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特徴表（メリット／デメリット）：大きな体（SIZ+1）／寄せ餌 油彩画家。幼い頃から絵を描くことが好きで、ひたすらに絵を描き続けてまだ若くはあるがそれなりに知名度は高い。国内外で賞はとったこともある。賞などにはあまり興味はないが、それきっかけで収入も安定したので良かったなと思う。自分の好きなことで生活できているのは大変幸福だと思っているので。小規模の絵画教室も行っていて、不愛想で口下手だったため苦戦はしつつも困らない程度に人は来ている。 体全体に薄桜の痣がまばらにあり、あまり外に出歩くことがなかったことも彼が画家への道に進んだ要因ではある。別段それが原因でいじめられたこともなく。あったとしても全く知らない人間が通りすがりに指をさしてくる程度だ。彼自身も、幼い頃は別として成長してからは大して気にしたことはない。 しかし、何故かはわからないが昔から変わった人間に好かれやすかった気がする。結婚した彼女もその一人だ。 彼女とは大学で出会った。入学式、ぼうっと突っ立っている時に彼女が忠宗を指をさしてきたのだ。最初はいつもの冷やかしかと思っていたが、彼女は「え～！桜みたいでめっちゃきれい～！！」と周囲の人間は大体振り返っただろう声量で感動していた。そのあと彼女は友人に諭されたらしく謝りにきて、そしてそのまま絡まれるようになったわけだ。正直気にしていないし元気な人間は好まないたちなので遠慮したかった。しかし、彼女は気にせず現れ楽しそうにしゃべってくる。当初は本当に嫌だったが、別に無理に会話を要求してくるわけではなく一方的に楽しかったことや嫌だったことなどをぺらぺらと話していた。それが、なんとなくここちよかったのだ。 彼女は油絵に関心はあるようで理由を聞くと「超有名な天才画家がうちの弟なんだよね～！」と言ってきた。名前は、確かによく耳にする『天才』だった。海外でも有名な絵画展に出品されるなど業界ではかなり知られている。あまり興味のない話題だったし詳しくはしらないが流石に驚きはした。「全然うちに帰ってこないんだよね～、いつか会ってほしいなぁ！私とそっくりなんだよね～。」 何年かつるんでいるうちに、いつの間にか付き合っていることになっていた。ふざけるなと一蹴していたが、彼女の方が妙に乗り気になってしまいなし崩しで付き合うことに。恋愛には本当に興味がないけどそれでもいいのかと聞いたら「分かってるよ！でも、一緒にいると安心するし、楽しいし！嫌ならいいけどさ。」嫌というほどではないと答えると鬱陶しいくらい喜んでいた。 大学も卒業してからは、知り合いの会社の手伝いをしつつ画家として活動を続けていた。彼女も大手企業の営業マンとして活躍しており、忙しい中でも時間を見つけては会いに来ていた。別にわざわざ来なくてもいいしゆっくり休んだ方が良いと言っても「会った方が元気になるからさ～！」と聞かなかった。しばらくたって画家として軌道に乗り、生活できる目処が立ち始めたころ彼女の方からプロポーズしてきた。自分ではない方がいいんじゃないかとは伝えたが相変わらず聞く耳を持ってはいなかった。 結局結婚はすることになり、彼女の家に挨拶をしに行くことに。別段何も問題なく終わったのだが弟の姿が見当たらない。本来なら帰ってきている予定だったらしいが、放浪癖があるようで各地を転々としながら活動しているらしく直前で難しくなったらしい。彼女は大変悔しがっていた。 それからは何も問題なくとんとん拍子で進み、そして結婚した。 結婚した当初は彼女に個展や絵画教室を共にやり始め、アドバイス（主に対人関係）をされるなど仕事関係は今までと変わったがそれ以外は変わりなく。彼女は料理ができないので今までも忠宗が作っていたし、掃除は彼女が元々率先していっていたし。彼女は好きなだけ話自分はそれを聞くだけだ。 最初は変わりないはずだった。しかし、だんだんとおかしくなった。自分たちの関係ではない。不幸が続くようになったのだ。 自身の作品を盗まれたり、階段から落ちたり…。その時はこういうことは続けざまに起こってしまうこともある、そう思っていた。そして、彼女が亡くなった。本当に不慮の事故で。その時のことは頭が真っ白で覚えていない。 気が付いたらいつの間にか通夜になっていた。無意識のうちに手配などをしていたらしい。（もちろん家族の手伝いもあったが） 準備が一通り終わり。まだ実感がわかず、ぼうっと突っ立っている時に声が響いた。「え～！桜みたいでめっちゃきれい～！！」。 みると、自分のことを指さして感動していた。彼女とうち二つの顔で。 それが彼女の弟の『天才』だった。 葬儀中は彼女の家族に怒られたのか大人しかったが、終わってすぐ話しかけてきた。声はさすがに低いしよくよくみれば違うところもある。しかし、雰囲気も顔もあまりにも彼女にそっくりだ。おそろしいほどに。 そして当然かのように、彼もそのまま絡んでくるようになった。とはいっても海外にいることが多いため、たまに来る程度だが。彼女の家族は「前より日本にいるようになった」とは言っていた。 彼はうちに来るたびに「料理作って～」とか「あれ欲しい～」とか「あそこに行きたいから連れてって～」とか…。色々なお願いをしてきた。追い返そうとも常々思っているが、なんとなく断れない。（無茶な要求がないので了承しているところもある。） 絡むようになって、『天才』の作品をみたが確かに素晴らしい。彼が天才と称賛されることだけはあると思っている。 （忠宗は芸術は比べるものではないと思っているので嫉妬などはしていない。どちらかと言えば尊敬のような感情だ。画家としては尊敬している。） 結婚指輪はいまだに毎日つけている。

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