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◇ 榛野 由芽(はるの ゆめ) 社会科教師、ソフトボール部顧問。 担当科目と部活動からは想像できない服装で登校し、口元には笑みを湛えているが、目が笑っているのを見たことがない。 部活や授業時に言いたいことがあるとじっと押し黙り、生徒たちを見つめていることが多く、気づいた生徒から伝播し、波を打ったように静かになる様は榛野のいる教室やグラウンドでは珍しいことではない。 彼女が口角を上げることくらいしか表情の変化を表せないのは彼女の歩んできた人生に起因している。 中学生の頃、榛野は援助交際をしていた。 お金が欲しかったとか、困窮していたとか、そういう趣味があったとか、ではなく、単なる興味で始めてしまったが最後、大人たちの中で言いくるめられ、抜け出すことができず、たまたまそれがバレてしまった。 多感な時期の中学生たちの間でそれはセンセーショナルな話題だった。ちょうど保健体育の授業で性感染症についての単元をやったばかりだったことが影響したのか、榛野のあだなはその日から「病原菌」だった。 転校をしたのは両親がみかねたというのもあったのだろうが、どちらかといえば後ろ指を指される地域コミュニティの狭さに辟易して家族ごと逃げ出したといったほうが正しいのだろう。 転校をした後にソフトボール部に入部し、そこで出会った顧問にあこがれて教師になる道を選んだ。 顧問は転校してきた事情をなんとなくは知っていたようだったが、それを出すことはなく、他の生徒達と平等に扱ってくれた。それは教師からもいじめを黙認されていたゆめにとっては救いのようなものであった。 女子中学生が援助交際を成立させるなんて無理があると思うかもしれないが、やはりそれには裏がある。 ゆめも母親もそれを知りはしないが、ゆめの援助交際はことごとく父親の知り合いであったのだ。 いじめをきっかけに自殺してしまった生徒に対しては、じぶんがもしもあのとき転校していなければ、転校先でも噂が広まり似ためにあっていたら、そういうなにかしらひとつのボタンの掛け違いによって同じことをしていたのかもしれない、と思うと守ってあげられなかったことに心が傷んでいる。 ＝＝＝＝＝ ・「いじめ」というものについてどう思っていますか？ どうやってもなくならないものなんだと思っている。 大人になった私ができるのは味方がいることを示すことと、助けを求められたら応じることだけなのかもしれない。「いじめ」において大人というのはとても無力だ。 ・クラスに馴染めていない美影にはどんな対応をしていましたか？ 目に見える特別扱いはしていないと思う。 例えばノートによくできました！と添えて返すとか、たまの登校時には自分の担当科目ぶんくらいはそっとまとめプリントを他生徒のいないところ(もしくは保健室の先生経由)で渡すとか、そういう美影だけがわかる対応はしていたと思う。 美影にも干渉しすぎないようにはしていた。彼女がもっと干渉してくるのを求める態度を感じ取っていれば、もと干渉していると思います。 ・普段の授業スタイルはどんな感じですか？丁寧？淡々？ 丁寧。 板書項目も簡潔に、わかりやすく、できるだけ抑えめになるように事前準備に力を入れているタイプだと思います。 雑談は少なく、粛々と授業を進めますが、授業途中で小テストを挟むなど、ブレイクタイムは用意しています。 小テストの成果が良いと答案用紙にキティちゃんのスタンプを押してくれます。たぶん生徒たちの中では名物になっている。 ＝＝＝＝＝ 〔技能〕 推奨：三大、戦闘、回復、HO補正 ■職業技能 ￤中学教師(7版2020参考) 応急手当、聞き耳、心理学、図書館、信用、専門分野3つ(歴史、人類学、博物学) ■趣味技能 学生時代の部活：ソフトボール部 投擲、回避、棍棒 ＝＝＝＝＝ 〔秘匿〕 ■HO1 「HO①先生からの視線は冷たい」 他のHOと担当教科が被らなければ担当の科目はなんでも構いません。 以下、秘匿内容 ▼過去 あなたは過去いじめられっ子でした。 自身が中学生の時に酷いイジメを受けていました。 イジメの内容は暴力などの肉体的なものから悪口無視落書き、物やお金を取られるなど本当に様々でした。 あだ名は「病原菌」、今でもその単語を聞くと目眩や動悸がします。 両親が引っ越しをさせてくれた事でイジメから逃れました。 ▼自殺した生徒について あなたはその生徒の担任でした。 物静かな生徒でクラスに馴染めてないような感じで、よく保健室に行っていました。 何度か声をかけましたが「大丈夫です」と微笑むだけでした。 生徒はHO2先生が顧問をしている部活の生徒でした。‬ ‪★心理学に+50%

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