言及 　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▌𝗠𝗢𝗡𝗢𝗟𝗢𝗚𝗨𝗘 - これまでのこと 　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 小さい頃からおばけが見えた。だから、それがおばけだってことを知らなかった。 小学校に入ってすぐのころだ。保育園や幼稚園には行かずに、家の手伝いをして過ごしてたから、同世代のともだちができるのは初めてだった。 みんな優しくて、かわいくて、かっこよくて、わたしの知らないことをたくさん知ってた。最近見たおもしろいテレビの話。ママにないしょで持ってきたおかしの話。どれもわたしには目新しくておもしろくて、もっと知りたいと思った。だから、わたしもお礼に教えてあげたかっただけなんだ。大事な友達のこと。 何もない場所を指差して笑うわたしを見て、みんなは怖がって逃げていってしまった。 泣きながら家に帰った日にはじめて知った。普通の人、「見えない人」たちには、わたしの友達は見えないそうだ。「見えない人」たちはわたしの友達をおばけや幽霊と呼んで怖がっているそうだ。わたしにはあんなに眩しかった未知との邂逅は、みんなにとっては恐怖以外の何ものでもなかった。 それを理解した日から、わたしは誰かと本当の意味で仲良くなることはなかった。だって、悪霊が来たら誰かに取り憑く前に祓わないといけない。「見えない人」を悪霊の脅威から守るのは「見える人」の仕事だと、いつも言われていた。学校みたいないろんなひとの想いがこもった場所には、悪い霊が現れやすい。ふとした瞬間に小さな声でぶつぶつ何かを呟くわたしをみんな気味悪がった。わたしだって、自分が気味悪いことくらいわかってる。でも、今更友達がいなくなるくらい、わたしの臆病のせいでだれかが傷つくのに比べたら、どうってことなかった。 べつに寂しくはない。みんなにはみんなの友達がいて、わたしには自分だけの特別な友達がいるから。いつもそう言い聞かせてきたけど、たぶんこれはくだらない意地っ張りでしかないんだろう。 ある日の授業で、教科書に大きく載った絵画に目を奪われた。名前は覚えていないけど、色鮮やかなカーテンのそばでうとうと眠る女の子を描いた絵だった。ほんとうにそこに布があるような柔らかい色合いと、細かい筆の運びが思い出せそうなくらい丁寧なタッチ。しばらくぼうっとして見惚れてしまったくらいにはすてきな絵。 その日から、わたしは美術に夢中になった。エクソシストが取り憑かれるなんて笑えないけど、絵のこと以外考えたくないくらいだった。たくさんの美術館をひとりで巡った。ひとりには慣れてたし、すてきな絵画とふたりっきりになれるみたいで悪くなかった。 中学校に上がって、はじめて部活に入った。名前だけで選んだ美術部は少し思っていた場所とは違って、美術の話ができる友達はできなかった。わたしからみんなの好きなものに歩み寄る努力をすればいいのかもしれないけど、わたしの好きなものをみんなも好きになってくれるかわからなくて、なんとなく気が引けた。別に、友達を作るために入ったわけじゃないし。控えめな子たちの多い部活の中でもわたしは浮いていて、そのうち部室に行くこともなくなった。 ああ、居場所がない。自分のせいだけど。 それで、いつからか思うようになった。 お世辞にも愛想のよくない顔も、小さくて貧相な背格好も、ひねくれた性格も。 わたしが絵だったなら、全部描き直してもらえる。 わたしが絵だったなら、小さくて狭い額縁の中、居場所に迷うこともなく過ごせる。 だから。 踊り場であなたを見つけた時、そのうつくしい肌と流れるような髪を見た時、伏せられた瞳と目が合った時。 運命の人だと思った。 わたしはずっと、あなたになりたかった。 ▌𝗙𝗥𝗜𝗘𝗡𝗗𝗦 - ともだち 　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ちえり：ねるが6歳の時に死んだうさぎの霊。耳が三つあるかわりに目は一つしかない。にんじんの悪霊を食べてくれる。喋る。 　　「ねる～！ もう朝ちぇり！ 起きないと遅刻するちぇりよ～！ 」 ドラ：地域猫の霊。耳まで裂けた口と10本のしっぽが特徴。もとは悪霊だったがねるが退散した際無害な霊に変化した。喋る。 　　「魚の血合いを残すなんて悪い子ドラね～　成長期は鉄分とらないとだめドラ」 祖父母にも見えるのでちぇりちゃんドラちゃんと呼ばれている。この二匹は非常に仲が悪いがねるにはよくなついている。 名前はボッティチェリとドラクロワから。 ▌𝗙𝗔𝗠𝗜𝗟𝗬 - かぞく 　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実家は古いお寺で、あちこち傷んでいるおんぼろ屋敷。わずかなお布施を地域猫の世話やねるの養育費に宛ててしまうので一向に修繕されない。外見の悪さであまり人は寄り付かないが、住居部分は意外と現代的かつ快適で、祖母はIHコンロを使いこなす料理上手。両親は海外で美術鑑定の仕事をしているので、ねるが美術に興味を持ったと知るやいなやありったけの美術参考書やレプリカを送った。 ▌𝗖𝗛𝗔𝗥𝗔𝗖𝗧𝗘𝗥𝗜𝗦𝗧𝗜𝗖𝗦 𝗧𝗔𝗕𝗟𝗘 - 特徴表 　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 𝟭𝟳｜勉強家：EDU＋1、年齢下限撤廃 𝟱𝟭｜動物に好かれる：たいていの動物がなついてくる 退魔術と美術だけは熱心に研究している。他の知識は年相応。 動物が好きだし動物に好かれるので、動物霊であれば基本問題なく対処できる。 人間霊は苦手。 ▌𝗠𝗢𝗧𝗜𝗙 - モチーフ 　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ❚み・そら → エミール・ゾラ ❚ねる → アレクサンドル・カバネル ❚海・空・寝（そべ）る（女神） → 絵画『ヴィーナスの誕生』 ：https://en.wikipedia.org/wiki/The_Birth_of_Venus_(Cabanel) ▌𝗠𝗨𝗦𝗜𝗖 - イメージソング 　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ❚ドリームレス・ドリームス - はるまきごはん ：https://youtu.be/oVP_PSm7qXA ❚委員長はヴィーナス - びじゅチューン！ ：https://youtu.be/RSAN-L9JljM

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