タグ： ドッペルゲンガーの証跡 HO1

■基本情報 三梨 謙丞/みなし けんすけ　男　35歳 ・一人称：僕 ・二人称：きみ、（苗字）くん(男女問わず) ・好きなもの：ココア ・嫌いなもの：レバー #2e2f95 ■秘匿なし情報 　捜査一課の刑事。能力が高く、チーフを任せられている。 　温和な性格で、いつも笑顔を絶やさない。言い争いなどが起こると困ったように笑いながら諫める。 　しかし引き締めるところはしっかりと締め、間違ったことをした者に対しては厳しい口調で叱咤することも。ただ、一通り叱ったあとはすぐに「さっきは怒ってごめんね」と言ってコーヒーなどを奢る。 ■秘匿有情報 　双子とはかくも不思議なものである。遺伝子が全く同じだというにもかかわらず、そこに存在する2人は別人なのだ。同一人物でもなく、クローンでもない。けれども、三梨謙丞にとってはそれが不服だった。 　三梨幸丞――双子の兄は素晴らしい人だった。両親を失った自分の手を握り、導いてくれた人。兄だって家族を亡くしたというのは変わらないはずなのに、それでも気丈に振舞い謙丞を励ましながら2人で生きていこうと約束した。その時に思ったのだ。兄と自分の命が平等だなんていうのは嘘っぱちだ。こんな尊い命は守り抜かなければならない。それならば、自分は兄の残機であろう。兄と遺伝子が同一で生まれてきたのは、自分の命を兄のスペアとして用いるためなのだと気づいた。 　そして、12歳の頃。兄は暴走したヒトクローンによって殺された。兄のためにこの命を使うのだと決心していた謙丞を嘲笑するようなタイミングだった。オリジナルを喪って、スペアだけが生き残った。そこに残ったのは抜け殻だけだ。生きるよすがを喪失した自分は、これから何のために生きていけばいいのだろうか。空っぽになった頭でぼうとそんなことを考えていた。 　そして、1年ほど経ったある時謙丞は思いついたのだ。自分が兄になればいいのだ。あの時、兄はヒトクローンに殺害されたのかもしれない。けれども、自分は兄のスペアだ。それならば、三梨幸丞という存在を三梨謙丞に上書きして、自分が兄として生きればいい。そうすれば、三梨幸丞はこの世界に存在し続けることができる。 　それからの行動は早かった。兄の好きだったもの、苦手だったものを全てコピーする。自分を消して、兄をインストールする。本当は、ココアなんて好きでもなんでもなかった。それでも、三梨幸丞はココアが好きなのだから、そうあらなけばならない。兄を喪って茫然自失だった謙丞に親身に接してくれた椿は、もしかしたら1年で急に人が変わったようになってしまったことに驚いたかもしれない。しかしそんなことはどうでもいいのだ。謙丞は、兄がこの世に生きていればそれでいいのだから。たとえその兄が、自分自身なのだとしても。 　それから長い年月が経った。警察官になった。もちろん、警察官になることは幸丞の夢だった。 　三梨幸丞としての人生を送ることに何の違和感も覚えなくなった頃、事情聴取をしていたクローンが自我の崩壊を起こした。なんて不完全な存在なんだと思った。この世にいる誰かと遺伝子情報が同一の存在であるクローンは、言ってしまえば双子のようなものだ。何故双子と違ってヒトクローンは不完全なのだろうか。きっと彼らは出来損ないなのだろうと思った。だから、彼らは自我を崩壊させてしまうのだろう。 　そんなヒトクローンに対する軽蔑と同時に、好奇心が芽生えた。彼らは、何を考えて生きているのだろうか。自分の人生を送っているのだと、そんな勘違いをしているのだろうか。そんなわけはないのに。誰かの代わりとなって生きていくことしかできない存在なのに。僕と同じで。今度ろくでもないヒトクローンが現れたら聞いてみようと思った。「お前は何のために生きているのだ」と。 【目標】 ★ヒトクローンの闇を暴く ★ヒトクローンの存在理由を知る 【雑記】 ・兄の墓参りには行けと言われたら行くが、兄は生きているのですごく不思議そうな顔をしながらお参りをする。 ・兄が死んだという話を振られると不思議そうな顔をする。 ・上記のプロフィールは名前と年齢以外は兄のもの。自分の好きなものや嫌いなものなどというのはとうの昔に忘れた。 ■名前の由来 みなし→実無し…①中身がない。②自分を兄に「見做し」ている 謙丞…兄に謙(ゆず)る、兄を丞(たす)ける 不定の狂気 ・激しい恐怖症(クローンがはじけ飛ぶ様子に対して)　7か月 ----------------------------ドッペルゲンガーの証跡　第一話現行未通過×---------------------------- 貴方は兄の真実を知る。だが、まだ全てが明らかになった訳では無い。兄をあのような姿にした者は、未だに分かっていない。23 年前の事件の犯人をすり替えた、裏にいる人間が椿ハルトと繋がっているのではないかと踏んでいる。それは、山茶花医薬品という会社だ。……そういえば、以前事情聴取で兄の名を告げたヒトクローンがいた。兄が何かしらの人体実験に関与していることが判明し、その兄の名を変異体が口にした。関係が無いとは到底思えない。貴方の新たな目的は「兄の真実を追うこと」である。自身が設定した目的は引き続き追っていいものとする。 ------------------------------------------------------------------------

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