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九龍湊 エリートの道をただひたすら走ってきた警察。 顔が良いため女性からのアプローチもしばしばあったが本人に興味がないため未だ独身。 冷戦沈着。高尾班チーフの補佐を務めている。 手が器用でかつ、俊敏性も高い。 体躯にも恵まれており根っからの警察向きな人間だった。 小さな頃から植物が好き。 手をかければかけるほど輝きを増すものもあれば手のかけすぎて輝きを失う存在に 心惹かれてからというもの植物の観察、飼育が趣味だった。 植物はとかく薬、衣服、環境保持、インテリアなど様々な用途で利用されることもあり 学生自体はこと更のめり込んでいった。 植物の研究者になりたいなどと言ってはいたが堅実的ではない、宝の持ち腐れなど 周りから揶揄されその道を諦める。 しかしありきたりな職種に染まるのも癪だったので 世間が認めてくれて尚且つありきたりではない自分の才にあったものを模索する。 行き着いた先は医者と警察だった。 医学も学んでみれば面白く医者を目指すのもありかと思っていたが 恵まれた体躯を遺憾なく発揮するには警察が適しているという周りからの助言により 警察を目指すようになる。 勉学も、運動能力も警察になるには充分だったので難なく 大学も合格し好きなものを学ぶため植物サークルに所属し自分で育てていた花や種を売っていた。 その中でも特に真剣に取り組んでいた「南　玲子」という女性が印象深かった。 彼女ほどのめりこめれば学者を目指しても誰も揶揄することはないのだろうなという印象を持った。 少し羨ましかったのかもしれない。 以降警察になった後も度々サークル活動を続けてはいた。 4年前、「警視庁特殊犯罪捜査零課」に所属。 班長並びに優秀な同僚と共に未解決事件に取り組んでいた。 さながらドラマのようだな、などと笑いながらも自由に動けるこの立場は気に入っていた。 なぜか班長は気にいらないので少し冷たく接してしまうが…。 まぁそれも一興だろう。 ただ順風満帆に過ごしていた最中3年前のある日 同僚「相模原　涼」の死を経験した。 それは酷く冒涜的な死に方だったのを記憶している。 彼女の死体のあり用から犯人は「庭師」だなんて呼ばれているらしい。 そんな馬鹿げた犯人を探し出さなければならない。 その事件以来、あんなに好きだった植物にも興味がなくなってしまった。 あんなに酷いものを見てしまった後ならば仕方ないのだろう。 自分でもわからないくらいに冷め切っている。 今は何より彼女を殺した「庭師」を探し出さなければならない。 それは正義を謳っている我々警察だからこそやらねばならないと強く思う。

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