タグ： 空の青さの掴み方

両親は良い人だった。お人好し、と言ってもいいかもしれない。父は小さいが会社の経営をしていて、母も優しかった、妹は少しお転婆だったけど素直ないい子だった。 彼が中学に上がった頃、父の会社が倒産する。経営を失敗したとか、不景気だったとかじゃなくて、詐欺にあったということらしい。今となっては詳しいことは分からないが、それでもとにかく父は仕事を無くし、もっと給料の低い会社になんとか再就職するが、その間に家計をカバーしようとした母は体を壊した。 結果的に、その治療費で収入はほとんど消えて毎月ほとんど赤字状態。 　だから彼も中学生でできるバイトを探して、進学せずにそのまま就職したという。勿論中卒の給料は限られるが、それで数年は何とかしていた。 あの日は、妹の高校の入学式だった。妹は勉強を頑張って特待生の推薦で入学。その日彼も夜勤明けで入学式に直接向かっていた。両親と妹は歩きで直接学校へ行って 　 　そして、 　 両親と妹に、が突っ込んできて破裂した。両親は即死で、妹は後遺症が残るほどの大怪我で、リハビリも含めれば退院に半年くらいかかった。それでも足は動かず、片腕にも麻痺が残るものだった。 後から聞けば悪ふざけで魔術を使用し誤射したらしい。 その時はなにも感じなかった、彼はこの現実について行くことができなかった。 半年後、なんとか妹は家に帰って。お風呂やトイレにもなんとかいれてご飯も食べさせて。練習はしてたけど僕も慣れてなかったからすぐに泥のように眠ってしまって 　 　目が覚めたら、 　 妹が、台所で自殺していた。リビングで寝かしていたのだが、片腕で這いつくばって台所まで行って死んだ。最初はお腹を刺したらしい何度も刺したあとがあった、だが死ねずに苦しみに耐えれず首を切ったようだった。 遺書はなかった、どうしてか分からない。今後の生活に絶望したからか、両親を失った悲しみか、高校生活が台無しになったから、女の子が兄とはいえ異性に下の世話をされるのが嫌だったのか。何も分からないが結果として妹は自ら命を断った。 　 　それが全てだと、言外に告げていた。 その時、彼の中から何かが崩れた、この時彼は死んだ、彼の魂は完全に消え失せ、身体という器だけが機械の様に生ていた。 だが、ある時聖書を見つけた、その時瞬時に新たな命が生まれ、そして器の中に収まった。今までの機械の様な生活から一変、熱心に聖書を書き始め、彼は心魂教の教祖となり新都市で多くの信者を作り出す。 彼は、信者として完璧だった、そしてこの一点だけこの世界で一番、あるいは過去、そして未来、地上や天空、他の種族を合わせた中でも天才で鬼才、神才だった、彼はこの一点に関して言えば頂点にいた。 25歳の頃に聖書は、完成し本格的に信者を集め始めたのは26歳、だが類稀なる才能で異常なスピードで信者が集まり始める、そして人間以外にも思考する生物が集まり始めた。 ニョグタ　　寝てたらいつの間にか浮いていてビックリした。少し可愛そうな神様。久しぶりに呼ばれて出てみると良さそうな人がいて心地よさそうな隙間(聖書) があり住み着いた。彼も戸惑ったが結果としていい結果を残した。彼に害があるものにたいして死を感じさせるオーラを放つことがある。 このニョグダは異常な個体で住み着いたあと環境に適用するように変化している。あとついでに彼に勝手に

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