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一人娘としてかわいがられ、苦労という苦労はあまりしたことなく、平凡な女子高生として暮らしていたある日。両親が交通事故にあった。それは突然の平凡の崩壊であった。あれよあれよという間に家を追い出され、言葉巧みな悪い大人に騙されて、背負わなくていい膨大な借金を齢17歳で背負わされていた。背負わされた借金の額におののいた親戚の大人たちは彼女に手を差し伸べることはなく、天涯孤独となった。金額だけならしかるべき手段をとればなんとかなったかもしれない。しかし相手が悪かった。それはあまりいいうわさを聞かない所詮やくざとかかわりがあるような金貸しであった。気が付いた時には、齢１７の少女の知恵だけではもう太刀打ちできなかった。 何もかも失って途方に暮れているところをボロアパートとカフェを趣味で営んでいるマスターに拾ってもらえなかったら、すでにのたれ死んでいたことだろう。マスターは老後の余暇を楽しむためにカフェをやっているため、商売っ気はなく、昔ながらのカフェといった趣のそこで働かせてもらえることとなったが、収入はたかが知れていた。それでも働かせてもらえる、住まわせてくれるだけでどんなに助かったことか……居場所があるのがなんとありがたかったことか。その恩を忘れないように、安くてもこのバイトを続けようと思っていたが、金貸しに居場所がばれ、ついにカフェにまで乗り込んできたとき、何でもするからここにだけは迷惑をかけないでくれと願い出た。その結果が「体を売る」であった。それは一つの言葉で二つの意味を持っていた。 文字通りの体の売買。もっと詳細に言えば臓器の売買。もう一つはその美貌と若い体を色として売るという意味だった。向こうとしてはきっと後者を選ぶと思っていたのだろう。しかし、彼女は前者を選んだ。だってまだ１７歳。もう現実は嫌というほど突きつけられているとはいえ、自身の体を汚したいなどとは思わなかったのだ。大好きな人に捧げるものだと優しい母は教えてくれた。それを生真面目に純粋に守り抜いてきた彼女にとって、そこだけは守りたい砦であった。だから「臓器を売る」という選択をとった。その際のまとまったお金でカフェとマスターには迷惑をかけない。ということを金貸しに約束させた。それしかできなかった。 彼女は非力で逃げることも、助けを求めることも、誰かを頼ることもできず、マスターだけが味方であった。そんなマスターに迷惑だけはかけたくなかった。マスターはそんなことがあっても、大丈夫よと心優しくアパートに継続して住むことと、カフェの仕事を続けさせてくれた。しばらくはカフェのバイトと掛け持ちで朝刊の配達や、倉庫作業などをやっていたが、体力勝負な仕事は内臓が欠けた体には負担が大きく、働ききれなかった。本来高校を卒業し、大学に入学するような年になったとき、やっと夜勤のバイトができるようになり、コンビニで夜勤のアルバイトを始めた。やっと軌道に乗り始めたが、借金の利息を払いきるにはまだまだ時間がかかることだろう。 コンビニの夜勤バイトと日中のカフェバイトを掛け持ち。カフェのマスターが体調に合わせてシフト組んでくれるから成り立ってる。 どこでも寝ることができるのが最近の特技。顔はいいけど化粧っけはない。する余裕がない。何なら不健康さがその美貌に花を添えちゃうタイプ。薄明美人ってやつですね。 性格的には甘ちゃんでだまされやすい。人間不信気味だけど、人の言っていることはたいてい信じちゃう程度のバカ。 けど人は他人のことを助けてくれないって思っている。マスターには感謝してるけど頼れないのはそういう気持ちがあるから。 もらえた分の恩は返そうと思っているけれど、もしマスターに迷惑がかかるなら普通にとおざける。 マスターはおばあちゃんだよ！！すごく裕福というわけではないけど肝が据わっていて、食うのには困らない収入がほかにあるので、探索者の味方でいてくれますよ。ただ所詮他人なのであんまり干渉はしてこないよ。 技能値について： COCサプリメント2010の17ｐ商店主/店員の技能参考 →言いくるめ、聞き耳、経理、心理学、信用、値切り+コンピューターを選択+カフェで簡単な調理があるかと思い製作料理 顔がいいせいで言いくるめの技術自体は低くても割ということ聞いてくれそうなので、信用に大目にふっています。注文の聞き取り能力も高そうということで聞き耳も高め。経理はカフェのほうで少し手を付けたが、基本はマスターがやってるため、仕事にできるほどではない。心理学は世渡りのために体感として身についた知識のみといった感じ。意識して使っている感じではない。貧乏人なんで値切りはするけど元来騙されやすいんで高過ぎません。スマホ持ってないんでコンピューターは年の割にくそ。いわゆるコンビニの機器がギリギリ扱える程度。製作料理は自炊とカフェバイトのたまもの。

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