タグ： なまこ式 医者 生命とはただ炭素のマーチ

2015特徴表：鋭い洞察力、不屈の精神力 2015職業特記：医者(EDU×5)、〈信用〉+10 名前の読みは「ハツミズ リリン」。158cm52kg、ふかふかの黒髪と小豆色の瞳、目元に大きな傷跡を持つ女性。人前ではそれほど笑わず、声色や喋り口調もあまり優しくない。 赤霧市の赤霧総合病院で事務員として勤務している。31歳という年齢だが、敬語が苦手なせいで意図せず威圧的なコミュニケーションを取ってしまうことが多く、その他の挙動や風貌もあって少し怖い人に思われることが多い。仕事は極めて真っ当にこなし、他の職員に協力的で何かと気の利く働きをするので、関わりが多い人間には慣れられている。 職場での交友関係は希薄で、嫌われるというほどでもないが横の繋がりが少ない。一方、あまり事務エリアには立ち入らないタイプの医師と対等に話し合っている場面が目撃され、ちょっとした話の種にされることもあった。が、浮ついた話の似合わなさから噂としての広まりは小さく、同じことを数回繰り返した末に「そういうもの」として受け入れられている。謎の多い人物として訝しんでいる者もいるかもしれない。 現在は医療事務として勤務しているが、かつては医師という肩書で正式に人の診察・治療に携わっていたことがある。今も免許自体は変わらず持っているので、人間に対して医行為を行っても一応違法にならない。 遡ること31年前、海外のとある紛争地帯で生を受けた彼女は、同じく医師として人命救助に当たっていた母親の補佐をしながら育った。初歩的な応急手当から始まり、次第により効果の高い治療の術を体得していったが、紛争が終結し、その上で現地の公共衛生が外部からの医療支援を必要としない最低限のレベルまで回復するまでのおよそ17年、彼女はずっとその環境に囚われ続けた。 初めて日本に来た後、PTSDを発症した母親の予定を代わる形で、彼女はメディアが集まる前で複数回のスピーチをした。それは彼女の人生そのもので、現代人にとって思いもよらない哲学を含んだものであったと同時に、母国語でないことが災いした乱暴な言葉遣い、狭いコミュニティの中で醸成された偏向的で過激な思想は物議の対象とされ、数々のバッシングを受けることとなる。 その間も数年に渡って医学の勉強をし続け、予備試験を経て日本の医師資格を取得するに至る。表舞台からはすっかり姿を消して、母親が生まれ育った土地の病院で医者として働くようになったものの、患者との間にトラブルを起こすことが多くあり、自信を喪失して依願退職。それでもまだ医療に携わりたいモチベーションは消えず、同じ病院に事務員として採用を受け、現場とスタッフの間の立場から職務を支えながら、誰かのために自分ができることを今もなお探し続けている。

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