タグ： 主水

【設定】 医学部に通う学生。 ビールとブルストを心から愛する典型的なドイツ人。 また、無自覚過保護系のシスコン。 仕方なかろう。だって妹は可愛い。 親の仕事の関係で日本に移り住み、そのまま日本の大学に進学した。 日本語は日常会話をそこそここなせる程度。 独り言や皮肉を言うときはドイツ語で相手に分からないように話す陰湿な癖がある。 産まれはドイツの田舎にある小さな村。 父は厳格な男で、村唯一の警官だった。 真面目で誠実な父を尊敬していた。 浮ついたことを嫌い笑った顔を見たのは数える程度だ。 母は頭が良いが繊細だった。 都会の学校に進学し村を出て、卒業後もそのまま都会に務めた。 しかし周囲となじめず次第に孤立した。 心を病んだ母は地元に戻ってきて、父再会し結婚した。 父は警官として村人からも尊敬されていた。 仕事熱心で、プライベートはほとんどなく呼ばれればいつでも駆けつけた。 そのため家を留守にすることが多かった。 父は私に口癖のように言った。 『私がいない間、お前が母さんと妹を守るんだ』 そして銃の撃ち方を教えてくれた。 父が私に家族を任せてくれるのが誇らしかった。 私は子供だったが力強く頷いた。 でもまだ子供だった。 何度めかの、私の誕生日の事だ。 通報が入り父は上着を羽織り出支度を整えた。 私は『今日ぐらい一緒に居てくれ』とせがんだように思う。 父は初めて見る、困ったような顔で『すまないヒュー。すぐ戻る』と笑った。 そして頭を撫でてくれたことを覚えている。 そのあと私は、ああ、子どもゆえの癇癪だった。 本当に、本当に情けない。 心無い言葉を父に浴びせ、逃げるように自室へと戻ったのだ。 …それが父との最後の会話になった。 父は戻らなかった。 何があったのか。未だに分かっていない。 父の身体は『穴だらけ』で見つかった。 検死官は首を横に振った。 銃創ではなく、だからと言って他の何とも言い難い傷跡。 母はその後酷くふさぎ込んだ。 周囲からの好奇の目も、少なからず母の精神には影響したのだろう。 ある日母は（父は銃撃で死んだと思い込んでいた）銃の規制の厳しい日本に移住すると言った。 寝耳に水だった。 誰も日本語など話せない。 しかし、母は完全に正気を失ったように移住の手続きを進め、半ば無理やり日本に移り住んだ。 『危険な事はしないで』 母は祈るように私に言う。 子どものころ、私は警官になりたかった。 父の背を追って。 しかし、その思いを母に打ち明けたら…大変なことになった。 『大変な事』だ。詳細は省く。 こうして私は別の道を生きることを余儀なくされた。 母は相変わらず精神を病んでいる。 だから、安直に医者になろうと思った。 日本で医師になるためには語学力が必要だ。 私は日本語学校に通った。 そこで、残念なことがあった。 …先輩に面白半分に卑猥な言葉を教えられたのだ。 雑談に興じず常に一人でいる私をからかいたかったのだろう。 私は酷く憤り（私が住んでいた村は封建的な土地で下品な言葉遣いなど最も嫌われる所作の一つだった）それから日本語学校に通うのはやめた。 …教師もそのジョークに関わっていたと聞いたから。 それゆえ私の日本語は酷いものだが翻訳機を使えば何とか授業について行ける。 その他の学術誌はドイツから取り寄せている。 一部の承認医薬品が違うくらいで医療の本質は変わらない。 そうそう、最後にひとつ。 父の死についてだ。 父が受けたという通報…録音されていたそれには『父の言葉以外何も残っていなかった』。 【名前の由来】 『名前』 ヒュー(Hugh)（男）…古いドイツ語の「輝く魂」。 　同系は、ヒューイ(Huey)、ヒューズ(Hughie)など。 イングラム(Ingram)（姓、男）…ドイツ語の「カラス」。 　同系、短縮形は、イングラハム(Lngraham)、インガム(Ingham)、 　グレアム(Graham)、グラム(Gram)など。 【KPさんへの連絡事項】 妹ちゃんの名前について、勝手に候補を絞ってみました。 意味を併記して列挙するので、KPさんがシナリオに会いそうだと思うものを選択していただくことは可能でしょうか？ ご検討いただけると幸いです。 また、この中にピンとくるものが無かったら『こういう雰囲気』とご指定いただけたら探しに行けます。 ●セシリア(Cecilia)（女）…ラテン語のケキリア（「盲目の」）からの名。 　カトリック教会においてセシリアは音楽家と盲人の守護聖人。 　ドイツ語形はツェツーリア。　 　愛称は、セシリー(Cecily)、シシー(Sissy)、セリア(Celia)、セスなど。 ●エマ(Emma)（女）…古いドイツ語の「全てにわたる、総括的な」。 　愛称は、エミー(Emmie,Emmy)など。 ●ジゼル(Giselle)（女）…アングロサクソン語の「剣の誓約」。 　ドイツ語形はギーセラ(Gisela,Gisella)、ギーゼラ(Gizella,Gizelle)。 ●マチルダ(Mathilda,Matilda,Mathylda)（女）…古いドイツ語の「戦う少女」。 　又は「精神力、勇気」。同系は、マティルド(Mathilde)など。短縮形、愛称は、 　マティ(Matty,Mattye)、マッティ(Mattie)、マディ(Maddy)、ティラ(Tila)、 　ティリー(Tilly)、モード(Maude,Maud)など。 モード(Maud,Maude)（女）…古いドイツ語の「戦う強さ」。マチルダの変形。 ●ソフィ(Sophie,Sofie,Sophy)（女）…ギリシャ語の「知恵」。 　同系は、ゾフィー(Sophie ドイツ語形）、ソフィア(Sophia,Sofia)、ソニア(Sonja)、ソーニャ(Sonya)など。 ●ウィナフレッド(Winifred)（女）…古いドイツ語の「平和を好む（穏やかな）友達」。　 　愛称は、ウィニー(Winnie,Winny,Winni)、ウィン(Win,Winn)、ウェン(Wyn)、 　フレッド(Fred)、フレディー(Freddie,Freddy)など。 やんちゃな子でもおしとやかな子でも対応できるようにアグレッシブ系としっとり系両方選んでみました！ 外国の名前の『そこそうなるの！？』な愛称がすごく好きです。（隙あれば自分語り）

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