タグ： 花冷えに亡く季節 HO2

――――――――――――――――― □公開CS ▽台詞 「ユリシス＝ファリナセア……名前を聞いてどうするの？ どうせ呼ばない癖に」 「人間なんてみんな嫌いだよ。僕に近付かないで」 ▽設定 サナトリウムに預けられている少年。 思わず目を惹き付けられてしまうような、とても美しい容姿をしている。 性格は気難しく神経質。ヒステリックとすら言えるデリケートさで、周囲が綺麗に保たれていないと不機嫌になる。 また重度の人間不信らしく、大抵の人間には懐かない。話しかけても生意気な対応をし、睨みつけてくることが大半である。 そんなユリシスが唯一信頼している存在が居る。それが"あの人"と呼ぶ謎の人物だ。 ユリシスは彼について多くを語らないものの、自分をいずれ迎えに来てくれるのだと話しており、その時のために身綺麗にしているのだと言う。 サナトリウムに預けられている時点で、今後数年は治療に専念する筈であるのだが。ユリシスは彼が迎えに来る日を今か今かと待っている。 ――――――――――――――――― ‪■秘匿CS ▼秘匿台詞 「あの人は僕に綺麗って言ってくれたんだ。それって僕が好きってことだよね。だから絶対に迎えに来てくれるはず、そうじゃなきゃおかしい」 ▼秘匿設定 心臓に根をはり血管から花を咲かせている。 その病気によって、人々から迫害を受けている。 ユリシスの生まれは貧困地区だった。 自分に興味のない両親。汚らしく虫の集った環境。 食べれるものは腐りかけたものばかりで、着れる服は解れ破れているようなものだけだった。 そんな中でもいっとう、彼は迫害されていた。 全身を覆う奇妙な花々のせいだ。 貧困地区の子供には得てして仲間意識があるというが、その輪からもユリシスは外れていた。 孤独と絶望を絵に描いたような日々が続いていた。 このまま死んでしまった方が楽なのかもしれない。 そう考えていた時に、"あの人"は現れた。 どう見ても汚らしい格好をした自分に近付き、長く伸びた髪を掻き分け、皮膚を突き破る花を撫でて言った。 「綺麗だ」と。 呆然としている間に、彼は居なくなっていた。 あまりに衝撃的な言葉で、年齢や性別の記憶すら曖昧になってしまっていた。 それでも、ユリシスはその日から、生きることに希望を見出せるようになった。 もう一度綺麗だと言われたいと、強く思ったのだ。 その為にはまず、貧困地区から抜け出さなければいけない。 頭を悩ませている時に、珍しく両親が話しかけてきた。「サナトリウムに入院しないか」と。 体のいい厄介払いであることは分かっていた。遂に捨てられるのだという悲しさもあった。 だが、ユリシスは頷いた。 親にすら愛されていなくても、自分を認めてくれた人が確かに居るのだ。あんなに汚い場所ですら見つけてくれたのだから、もっと綺麗になれば、必ず自分を迎えに来てくれる。……だから大丈夫。 そう思い込むことによって、ユリシスは己を取り巻く絶望から目を背けることにした。 ▼解説 迫害によって心が壊れかけている。 そのため"あの人"のことだけを支えにして生きており、精神的に依存している。 また、綺麗だと言ってくれた＝自分のことが好き、だと勘違いしており、言ってしまえば愛の告白をされたようなものだと思い込んでいる。 だから必ず迎えに来てくれると信じているし、その時のためだけに身綺麗にしている。 だが、実際はもちろんそんなことは無いため、再会したとしても相手は困惑する可能性が高いだろう。 そうなった時にどうなるかは誰も分からない。いわゆる愛情の予測が付かない病んだ人である。 とはいえ、そういった思い込みをしているのは、ひとえに愛情を受けた経験が少ないからでもある。 きちんと話を聞いて仲良くしてくれる人物がいれば、ユリシスからも心を開くだろうし、"あの人"についても正しい認識が出来る日が来るだろう。 ――――――――――――――――― □その他 ▽備考 ・技能について 職業ベースはデザイナー。 だがデザインは学び始めたばかりのため低め。 貧困地区で培った探索技能の方が高い。 趣味技能についても同様の理由で取っている。 ・名前の由来 ユリシス→幸運を運ぶと言われている青い蝶の名前から ファリナセア→サルビア・ファリナセア(ブルーサルビア)という花の名前から ▼優先事項 ❶誰かに愛されること ②綺麗だと言ってくれた人に再会すること ③身綺麗にしていること ――――――――――――――――― ■秘匿HO HO花:心臓に根をはり血管から花を咲かせている ▼美しい花 君の心臓には花の根が巣食っている。血管を巡り、皮膚を突き破って花が咲いた。美しい君を飾る花。隠し通していたが、ついには隠せないほどに育ってしまった。 ▼性格 この美しい花は君にとって呪いのようで、コンプレックスだ。この花の所為で人々に迫害されて、独りぼっち。たった一度だけ「綺麗だ」と言われた思い出だけが、唯一の救いになっていた。 ▼病気 重い病らしく、治療を受ける事が出来るのは18歳からであり、君はそれまでの間このサナトリウムで過ごすことになるらしい。 ▼備考 君は生きているものに対して、自分から触れることに強い抵抗感がある。その理由は幼い頃の出来事によって記憶は固く閉ざされているようだ。APPに関わらず見た目は麗しい子供だ。APPが低い場合、迫害等によって心が荒んでいるのだろう。 ▼？？？描写 大切にしまっていた押し花のしおりを今日もひと撫でする。いつから伸ばしていたかもわからない髪が、風になびいた。 ぼくの周りには、ぼくの知らないことばかりだ。でも大丈夫、今日もぼくは美しい。 鏡の前で、笑顔を作る。これがぼくの一番素敵な表情だ。大丈夫、笑っていよう。 嗚呼。どうして、美しく、ありたかったんだっけ。

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