タグ： MoMo家の男性陣

現在『監獄島』の最深部で一人、囚人たちの管理をしている。 凍てつくような空気に満たされた最深部では囚人ですら、すぐに死んでしまうが、通常の人間より寒さに強いらしく、10年間この最深部で看守を続けている。 性格は、実に淡白。 人間関係への興味が無いが、周りの目は気にする神経質な人間。 孤独に囚人たちを管理する事に対して、侘しさや辛さなどは全く感じていない。 囚人たちともつかず離れずで接しているし、身の危険を感じるような神話生物とは関わらないようにしている。 趣味は、読書。 （コーヒーが凍らなければ）豆で挽いたコーヒーと甘い香りの葉巻と本。それらを揃えて、休憩時間に読書をするのが好き。 本のジャンルは雑多であり、定期的に上層部に「適当な本」と申請書を出して、どんな本が来るかを楽しみにしている。 家族構成は、母。 幼い頃から母親との二人暮らしで貧しい生活を送っていた。 母親は常に「お父さんはすぐに帰ってくるから」と探索者へ言い聞かせていた。 しかし、探索者は数を数えられる頃には母親が父親の不倫相手だったことも理解していたし、彼女が相手から縁を切られているのも分かっていた。 そのため、母親の言葉がまるで呪詛のように感じて、好きではなかった。 しかし、母親は探索者へ依存していた為、無碍にも出来ずにいた。 大学への入学を希望していたが、母親から「働いて」と縋られて、結局高校卒業後に就職した。 社会人になってからも大学へ行く夢が諦められず、大学貯金を貯めて、二十代後半で大学へ入学することが出来た。 しかし、大学へ入学してから一年も経たない頃、そこから母親は急な病気を患い、入院する事になった。 医者からは、母親は難病を患っており、高額な医療費が必要だと聞かされた。 病室へ行けば、意識不明の状態で大量の管に繋がれた母親は、薄目を開けて天井を見つめていた。 高額な医療費を払う為、大学を中退して三十代で『監獄島』の看守になった。 探索者にとっては、最深部で母親と会わない環境に『仕方なく』来た事に満足している。 定期的に母親の病院へ入院費を送っているが、母親の病状などの情報は一切要らないと上層部には伝えている。 世間体として「母親のために大変な役職に就いた息子」の体裁を取れている為、この看守という仕事を気に入っている。 大学を中退した事が悔やまれている為、常に知識を求めて本を申請している。 「やあ〜、ここはいいもんですよ。面倒な人間関係もしがらみも何もないんですから」 「親って存在が何かわかりますか？　それは枷です。親は子を産んだんですから、生誕と共に親へ借りがあるんですよ。借りたもんは返さんといけない。嫌なもんですよ」 「『人という字は、支え合って出来ている』って言葉を考えた奴は偉大ですね。人同士は支え合えるから頼っていい、なんて面倒な価値観を作ってくれたんですから」 「ここの囚人ってーのは、どの本にも載ってないんでねぇ。興味深いですよ。死んじまう個体もありますが、そうじゃない奴らとは色々と話したいもんですね」

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