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生まれた時からオーヴァードの少女。 紗夜のレネゲイドウィルスは通常のソレとは違い、他のレネゲイドウィルスを殲滅し、果ては自身すら傷付ける非常に凶悪なモノ、「対抗種」と呼ばれるモノだった。その為、生後間もない頃からFHに捕らえられて、実験対象とされていた。紗夜の最初の記憶は冷たい牢屋と様々な実験に晒された苦痛に彩られたものとなっている。 そんな日々にも僅かな光があった。それは他の実験の対象であった少女、紫雷ひなた。ひなたは度々侵入禁止とされていた紗夜のいる牢屋の鉄格子の前に訪れては、感情を灯さない紗夜に明るく話しかけた。最初はひなたの事を警戒し、自身の殻に閉じこもっていた紗夜だったが、足繁く通うひなたの明るさに徐々に心を開いていった。 その後、紗夜とひなたが仲良くなるのに時間はかからなかった。鉄格子越しの友情は親愛に変わり、いつしか2人は姉妹のような関係となった。決定的だったのは、名前の無かった紗夜に、ひなたが自分の苗字と「紗夜」という名前をつけたことだった。血は繋がってなくとも、心は繋がっている。2人はそう信じ合っていた。 しかしその関係が続いたのも、ひなたが実験対象から外されるまでの間だった。廃棄のついでに紗夜の実験にひなたが使われることとなったのだ。「対抗種」はどこまですれば対象を喰いつくすのか、どこまで紗夜が対抗種の力に耐えられるのか、それを知るための実験が行われた。紗夜はひなたが相手だと知らないまま、与えられる苦痛から解放されるために、対象を殺した。結果、ひなたは紗夜の手によって死に、紗夜は動かなくなったひなたの死体によって心が死んだ。 廃人同然で牢屋の中に蹲り、独りで苦痛に耐える日々が繰り返されていた。が、ある日紗夜を捕らえていたFHセルが他セルの襲撃を受け、壊滅する。 その日、牢屋の壁が突然吹き飛び、そこから少女が現れた。その少女こそがナイチンゲール。ナイチンゲールは牢屋の惨状に驚くこともなく焦点の合わない目で突然現れた彼女を見つめる紗夜を一瞥して少し考えた後、紗夜を抱え上げた。そして、崩落の危険のない場所に紗夜を捨てていった。 その後、到着したUGNに紗夜は保護され、今現在UGNチルドレンとしてUGNに在籍している。 その時のことを紗夜は明確には覚えていないが、「ナイチンゲール」という単語とナイチンゲールが紗夜を抱え上げた時の手の温もりは、脳裏にこびりついている。 以降、UGNの良心的な人々により、人間らしさを取り戻した紗夜は、記憶を頼りにナイチンゲールを追い続けている。 何故あの時私を助けたのか。何故あの時そのまま連れて行かなかったのか。 何故貴女はFHにいるのか。何故その手を血で汚すのか。 貴女の事をもっと知りたい。そして。 出来る事なら、私の事を知ってほしい。 ※ 基本的に戦闘が嫌いな女子高生。 己の対抗種というレネゲイドを嫌っており、出来るならば戦闘なんていう、痛みを伴うことをしたくない。 その根底には、ひなたの命を奪ってしまったトラウマがあり、誰にもこのトラウマは打ち明けられていない。 ただし、自分の力がことオーヴァードとの戦いには有用なのは理解しているため、仕方なく戦っている。 ナイチンゲールのことを追いかけており、戦場で出会うたびにナイチンゲールの事を知ろうと呼びかけを続けている。(それに返答があったかはGMに任せます) 今ではごく普通の日常というものを知ったため、ナイチンゲールを平和な日常に引き込み、友達になりたいと密かに思っている。 FHのことは怖い人達の集まりとして認識していて、ナイチンゲールを早く平和な日常に引き込まないと、自分に実験をしてきた恐ろしいFHの大人になってしまうとやや焦りを感じている。 その為、面影島にナイチンゲールがいると知った時は、この機を逃さないとばかりに、単身面影島に突貫する。 …ナイチンゲールが関わる事には、突飛な行動力を発揮する少女でもある。 戦闘スタイルはRC。雷鳴を轟かせ、更には対抗種特有の攻撃性で、敵対者、自身の肉体という籠を破壊する所からコードネームは「雷轟(バーストケージ)」。 また、痛い事は嫌いな為、周囲の金属や砂鉄を操り敵の攻撃を阻害する事にも長けている。(ナイチンゲールさんの手を紗夜ちゃんの血で汚さない為には回避を採用するしかないよﾅｧ!) ひなたの事は、未だに大事な親友であり姉だと思っており、誰にも打ち明けずに独りで引き摺っている。ひなたは名前の通り紗夜にとって唯一の日向であり、ひなたとの思い出は今でも確かな温もりと大きな喪失感、罪悪感を紗夜に齎している。 新たな日向を得られるか、ひなたのことを打ち明けられる程の友人を得た時、漸く真正面から過去と向き合えるようになる…とｲｲﾅｧ…

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