タグ： るぴ

たかむら　けんと 至って真面目で普通な仕事ができるタイプの人種。本来無謀な事には挑戦しない冷静さを持っているのだがそこにKPCが関わるともうそのクールさを保てなくなる。KPCの事は同じ探偵事務所になった時から華やかで眩しくて、憧れを抱き続けて来た。自分は煌びやかな世界に向いている人間ではないと自覚がある為、やれる事がKPCとは違う、と黙々と事務作業や地道な調べものや聞き込みに精を出していた。KPCのことは始めは遠くで見ているだけで満足していた、それでよかったはずだった。次第に膨れ上がった恋心を諦める術を知らずにひたむきに思い続けて数年。思いが結ばれた時には自分の解釈違いが起こる程に舞い上がった。不愛想にすら見える顔がはにかみ、顔が戻らないほど、嬉しかった。 だが距離が近づけば近づくほど見えてくる彼の仕事のやり方にどうしたって許容が出来なくなってくる。他の人に触れられたくない。そんな思いばかりが錯綜し、順調に続いた交際に陰りが見え始める。仕事なんだから、そう割り切ろうと思った事も両手じゃ既に数えきれないほど思った。自分は彼の特別だと言い聞かせる事でどうにかやり過ごしてきた事も、元よりいる世界の眩しさが違う人だと自信もなくなってくる。それでも離したくない。じくじくと広がる劣等感と、ハニトラ相手への嫉妬。事務所への帰りが遅ければ気が狂いそうになる。仕事が手につかない。何をしてるんだと口が裂けても聞けなかった。着実に自滅した穴を広げていき、苛まれていく心は疲弊した。 離したくない。自分の恋人でいて欲しい。でも駄目だった。触れる度にこの肌の感触を知らない誰かも知っているのかとか、この柔らかい笑みは誰にでも向けるものなのかとか、指先の触れ方にさえ想像の中で知らない誰かに嫉妬した。大好きだった、でも自分に疲れてしまった。 本意じゃない別れを告げた。どうしようもなく涙を溜めて情けない顔をして。それから、別の事務所に希望をだして異動した。 今でもKPCの事は好きだし、未練もずっと持っている。KPCの我儘ならなんでも叶えてやりたい。離れてしまってもそれは変わらない。 引き留める時、KPCの長い髪を引いて振り向かせる癖がある。 誕生日5/21 椿の誕生日12/23

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ