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九重 祈音(こののえ ねね) 22歳 女 鰯と柊＞ロスト HO鰯 拝掌教教祖 【推奨技能】目星・聞き耳・図書館・信用 秘匿:あなたには神が憑いている 「さぁ、祈りましょう。 明日の皆さんが、幸福であることを。」 『明日の我々が、幸福であることを。』 私は、とても素敵な夫婦のもとで育ちました。 お互いを愛し、結婚し、不妊治療の末念願の子供を授かった、幸せな夫婦。 美しい母と、少々だらしない父。そして愛すべき、待ちわびた娘。 外から見れば、の話ですが。 母は理想が高い人でした。抜けている夫を献身的に支え、美しく賢い娘を育て、自らも美しくある、完璧な妻になる、そのために私は、母の好みの服を着せられ、母の好みの髪型にし、母に言われるがままに習い事をしました。嫌になることも、もちろんありました。でも、私が嫌だと言うと、母は荒れ、泣くのです。『私が、私が悪いのよ、そうじゃなければ嫌がることなんてないものね』『私が嫌いなんでしょう』『あなたさえ産まなければこんなに苦しむことはなかったのに』と言って、泣くのです。時には暴力をふるうこともありました。私は、しだいに拒否することができなくなりました。 父は、だらしないですが、いい人でした。 仕事に行くふりをして、週2回程パチンコに行ってはお土産にお菓子をくれました。私が着飾ると、必ず「かわいいよ」と褒めてくれました。私が嬉しくて笑うと、父も嬉しそうに笑うのです。それが私は嬉しかった。母が家を空ける日は、友人を家に呼んで飲み会をしていました。飲み会の間、私は自分の部屋にこもっていました。父が友人たちを連れて部屋に来るまでは。それからは、まぁ、酔っ払ったろくでもない大人が、無抵抗な少女にすることなんてわかりますよね。それでも父だけは私に手を出しませんでした。「かわいい」って褒めてくれました。だから私は、笑顔を作り続けました。 まぁそんなことはどうだっていいんです。命には関係ないですもの。 母は、私が酷く体調を崩すと自室に閉じ込めました。病院に連れていくなんて外聞が悪いと。元気になるまででてくるなと。私は1人で高熱やら体の痛みやらに耐えなければなりませんでした。その度に私は、いるのかいないのかわからない神に祈りました。助けて。 ある日、両親は不運にも通り魔に刺されて亡くなりました。訃報を聞いた時、私の心はもう動きませんでした。このときにはもう、神に憑かれていたのかもしれません。 その後孤児院に引き取られ、同じような境遇のHO2に出会いました。彼は一時的な保護が終われば家に帰らなければならないそうで、どうにかその境遇から救いたかったのですが、幼い私にできることは、彼と一緒に祈ることだけでした。 翌日、HO2の両親は行方不明になりました。 それからです。その噂を聞き付けた人達が、私のもとを訪れるようになったのは。 孤児院の子供たちからはじまり、次第に外部へと広がっていきました。 私の祈りは人を救ったと同時に、見知らぬ誰かを消しているようです。 原理なんて分かりません。ほんとうに神がいるかどうかもわかりません。最初こそ偶然だと思っていた現象だって、十も続けば必然と判断するには充分でした。 私の祈りによって起き続けた奇跡は、信者を集めるのに充分で、気づけば私は「神の子」と呼ばれ、信者たちが立ち上げた宗教団体『拝掌教』の教祖となりました。 全て、私自らが望んだことではないですが、皆が求めてくれるなら、私を見てくれるなら、私は皆の希望になりましょう。飾られることは、得意ですから。 願わくば、飾りの私ではなく、私自身を愛してくれる人が、私に私を愛させてくれる人が、あらわれますように。 ＊人の期待、要望を拒否できない ＊頼られると嬉しい ＊自分の人生は誰かのためにあると思っている ＊常に笑顔を作り続けている ＊祈ることによって人が消えることに罪悪感はあるが、私一人が抱えていれば誰も苦しまないのでそれでいいと思っている。でもちゃんと苦しい。 ＊孤児院に入ってからは、1人になるのが嫌い。誰かと一緒にいたい。でも誰でもいいわけじゃない。 ＊基本的に自分の意見は言えないが、幼なじみの真菰、HO2には心を開いているため、お願いしたりできる ＊誰かのためにっていう名分がないと自ら動けない ＊鬼灯ちょっと怖い ＊習い事で唯一、音楽教室が好きだった。ピアノ・ヴァイオリンが弾ける。演奏している間は何も考えなくていいから落ち着く。幼い頃は泣くと母が怒るので、自室で演奏しながら泣き声が聞こえないよう泣いていた。 ♦立ち絵 https://picrew.me/share?cd=9klTIs2kwV ↓以下事前情報 ♦祈りについて 相談者の額に向けて掌を掲げながら「他者に虐げられた相談者が救われるように」と神に祈るだけ。それで加害者は行方不明になる。現在まで行方不明になった者は見つかっていない。 現在では週に2~3日、1日につき4~5人の相談者が教団まで訪れる「相談会」が行われている。ここに訪れる相談者は、教団幹部の「鬼灯」という男が事前に選定している。 神に祈りを捧げる場合、1d3の正気度を喪失する。尚、まとめて行った場合でもこの正気度喪失では1時発狂を発症しない。 ♦神の加護 あなたが持つ祈りの力を、信者たちは「神の加護」と呼ぶ。敬虔な信者には同様の力が与えられると(いつの間にか)されていて、集まった信者たちは毎朝熱心に祈りを捧げている。最近、HO2があなたと同様の力を得たことにより、相談者の数が半分になった。あなたは増え続ける相談者のせいで最近まで随分疲弊していたが(正気度喪失によるもの)これによって幾分か楽になっている。

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