タグ： 異説・狂人日記 裏路地六面体

「日々是好日！」 ■□■□■□■□■□■□ 一人称:僕、私 性格:驚きたがり、好好爺 好きなもの:探偵小説 苦手なもの:競争 ■□■□■□■□■□■□ 「髪？いやぁ親父譲りの若白髪で。はっは！まぁ金持ちになるなんて言うことですし、良いんじゃないでしょうか」 「新しい探小はお読みになられましたか。まだ。いやぁ僕もなんです。本が安くなったと言っても翻訳図書は値が張りますからねぇ。医学書も然りで」 「競争がとにかく苦手でしてね。帝大に入るとなってもいたく苦労しました。何も勉学に限らずですね、例えば徒競走。私だって別に疾風迅雷の如くという訳では無いんですが、それでもドンケツになって悔しがる子が居るでしょう。それが嫌でねぇ」 「私なら良いんですが、見るだにどうもやり切れない。どうせなら笑って終わりたいじゃないですか。ええ、御子柴の家の坊ちゃんに生まれたが故の甘ちゃんだと散々言われましたとも。それでも良いんです」 「態と負けた！と父からも祖父からもこっ酷く𠮟られてですね。僕は尋常小学生なりに一所懸命にやったんですよ。それでも男子の癖にたるんだ精神をしとるからだ！と、散々やいとを据えられました。ほら、背中なんかナナツボシになってるでしょう。うふ！小さい子に見せると案外笑ってくれるんですよ」 「それでも立派に帝大を出て医者になってるんですから、もう文句は言わせませんとも。いや、それでも早く嫁を取らんかと散々せっつかれてるんですがね、たはは」 「脳医者をやってるのも、外科や内科はきりきり舞いでしょう。だからですよ。まだ新しい学問ですから、人が少ない。人が少ないと、競争しなくて良い。そういう理屈な訳です。はは！女々しくて不純だと叱られてしまいそうですがね」 「それに、まだ拓いたばかりの道っていうのは胸が躍るものです。ふふ、その胸について詳らかにせんという分野な訳ですから、なんて途方もない道でしょう！」 「……さて、僕ばかり喋ってしまいましたが、本来の仕事は専ら聞く方でして。本日はどのようなご用件で？」 ■□■□■□■□■□■□ イメソン：「スキャットオノマトペ」/「ELLIE」 「正気の人間と、狂気の人間の境目の境目は、どこにあるんでしょう」

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