タグ： 十二星座館 HO双子座

技能取得ベースにした職業：ダンサー(2015サプリ) 職業技能ポイント：EDU*20 気弱。自分の事を情けなく感じており、「そんな自分が何かをしてごめんなさい」と常に誰かしらに謝っている。そんな感じで常に自分の駄目な所に気付いたり周りに気を遣っているため、周りを観察する力だけは異様に高い(目星85)。 舞っている間だけは全てを忘れられる。元世界三大バレエ団のプリンシパルだっただけに実力は確かなもの。 顔は普通だがスタイルは良い。元プリンシパルだけに、佇まいにそれなりのオーラがある。 【経歴的な何か(以下①と②で共通)】----------------------------------------------------------------------------------- 　はじめに、スクールの授業で見たシルヴィ・ギエム主演『白鳥の湖』第二幕のバドドゥでのオデットの美しさに雷に打たれたような衝撃と感銘を受けた。「自分もオデットを演じたい」と、鉄は熱い内にの精神ですぐさま先生にありのままを伝えた。すると、「あなたは男だからオデットにはなれない」とド正論で返された。アルジャーノンは大ショックを受けた。夕となり、また朝となった。7歳の事である。 　それでもバレエへの関心は尽きることなかったアルジャーノンは、両親に頼んでバレエを習い始めた。そんなアルジャーノンに対し、クラスメイト達は当時の事を持ち出してこれみよがしに彼を揶揄った。気弱で言い返すことも出来ないアルジャーノンは、バレエが上達していく度に己の羞恥心も膨らませることとなった。実のところオデット(シルヴィ・ギエムとも言える)に対する憧れを捨てきれずにいたアルジャーノンは、屈辱的な環境で日に日に増していく己の羞恥心や「絶対になれない」という言葉の重みと事実に耐えきれなくなった。すると、元の気弱な人格は内に引き籠り、オデットへの執着が異様な形で肥大化した珍妙で奇想天外な人格が現れた。夕となり、また朝となった。9歳の事である。 　学校にて気弱なアルジャーノンを揶揄っていた者達はその珍妙な様にドン引きし、次第に彼との接触自体を避けるようになった。雑念が減った事により、珍妙アルジャーノンはより一層白鳥の湖の世界に没入した。持ち前の観察眼と器用さでシルヴィ・ギエムの演じるオデットの動きをトレースする内に段々と実力が伸びて行き、バレエ教室内で頭角を現すようになった。直近の発表会に向けての話の中で先生の発した「お前の実力ならソリストかプリンシパルでも良いんだがな」という言葉からメイン級の役をやれるのだと大いに喜んだ。しかし、何をやらせても白鳥の湖が好きだと言う自己主張の激しいアドリブを入れてくる奴を重要な役どころに入れる程バレエ教室の先生は甘くはなかった。何なら群舞の集団にすら参加出来るか危うい事を後日知り、本番に思いを馳せ期待に胸を膨らませていた珍妙アルジャーノンは、その分多大なショックを受けることとなった。そうしていじけた珍妙な人格はなりを潜め、元の気弱な人格が再び表に出るに至った。夕となり、また朝となった。11歳の事である。 　白鳥の湖への並々ならぬ思いは全て珍妙な人格に吸い取られたのか覚えてすらおらず、また知らぬ内に白鳥の湖狂いの珍獣として扱われていたことに当惑を禁じ得なかった。学校にもバレエ教室にも居ずらくなった気弱なアルジャーノンは、両親に頼み込んでバレエ学校へと入学した。気弱ながらにシルヴィ・ギエムを目指し真面目に練習に取り組み、ついにイギリス王立のバレエ団であるロイヤル・バレエ団への入団を果たした。社交性を犠牲にした熱意だけは人一倍あった彼がプリンシパルになるまで、そう時間は掛からなかった。夕となり、また朝となった。 21歳の事である。 　プリンシパルを務めて早数年、ロイヤル・バレエ団はアルジャーノン入団後としては初めて『白鳥の湖』の講演を予定し、気弱なアルジャーノンはジークフリート役を演じることとなった。練習までは平常でいた気弱なアルジャーノンであったが、本番にて白鳥の衣装を纏ったオデット役を一目見た瞬間、己の内に仕舞い込んでいた何かを思い出しそうになった。いつもは緊張で震えていた気弱なアルジャーノンだったが、その日は恐怖で震えることとなった。その日の講演だけ何とか終えると、気弱なアルジャーノンは舞う事を恐れるようになっていた。訳も分からず突然踊れなくなった自分が嫌になった気弱なアルジャーノンは、逃げるように深い眠りに付いた。そうして再び珍妙アルジャーノンが表に出た。夕となり、また朝となった。 28の事である。 　突然手に入れたプリンシパルという立場に昂った珍妙アルジャーノンは過去以上に好き勝手舞うようになり、豹変したアルジャーノンに困惑したロイヤル・バレエ団は、振り回され続けた数年の後彼を野に放った。舞える場所を失った珍妙アルジャーノンはしばし考えた。そして、「いつでもどこでも舞いたい時に舞えば、自分はいつでもオデットになることが出来るのだ」という気付きを得た珍妙アルジャーノンは、路銀を稼ぐ為に道端で踊ってたまに通報されたりしつつ、持ち前の観察眼で観客がスられた財布を取り返して変な方向での人気が出たりしつつ、いつでもどこでも自由に舞った。すると、気付いたら探偵になっていた。 　そして現在に至る。 -----------------------------------------------------------------------------------

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