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■ 非公式抗神組織「Delta Green」のエージェント。 記者と偽って、とある邪神に関する研究をしているラ・イラー研究所へ赴く。 邪神復活の阻止が任務。 ■ ■捨て駒キャット ・ライナー・シェーンコップ　ボディガード　危険な取材になるかもしれないので。 ・オリバー・ポプラン　音響担当。でかいマイク持ってるやつ。 ・アレスタ・キャゼルヌ　カメラマン　自分も撮影技術はあるが、特ダネを撮り逃すわけにはいかない。 『けだものの体、人間の心』 俺の名はジェフリー・アッテンボロー。 非公式抗神組織『DeltaGreen（デルタグリーン）』のエージェントだ。 非公式の組織であるため、表向きは記者をやっていることになっている。 これは身分を隠すためだけでなく、情報収集や調査を行うためのカモフラージュでもある。 俺は基本的に1人で任務にあたる。それは俺の扱う魔術に理由がある。抗神組織として、任務上神話生物と相対することもあるため高い戦闘力が要求されるが、その一環として俺は魔術「コルーブラの手」を習得した。 両腕が蛇へと変化し、攻撃を行う術だ。 こんな物を間近で見た者は強いショックを受けるだろう。最悪、発狂する事もあり得る。だから俺は1人で行動するのだ。 しかし、そうも言ってられない事もある。何しろ危険な仕事だからな。 あの間抜けと組んだのも、1人では達成困難と上が判断した任務だった。 「あれ？ライターどこにやったかな・・・」 スモーカーがライターを無くすんじゃねぇよ。 そう思いながら、コンビを組んだ新人、アレン・ヒューズにジッポ投げ渡す。 「・・・そいつを使え。お前にくれてやる」 「え、良いんですか？」 「俺の形見だ。無くすなよ？」などと嘯く。 「形見だなんて縁起でもない。」 「こんな仕事してりゃ、いつ死ぬかわからんだろ」 「そりゃそうですが・・・」 そんな戯言を交わしたのも束の間、あいつに俺の“腕”を見せなければならない状況が発生した。神話生物と戦闘になったのだ。 やむなく俺はコルーブラの手を発動する。 「ジェフリーさん、その腕！？」 「まぁ、そりゃ驚くわな。これが俺の魔術だ。・・・俺もコイツらと変わらないけだものか化け物ってところさ。」 「でもジェフリーさんはコイツらから俺を守ってくれたじゃないすか。体は化け物でも心は人間っすよ」 「けだものの体に人間の心か。フッ、そいつは悪くないな。」 敵は排除したが、俺も負傷した。組織が手配した救急車が到着し、運ばれようとしているところに、アレンが寄ってきて、俺が以前渡したジッポを俺のポケットに入れてくる。 「何のおまじないだ？」 「ジェフリーさんが死んだらそれに墓碑銘を刻んで俺が使いますよ。それまで預かっててください。」 あいつなりにまだ死ぬなと言ったつもりだったんだろう。両腕が蛇に変化したのを見てもそれ程は動じなかった。たいしたメンタルだ。だから上もこいつを俺のパートナーに配属したんだろう。 しかし、メンタルが強くても戦闘力が高いとは限らない。 何度か任務をこなしていたが、ある時、危険な敵を相手にした時、あいつは俺を庇いやがった。 「・・・この先、俺より、ジェフリーさんの方が生き残れる確率は高いっすからね。俺なりに冷静に判断したつもりですよ。」 最後まで生意気なヤツだった。 ヤツのおかげで生き延びた俺はまた新たな任務につく。 ク・リトル・リトル島にある研究所で行われている邪神復活の阻止だ。 記者の仕事の方の仲間であるポプランやキャゼルヌにも声をかけよう。シェーンコップが居れば大抵の危険は回避できるはずだ。 「俺にまで声をかけるとは、危険な取材なのか？」 シェーンコップが話しかけてきた。 「さあな。」 俺はそう答えて葉巻に火をつける。 『けだものの体、人間の心』そう刻まれているジッポで。

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