タグ： 海も枯れるまで HO2 らんたな

離島生まれ離島育ちで15歳の少女。誕生日は9月1日。 幼いころからほとんどずっとこの狭い島で暮らしてきた。 島には学校すらないが暇な近所の兄ちゃんがたまに勉強を教えてくれる。漁の手伝いもしているが島で2番目に年少ということもあり子ども扱いされていて、基本的には少し年上の兄ちゃんたちと遊びまわる毎日を送っている。 その様子には年齢よりもやや幼さを感じるが家事など生活力や海への危機察知は人一倍ある。 島には何もないが自然は豊かで、磯や森の少し入ったところがいつもの遊び場になっている。森の一角には椅子やら工作道具やらをみんなで持ち込んだエリアがあり、半ば秘密基地化している。砂浜の先にある洞窟は南向きで月明かりがきれいに差し込むお気に入りの場所。 外のことはよくわからないが強い憧れを持っている。 特に同年代の女子が周りにいないこともあるのか、女の子らしい服やメイクやアクセサリーがキラキラしてまぶしく見える。 この島のことは大切に思っているが、いつか島の外に出て友達を作ったり恋したり、そういう普通の女の子の生活をするのが近い将来の夢。最近は両親に来年から本土の高校に通うために一人暮らしをさせてくれないかとよくねだっている。 砂浜や森で素材を拾い集めてはアクセサリーに加工するのが趣味。他にも雑貨屋さんに頼んでアクセサリーを買ってきてもらったり、レジンや金具などの材料を買ってきてもらい自然のものと組み合わせている。正直かなりお洒落さんだと自分では思っているらしい。 いつか自分のショップを持てたらどんなに素敵だろうと考えている。 海は生活で一番身近な場所で、意識するまでもなく常に隣にあるもの。吹き付ける生ぬるい潮風も、夏の日に坂の上から見る水平線も、なにもかもがちょっとお気に入りで、自然と気分が上がるようで、いつか懐かしむ時が来るんだろうと感じさせるなにかがある。 それに島に恵みをもたらしてくれる海だけど、雨の日や冬の曇った日に時々ひどく恐ろしく見えることがある。ぞっとするほど暗く黒くて、そんな日は両親とストーブを囲んでお話をするのだ。両親は決まって宇宙の話をしてくれる。遠い星の物語、地球の歴史、月と人間の関わりの話。 そうして人と海が切り離せないこと、海がいかにたくさんの力を持っているかを知って安心したまま眠りにつく。 年に一度、祭りがある。彼女はそこで巫女をする。海の恵みに感謝をして、海に亡くなった人たちを追悼する。海には数えきれない物語があって様々な姿を見せる。その言葉にし尽せない祈りを、海は聞いているだろうか。 好きな時間帯は夜明け。 ---------- SAN+10で90 遠さんのことはな手紙　天文学+5

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