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「先輩たちについてくっすよ～、僕、新人なんで」 「やる気出せって言われてもねえ、一応ちゃんとやってるつもりなんすけど」 「なんで、置いていったの」 「わたしだって、ヒーローに」 ・白く柔らかい髪に、太陽のような橙の瞳と八重歯が特徴的な少女。髪は染めている。兄の髪が白くなっていたから。 細身だが筋肉質で、身長もあるため体のバランスが良い。 首には戦闘用のゴーグルをいつもぶら下げており、目を守ることに特化した頑丈なもの。 ジャケットはオーバーサイズのものを緩めに羽織り、両手をポケットに突っ込んでいることが多い。 ぴちっとした短めのインナーに黒のショートパンツ、ショートブーツという動きやすさに特化したスタイル。 太もものベルトには、兄からもらった銀色のロケットを仕込んでいる。 ・ダウナー系。目上の人間と会話をする際も崩れた敬語を使う。 やる気がないわけでは無く、必要最低限のエネルギーで動いているだけ。誤解されやすい。 元々は、ふわふわとしたオレンジがかった長い髪の、大人しく口数も多くはない少女だった。 テセウスへ入ると決めたときにばっさり髪を切って、口調も一人称も変えた。 体も鍛えて努力して、ただの華奢な女の子から、今の自分に変わった。 弱く守られる立場を捨てるため、大切なものを取り戻すため。 ・両親を交通事故で亡くしている。あきらが7歳、ひかるが14歳のときだった。 家族で映画を観に行った帰りだった。確か、ヒーローものの映画。 父が運転席で、母が助手席。あきらとひかるが後部座席に座っていて、二人だけがかろうじて助かった。 両親の葬式で、泣きながら震えているあきらの手をひかるがずっと握っていてくれていたのを、幼いながらに覚えている。 その後は施設に預けられることになり、ひかるとは離れ離れにならずに済んだ。 施設の人たちも子供たちもやさしくて、あたたかい場所だった。 今でも感謝しているし、テセウスに入る前まではよく施設に顔を出して子供たちの遊び相手をしていた。 そのせいか、意外と子供好き。 ・ひかるが高校入学するとき、寮付きの学校も候補にあったらしいが、あきらがまだ施設にいることもあって候補から外したらしい。 今となっては申し訳なさも感じてしまうが、当時のあきらは、高校生になっても兄が同じところにいてくれることが本当に嬉しかった。 大学に進学する際は義務教育も終了したということで施設からは出て行ったが、近くの大学に進学ししょっちゅう顔を出してくれていた。 あきらもよくひかるのアパートに遊びに行ったり泊まりに行ったりしていた。 また、幸せをつかめた。 そう思え始めた頃だ、ひかるが姿を消したのは。 あきらが14歳、ひかるが21歳のときだった。 ・兄の行方を探し出すため、大学進学を決めた。刑事になれば、行方不明事件を辿っていけるのではないかと考えて。 施設で育った人間が大学進学する過酷さは、兄を見ていたから重々承知していた。 高校受験の時から必死に勉強して、体力もつけて、高校はスポーツ名門校に入学した。 その後はのちのことを考えて空手部に入部して、案外センスがあったのか大会でも好成績を残せるほどの実力になった。 その成績を買われ、無事スポーツ推薦で警察官を多く輩出している大学に入学。 ・ある日の夜、大学からの帰り道。ぼんやりと、兄はどこにいるのだろうと考えていた時だった。 ふと視線を上げた先、7年近く行方不明になっていた兄がそこに立っていた。 人は本当に驚いたとき、声が出ないのだとそのとき初めて知った。 兄は、少し申し訳なさそうに肩を下げて笑いながら「テセウスに来てほしい」とだけ、一言。 どこに行ってたの、とか、テセウスって何、とか。頭の中に浮かぶ言葉はたくさんあったのに。 何も言えないわたしの頭をそっと撫でたあと、銀色のロケットをわたしの首にかけて、そして、兄の姿はかき消えた。 そんなのって、ひどい。 ・ヒーローのような兄が大好きだった。 「お兄ちゃん」と呼んだとき、いつも「どうした？」と目を合わせてくれるのがうれしくて、何度も呼んだことを覚えている。 よく頭を撫でてくれた、自分より大きな手のひらがあたたかった。髪はいつも少し、ぐちゃぐちゃになってしまったけれど。 たまに叱られて、謝りたいのになぜだか謝れなくて泣いたとき、兄が仲直りに作ってくれたフルーチェは、不思議とどんなものより美味しかった気がする。 きっと、兄も自分のことが大事で、大好きだった。そのはずだ。 なのに、どうして黙ってわたしを置いて行っちゃったの。何かわけがあるなんてことは、分かってる。 わたしに詳しく話すことができないのは、わたしが弱いから？巻き込みたくないから？じゃあ、わたしは強くなる。誰よりも。 そして、わたし自身の、僕自身の力で探し出して、ぎゅっと抱きしめてあげるの。 寂しかったんだよ。 ◆基本設定 一人称：僕（わたし） 二人称：先輩、あんた カラーコード：ff7f50 誕生日：6/2 ◆特徴表 【3-5】銃火器の達人 【3-7】俊敏 ◆フレーバー 【9】カトレア「優雅」「魔力」「大人の魅力」 皆を惹きつけて止まない。貴方はそれを知っている。その声に皆が心を麻痺させるだろう、その視線に皆が頬を染めるだろう。 貴方はそれを知っている。貴方はそれを知っている。 【20】フリチラリア「天上の愛」「才能」「威厳」 貴方は完璧。全てにおいて人の上に立つだろう。ただ、どこでもそれが通用するかはわからない。不完全だからこそ輝く場所は貴方が思う以上に多い。 【33】ストレリチア「全てを手に入れる」「気取った恋」「万能」 知らないことはなく、持っていないものはない。人の上に立っていると信じて疑わず、見るもの全てが欲しくなる。 自分のものを傷つける者に容赦はしない。ちょっと困るが頼れる人物なのが貴方。 ◆名前の由来 【三櫂】テセウスの船に三十本の櫂があったことから。 【あきら】「輝」という漢字が「ひかる」「あきら」と読めることから。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- HO3：あなたは本日チームに配属された。自分の能力はまだわからない。 PC設定制限：20±2歳、日本人、シナリオ開始時⼊隊 特殊技能【無し】 所持品：銀色のロケット→MP30が貯蔵されている。1MPを消費することで回避に30の補正をかけることができる。消費MPの制限はない。 この恩恵は他人に与えることもできる。 【秘匿概要】 あなたはただの⼈間だ。特殊能⼒を持たないただの⼈間だ。 あなたはテセウスのエージェントが受ける薬剤投与を銀⾊のロケットの能⼒で回避しているため、彼らが受けるはずのステータス恩恵を受けることができない。 （公開HOにあるステータス・技能の補正が受けられない） その為、ベースとなる職業技能を設定した上で適宜技能を変更し、合計８つの職業技能を取得すること。 （ベース職業技能からすべて変更されていなければ問題ない） 入隊テスト通過後ある程度の訓練は受けているとして、戦闘技能の取得が可能となる。 半年前、7年近く消息を経っていた兄「八木ひかる」が自分の元を訪ねてきており「テセウスに来てほしい、これがあれば⼤丈夫」と銀色のロケットを託されている。 （尚、⼋⽊という名字は偽名だと兄から伝えられている。PCは任意の名字で問題ない） あなたはテセウスのことを調べ上げ、能力がないにも関わらずチームに配属することができた。 だが、そこに配属していたはずの兄は再び消息を絶っていた。 【個別任務】 『兄の失踪の理由を知ること』 『自分に能力がないことを隠し通すこと』 ※自分の能力について言及された場合、「素質があることを認められているが、能力の詳細が判明していない」と上層部に伝えられていることを伝えてよい。事実あなたは銀色のロケットの能力によってテストをかいくぐり、そのように上層部から伝えられている。 八木ひかる（やぎひかる） 28歳 身長：178cm 体重：63kg 5/7生まれ およそ7年前、突然姿を消した兄。半年前再会した時には白髪と緑の目になっていた。 強い精神力を持ち仲間・家族思い。 正義感と責任感が強く、ヒーローにあこがれていた。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 2023/07/20【THESEUS】生還

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