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くろくが　しの 分類【エンジェルハイロゥ】のピュアブリード。 コードネームは【グリムゴスペル(慈悲無き福音)】 浸食率100％を超過して能力を行使する際、頭上に輝く環が発生する事から呼ばれる様に。 一人称は僕。 昼間は高校生として、夜はカウンタースティール（盗み返し）専門の怪盗としての二重生活。 一見、たおやかな振る舞いだが気まぐれで目的のためならあんまり手段を選ばない。 紫埜の【正体】に気付いているのは一部のUGNの人間と松波晶、本人が明かした相手くらいだろう。 誰しも、烏陸紫埜という人間を見た目でしか判断しないのだから。 烏陸 紫埜の生まれは山間部にある人口170人程の小さな村。 そこでは古くから信仰されている土着宗教が現代まで続いていた。 西洋から歪んで伝わった「全ての人間は罪人」であり「神子たる天使が世を導く」という教えに基づき 教団はおおよそ300年もの間、非人道的な実験による神子の降臨を目論んでいた。 山にある小さな泉は不自然なほどレネゲイドウィルスが密集しており、 UGNにも過去に2度レネゲイドビーイングが発生していたという調査結果が残っている。 古くから続く教団の存在から泉が吹き溜まりの様になったのは20年前の散布事件だけが原因とは考えにくい。 教主は何人もの女性に人工受精を施しては泉の水を飲ませ胎児への感染を促した。 その結果生まれながらにオーヴァードとして誕生したのが紫埜だ。 しかし教えとは裏腹に村は紫埜が11歳になった日に住民ごと国の地図から消滅した。 UGNの協力者として当時高校生だった【松波晶】が消滅した村に訪れた事により保護される。 調査の結果、村の消滅は何年にも渡り高濃度のレネゲイドウィルスを紫埜の身体に打ち込み続けた事による力の暴走だと判明。 その後、紫埜はUGNチルドレンの施設に入ることになるが幾度にわたり脱走。 見かねた【霧谷雄吾】が交渉を行い、松波晶が監視することを条件に一人暮らしの自由を得た。 手配師から購入した偽造の戸籍でタワーマンションを買い、高校生活を満喫している。 過去を気にした様子は一切ない、後悔するわけでも誇るわけでもなく故郷の村は断罪されたという認識らしい。 追記・正体は烏陸紫埜という少年の心臓が変質したレネゲイドビーイングの少女「紫結」 　　　現在の肉体優先権は「紫結」にあり、「紫埜」は共生状態となっている。 　　　しかしどちらも支配型レネゲイドビーイングであり、自分の意志で優先権が存在しないEXレネゲイドに憑依し操る事も可能。 8<--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 声も仕草も女にしか見えない。…いや、女より女らしい美少女。 だが（肉体は）男だ。 平均的な女性ほどの小柄、体つきもとても細い。 だが（肉体は）男だ。 愛らしい女子制服がとても似合っている。 だが（肉体は）男だ。 普段見せる可憐な笑顔も、時たま見せる蠱惑的な笑みも、クラス中の皆を魅了してやまない。 だが（肉体は）男だ。 もう夕暮れというのに、暑いな。 ――だが……（肉体は）男だ。

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